鑑賞記録(2022.5.10)
ミア・ハンセン=ラヴ監督
『ベルイマン島にて』2021
@シネ・リーブル神戸
『ベルイマン島にて』2021/113分/フランス・ベルギー・ドイツ・スウェーデン/カラー/スコープ/5.1ch
スティーブン・スピルバーグやマーティン・スコセッシなど、今日の巨匠と呼ばれる映画監督たちに、多大な影響を与えたイングマール・ベルイマン。彼の熱狂的な支持者である『未来よ こんにちは』でベルリン国際映画祭銀熊賞に輝いたミア・ハンセン=ラヴ監督が、ベルイマンの原風景と言われるスウェーデンの島を舞台に最新作を撮影。
時は現代、主人公は映画監督カップル。クリスは認められてまだ日が浅く、パートナーのトニーは既に名を成している。ミア・ハンセン=ラヴ自身と彼女の元パートナーの実体験を彷彿させる二人だ。
(↑本作チラシより一部抜粋)
イングマール・ベルイマン
1918~2007年。スウェーデンの映画監督。『第七の封印』(56)でカンヌ国際映画祭審査員特別賞、『野いちご』(57)でベルリン国際映画祭金熊賞、『処女の泉』(60)と『ファニーとアレクサンドル』(82)でアカデミー賞外国語映画賞を受賞。神、生と死、愛と憎しみをテーマに人間とは何かを問い、映画史に永遠にその名を刻む伝説的存在。(本作チラシより)
原題
BERGMAN ISLAND
一言あらすじ
映画監督カップルのクリス(ヴィッキー・クリープス)とトニー(ティム・ロス)は、アメリカからスウェーデンのフォーレ島へやって来た。2人が敬愛するベルイマンが多くの傑作を撮ったこの島で、停滞気味の創作活動と二人の関係を脱し、インスピレーションを得ようと、ひと夏を過ごすことに・・・
感想
いつもの如く
前情報全くなしで鑑賞。
お恥ずかしながら、
イングマール・ベルイマンを
知らなかったから・・・汗
その分、
知ってる方より
楽しみは少なかったかな
と思いますね。
ベルイマンも知らないし、
もちろん
こんな島があることも知らず・・・
しかし、
劇中に上映される
ベルイマンの映画から
これはおそらく
実在した人物なんだろうと推測ww
いくつかベルイマンの作品が
映画内で映るので、
さすがにこれは本物だろうなと・・・ww
本作の鑑賞のきっかけは、
他の作品を観た時、
本作の予告編が流れて、
面白そうだと思ったからなんだが、
予告編を見た感じでは
なにかドラマチックなことが
起こるんだろう想像していたから、
考えていたような
大きな出来事や事件は
特に起こりはしなかった。
ただ、
クリスが書き出した脚本と、
実際に過ごしている
ひと夏の現実が
微妙に入り混じり始め、
フィクションと現実の境が
分からなくなるように
意図的に展開される。
”フィクションと現実の境が曖昧になる”
代表?wwと言えば、
アッバス・キアロスタミ監督の作品で
(『そしてキアロスタミはつづく』特集の感想)
私はよく
そんな感想を書いているが、
キアロスタミ的な
”フィクションと現実の境”とは
また違った感じ。
キアロスタミは、
演じている役者達が
演じていないようにみえることが
多々あって、
まるでドキュメンタリーのように
見える時があり、
そういった点が
フィクションと現実の境を曖昧にする。
しかし、
本作の場合、
映画の中の世界観で
どこからどこまでが
映画の脚本で、
どこからどこまでが
クリスやトニーの過ごす時間なのか
といったところが
曖昧になるようになっている
とでも言おうか・・・
これは勝手な想像だが、
監督であるミア・ハンセン=ラヴと
映画内のキャラクター、クリスとの境、
でもあるのかもしれない。
そして、
悩んで停滞していた時間は流れ、
また新たな時間が
流れ始める・・・
なんか
上手くまとめられませんが・・・
とりあえず、
ベルイマンの作品、
そのうち観てみたいな
と思います。ww
(2022年5月11本目。本年度156本目、映画館58本目)
スタッフ
監督・脚本:ミア・ハンセン=ラヴ
撮影:ドニ・ルノワール 編集:マリオン・モニエ
衣装:ジュディット・ドゥ・リュズ
製作:シャルル・ジリベール、ホドリゴ・テイシェイラ
他
キャスト
クリス:ヴィッキー・クリープス
トニー:ティム・ロス
エイミー:ミア・ワシコウスカ
ヨセフ:アンデルシュ・ダニエルセン・リー
他