鑑賞記録(2022.10.12)
没後40年
ロミー・シュナイダー映画祭
日本劇場初公開!
クロード・ソーテ監督
『マックスとリリー』1971
@Cinema KOBE
各都市で行われている
『没後40年 ロミー・シュナイダー映画祭』
神戸では、
Cinema KOBEさんで
2022.10.1(土)〜10.28(金)
まで上映中!!
1週間ごとに
上映作品が変わるそうなので
お見逃し無く!!
没後40年 ロミー・シュナイダー映画祭 上映作品
1969/123分/フランス・イタリア/ジャック・ドレー監督
『マックスとリリー』※日本劇場初公開
1971/111分/フランス・イタリア/クロード・ソーテ監督
『夕なぎ』
1972/111分/フランス・イタリア・西ドイツ/クロード・ソーテ監督
1973/101分/フランス・イタリア/ピエール・グラニエ=ドフェール監督
『華麗なる女銀行家 4Kデジタルリマスター版』
1980/130分/フランス/フランシス・ジロー監督
『サン・スーシの女』
1982/116分/フランス・西ドイツ/ジャック・ルーフィオ監督
『地獄』 ※日本劇場初公開(ドキュメンタリー)
2009/94分/フランス/セルジュ・ブロンベルグ、ルクサンドラ・メドレア監督
『マックスとリリー』1971/111分/フランス・イタリア/カラー(イーストマンカラー)/1.66:1
C・ドヌーヴらが候補に挙がっていたリリー役を、ロミー自らソーテ監督に直訴して勝ち取り、“お姫様女優”のイメージを見事に払拭した。(『没後40周年 ロミー・シュナイダー映画祭』公式サイトより)
日本では「はめる 狙われた獲物」のタイトルでビデオ発売された。(映画.comより)
撮影期間:1970年8月18日~10月23日(フランス語AI翻訳版ウィキペディアより)
原題
Max et les Ferrailleurs
(日本語訳:マックスとジャンクマン)
(Ferrailleurs→金属くず)
(les Ferrailleurs→スクラップディーラー)
※AI翻訳
あらすじ
犯罪者逮捕に異様な執念を燃やしながらも、犯人を取り逃がした刑事マックス(ミシェル・ピコリ)。捜査中、兵役仲間だったアベル(ベルナール・フレッソン)が盗難車などを扱う屑鉄屋を営んでいることを知ったマックスは、アベルの情婦である娼婦リリー(ロミー・シュナイダー)に近づき、彼らが銀行強盗を謀るよう画策する。しかしリリーとの間に奇妙なロマンスが生まれ…。(『没後40周年 ロミー・シュナイダー映画祭』公式サイトより)
感想
本作は、この度
日本劇場初公開とのこと。
今回の邦題では
『マックスとリリー』
となっています。
ミシェル・ピコリ演じる
刑事のマックス、
ベルナール・フレッソン演じる
マックスとかつて兵役仲間で
現在は屑鉄を売って
なんとか生きるアベル、
そのアベルの情婦で娼婦の
ロミー・シュナイダー演じる
リリー。
原題では
『Max et les Ferrailleurs』
ということで、
上記で記した様に
les Ferrailleurs→スクラップディーラー
という意味らしいので
これだと
マックスとアベルの事
になりますね。
今回は、
ロミー・シュナイダー映画祭
って事なので
この邦題になったのでしょうか??
ビデオ発売の際には
「はめる 狙われた獲物」という
タイトルになっているらしいです。
確かに、
『マックスとアベル(スクラップディーラー)』
だと
なんか違う気もするし、、、ww
邦題って難しいですね・・・
以下、ガッツリネタバレあり・・・
確かに、
「はめる」ことが
マックスの今回の仕事のやり方として
描かれます。
お話は、
銀行強盗に逃げられ、
犯人を追うマックスが
盗難車を売る男に目を付け
追いかけると、
その男はかつての兵役仲間の
アベルだった・・・
マックスは元々判事でしたが、
自分が担当した事件で
犯行は確実で有罪だと判断したが、
十分な証拠がなく
刑を実行出来なかったことから
判事を辞し、
現行犯で逮捕する以外に
犯人を裁くことはできないとして
刑事になっている
という経緯があります。
なので、
現行犯逮捕に
躍起になっているんですが。。。
なんと、
アベルにニセの情報を与えるため、
マックスが銀行員と偽り
アベルの情婦で
娼婦のリリーに接近、
ニセの情報でリリーを唆し、
アベルとその仲間たちに
銀行強盗を企てさせようと動きます・・・
!!!???
