鑑賞記録(2022.3.9)小津安二郎監督 サイレント映画 『その夜の妻』1930 U-NEXT

鑑賞記録(2022.3.9)

小津安二郎監督

サイレント映画

『その夜の妻』1930

U-NEXT

 

 

『その夜の妻』1930/65分/日本/モノクロ・スタンダード・サイレント

U-NEXT小津作品が、2022年3月末で視聴期限のため、鑑賞中。(その代わり?か、観たかった黒澤明監督作品が新しく入荷している!!たぶん出たり入ったりするみたい。以前も黒澤作品あったようなので)→追記:視聴期限取り消しになってました!

雑誌『新青年』1930年3月号に掲載されたオスカー・シスゴールの短編小説『九時から九時まで』を原作に野田高梧が脚色した作品。映画化を薦めたのは松竹蒲田撮影所所長の城戸四郎で、岡田時彦が小津作品で初主演した。

洋風にしつらえたセット、刑事役にハリウッド映画への出演歴がある山本冬郷をキャスティングするなど、アメリカ映画に影響を受けた小津のモダニズムが表れている作品である。

1952年(昭和27年)に池田浩郎監督によってリメイクされた。

本作の上映用フィルムは、国立映画アーカイブが2342.21フィートの16mmフィルム、65分尺のものを所蔵している

(ウィキペディアより)

 

一言あらすじ

橋爪(岡田時彦)は、病気の娘の治療費を工面するため盗みを働くも、今夜が山の娘。なんとか帰宅するが・・・

 

感想

グッとくる人情劇。

 

 

 

原作の題名は

『九時から九時まで』

ですが、

 

 

本作の題名は

『その夜の妻』ってのが

個人的に好き。

 

 

 

観て、なるほど納得です。

 

 

 

 

一番肝が据わっているのが、

 

まさに、妻です!!

 

 

 

女は、強し!!!

 

 

と、言ったところでしょうか。

 

 

 

妻を演じる、

八雲恵美子さんがとても素敵!!

 

(小津監督作『浮草物語』(1934)でも拝見しました)

 

 

結末も好き。

 

 

 

一言あらすじで書いちゃいましたが、

 

盗みを正当化するわけではありませんが、

 

 

きっとこの時分、

お金を工面するのは

相当大変だったことでしょう。

 

 

友人も貧乏で借りるあてはありません。

 

 

医療費も高額だったはず。

 

 

盗みは犯罪ですが、

 

遊ぶ金欲しさや、

自分の生活のために

やったわけではなかった。。。

 

 

 

昔のお話に度々ある人情劇ですが、

 

昔の人の

温かみを感じますね。

 

 

 

小津作品(とくに初期)の常連、

斎藤達雄さんがここでも登場です。

 

 

刑事の香川演じる

山本冬郷さんも印象的でした。

 

 

(2022年3月13本目。本年度84本目)

 

スタッフ

監督:小津安二郎

原作:オスカー・シスゴール『九時から九時まで』

翻案・脚色:野田高梧

撮影・編集:茂原英雄 監督補助:佐々木康、清輔彰 撮影補助:九里林稔、厚田雄治、渡辺健次

配光:山本繁、中島利光 タイトル:藤岡秀三郎 舞台設計:脇田世根一

 

キャスト

橋爪周二:岡田時彦

その妻まゆみ:八雲恵美子

その子みち子:市村美津子

刑事香川:山本冬郷

医師須田:斎藤達雄

警官:笠智衆