鑑賞記録(2022.4.3)
黒澤明監督
『姿三四郎』1943
『姿三四郎』1943/79分/日本/モノクロ・スタンダード
原作は富田常雄の同名小説の初映画化作品。『姿三四郎』はその後全部で5度映画化されている。その他、テレビドラマやアニメにもなっている。
本作は公開当時、全長97分の作品として公開された。しかし、公開翌年の1944年3月に再上映した際に、関係者の知らないところで一部がカットされ、79分に短縮された。さらに戦後のGHQの検閲で「民主主義に反する映画」として上映禁止となった。1952年3月に上映禁止を解除されて再公開されたが、戦後の混乱などで短縮部分のネガフィルムが散逸したため、79分の短縮版のまま公開され、冒頭にお詫びの字幕が付けられた。このカットされた部分には、檜垣源之助にまつわるシーンや、三四郎が師の特訓を受けるシーンなどが含まれ、そのほかにもシーンやセリフの脱落箇所がある。
当時は映画法により、新人監督は検閲官による技能審査を受ける必要があった。この時に検閲官とともに試験官を務めたひとりに田坂具隆と小津安二郎がいた。検閲官は米英的表現があるとして批判したが、小津は「100点満点として『姿三四郎』は120点だ」と称賛し、無事試験を通過することができた。
(ウィキペディアより)
『姿三四郎』1943年 以後の映画化
1955年度版(監督:田中重雄)
1965年度版(監督:内川清一郎、黒澤プロダクション)
1970年度版(監督:渡辺邦男)
1977年度版(監督:岡本喜八)
一言あらすじ
柔術家を志して上京した姿三四郎(藤田進)が矢野正五郎(大河内傳次郎)に弟子入りし、修業を重ね、成長していく姿を描く。
感想
黒澤明、初監督作品。
本作までにいくつか企画があったそうだが
中々実現できず、
やっとのことで
本作で監督出来たようだ。
冒頭の音楽は、
まさに黒澤明監督!!
という
その後撮られていく
映画に続く印象。
大胆なカットや
イメージ的?
ショットの挿入。
そしてアクション。
後の作品の方を
私はいくつか先に観ているので
正直、
後々の作品の方が
凄味が増していると感じますが、
初めての監督作で
大衆にもバッチリウケる
映画を作ってしまうのは
さすがです。
そして
すでに巨匠独自の
世界観が発揮されています。
まだまだ黒澤作品
観ていないものも沢山あって
U-NEXTでまた鑑賞できるようになったので
(視聴できなかったが、この度また視聴可能になった。)
これから沢山
観たいと思います。
すごく昔に観たものも
再鑑賞したいと思います。
(2022年4月3本目。本年度113本目)
スタッフ
監督・脚本:黒澤明
原作:富田常雄
撮影:三村明 美術:戸塚正夫 録音:樋口智久 照明:大沼正喜
音楽:鈴木静一 編集:後藤敏男 企画:松崎啓次
監督助手:杉江敏男 現像:東宝現像所
他
キャスト
姿三四郎 : 藤田進
矢野正五郎:大河内傳次郎
小夜:轟夕起子
檜垣源之助:月形龍之介
村井半助:志村喬
お澄:花井蘭子
飯沼恒民:青山杉作
三島総監:菅井一郎
門馬三郎:小杉義男
和尚:高堂国典
八田:瀬川路三郎
壇義麿:河野秋武
戸田雄次郎:清川荘司
津崎公平:三田国夫
新関虎之助:中村彰
根本:坂内永三郎
虎吉:山室耕