な、なぜだ・・・!?ww
アベルが相当のワルなら
お話も分かりますが、
慎ましく!?というか
細々と!?
屑鉄を盗んで売る程度の
しょぼい悪さをするくらいで、
(ダメだけども)
捕まえたところで
逃げられた犯人には
辿り着く相手ではありませんし、
(なんなら全然関係なさそうな・・・)
マックスが
アベルにやらせた銀行強盗を
自ら捕まえるなんて
手柄が目的の自作自(他)演の
悪徳刑事なら分かりますが、
そうでもない・・・
なんの問題解決にも
ならないけど・・・??
その一点だけが
どうしても気になり、、、、
捻じ曲げられた正義は
簡単に悪事と化してしまいます・・・
個人的に
お話のスジには
そんなツッコミがありますが、
マックスの巧妙な駆け引きと、
始まりからは
考えられない変化が・・・!!
その辺りは目を見張ります!
密会を繰り返す
(ただ会ってお金払うだけ)
マックスとリリー。
リリーの入浴中に
写真撮ってみたり、
リリーほったらかしで
何やらチマチマ修理したり、
かなりの変わり者マックスです・・・爆
観終わって、
後になってから
リリーの前では、
マックスは
本当の自分を出せていたのかもしれない
と、思いましたが・・・
そして、リリーがまんまと・・・
マックスの筋書き通りに
ことが進んでいきます・・・
リリーがマックスから
真実を言われる瞬間の
ロミー・シュナイダーが
とても素晴らしく
ちょっと鳥肌が立ちました!!
ここまでは
マックスの筋書き通りですが、
最後は思い通りにならず・・・
いや!そりゃそうでしょ!!ww
(またツッコミw)
劇中、
リリーがマックスに
冗談半分で
”エゴイストだ”というシーンが
あったと思いますが
まさにその通りで・・・
狂気のラスト!!!
何度も繰り返しちゃいますが、
お話は
ちょっとツッコミですが、ww
マックス、リリー、アベルという
キャラクター達を演じた
役者の皆さんは素晴らしく、
引き込まれました!
ぜひ、劇場にてご覧ください!
(2022年10月12本目。本年度365本目、映画館191本目)
スタッフ
監督:クロード・ソーテ
脚本:クロード・ネロン、クロード・ソーテ、ジャン=ルー・ダバディ
原作:クロード・ネロン
撮影:ルネ・マテラン
音楽:フィリップ・サルド
写真:ルネ・マテラン
音響:ルネ・ロンゲ
編集:ジャクリーン・ティエド、ミリアム・バウム
セット:ピエール・グフロワ
衣装:ジャック・コタン、タニーヌ・オートレ
イヴ・サンローランのロミー・シュナイダーの衣装(黒のオイルスキンと赤いドレス)
ロケーションマネージャー:ピエール・ルフェ
カメラアシスタント:ジャン=ポール・コルニュ
プロデューサー:レイモンド・ダノン、ローラン・ジラール
製作:ジャン・ボルバリ、レイモン・ダノン、ローラン・ジラール
製作総指揮:ラルフ・バウム
制作会社: Lira Films (フランス)、Sonocam SA (フランス)、Fida Cinematografica (イタリア)
配給会社:Les Acacias (フランス)
他
キャスト
インスペクター ・マックス:ミシェル・ピコリ
リリー・アッカーマン:ロミー・シュナイダー
コミッショナー・ロジンスキー:フランソワ・ペリエ
アベル・ マレスコ:ベルナール・フレッソン
コミッショナー:ジョージ・ウィルソン
プチ・ルー:ボビー・ラポワント
ロバート・サイダニ:ミシェル・クレトン
ラクダ、情報提供者:Henri-Jacques Huet
ジャン・ジャン:ジャック・カンスリエ
ラロンジェ:アラン・グレリエギ
トニー:モーリス・オーゼル
ロスフェルド:フィリップ・レオタード
ロワゼル:ロベール・ファヴァール