鑑賞記録(2022.4.13)
~そしてキアロスタミはつづく~
元町映画館にて特集上映中!
(2022.4.2~4.22)
アッバス・キアロスタミ監督
『そして人生は続く』1992
『そして人生は続く』1992/95分/イラン/カラー
本作『そして人生はつづく』はコケル・トリロジー(ジグザグ道三部作)の第2作。【第1作『友だちのうちはどこ?』(1987)第3作『オリーブの林をぬけて』(1994)】
撮影は地震から半年後に実際の被災地で行われた。(『そしてキアロスタミはつづく』パンフレットよりP.12より引用)
30,000人以上が死亡した1990年イラン地震の後、キアロスタミは前作『友だちのうちはどこ?』の出演者の安否確認のため現地を訪れた。この映画はこれらの事実に基づいたセミ・フィクションであり、ドキュメンタリー形式で撮影された。地震の余波にあるその国中を旅するある監督(ファルハッド・ケラドマンが演じる)が映画に登場する。
(ウィキペディアより)
原題
Zendegi edame darad
(英題 And Life goes on… )
一言あらすじ
『友だちのうちはどこ?』を撮影した村(コケル周辺地域)で大地震が起きた。キアロスタミ監督(ファルハッド・ケラドマンド)は、息子を連れて、映画に出演した子供たちの安否を確認しに、被災地に向かう・・・
感想
全く情報を入れずに鑑賞。
1990年にイラン北部で起きた
地震のことも知らなかったから
観て行くうちに
どこからどこまでがフィクションで
どこまでがドキュメントか
境目が分からなくなった・・・
(キアロスタミあるあるw)
最初は
普通にフィクションだと思って観ていたが
被災地周辺に着いて
衝撃を受けた。
この瓦礫の山、
本物だよな・・・・
(ラストに「1990年の地震の被災者に捧げる」と字幕あり)
そして、
主人公の親子が
キアロスタミ監督親子を
演じているって分からなかったから、、、汗
(本字幕には監督である旨など書かれていなかったような
・・・見逃したのか!?)
どうしてこの親子は
『友だちのうちはどこ?』の
少年アハマッドたちを探しているのか???
なんて思って見ていた・・・爆
親戚か何かかな???
映画のファンの人????笑
映画に詳しいようだし、
映画に出演した人を知っていたり・・・爆
(私の理解力がだいぶ鈍いのか・・・)
あとから設定を知って
なるほど全てが繋がった・・・ww
1995年の阪神大震災の前に
同じく大地震があったんですね。
そう考えると
つくづく
世界(地球)は繋がっているな
なんて思います・・・
住む家は瓦礫と化し、
家族や兄弟、友人を失い、
救援物資は中々届かない・・・
それでも被災者の人たちは
泉の水を飲み、
洗濯をし、
荒れ果てた家から
小さな鍋を掘り起こし、
湯を沸かす。
悲しいけれど、
泣くことよりも
今日をなんとか生き延びること。
そこにある事実を目の前に
それでも生きていくこと。
人々は、
たくましく
今を生きている。
そう、
そして人生はつづく
のだ。
(中略)本作では、父子は子供たちを見つけられませんが、もっと大切なもの、つまり、人生がつづいていくことを目の当たりにするのです。(『そしてキアロスタミはつづく』パンフレットP.13より←パンフレットは『奇蹟の映画作家 アッバス・キアロスタミ』パンフレットより(27項)/1993年)
(2022年4月15本目。本年度125本目)
スタッフ
監督・脚本・編集:アッバス・キアロスタミ
撮影:ホマユン・パイヴァール 録音:ハッサン・ザヘディ、チャンギス・サイヤッド
ミキシング:チャン・ギス・サイヤッド
製作:アリ=レザ・ザリン
他
キャスト
ファルハッド・ケラドマンド
プーヤ・パイヴァール
ハドーバル及びロフタマバードの住民