鑑賞記録(2022.11.30)ラッセ・ハルストレム監督『ギルバート・グレイプ』1993 U-NEXT

鑑賞記録(2022.11.30)

ラッセ・ハルストレム監督

ギルバート・グレイプ

1993

U-NEXT

『ギルバート・グレイプ』1993/117分/アメリカ/テクニカラー/ビスタ

ピーター・ヘッジズの同名小説「What’s Eating Gilbert Grape」(1991)の映画化(ウィキペディアより引用)

ハルストレム監督のハリウッド進出2作目。アカデミー賞®助演男優賞にノミネートされたL・ディカプリオの好演が光る。(12ヶ月のシネマリレー公式サイトより)

くすぶった生活を送る青年を、寂れた町を絡めて表現した映像は見事。知的障害を持つ少年を演じたディカプリオの演技は必見。やり切れなさの中にも希望を見い出せる秀作だ。(U-NEXT本作”見どころ”より)

原題

What’s Eating Gilbert Grape

あらすじ

アメリカの田舎町に住むギルバート(ジョニー・デップ)は、知的障害を持つ弟と過食症の母、そしてふたりの妹の面倒を見て暮らしていた。ある日、トレーラーハウスで旅するベッキー(ジュリエット・ルイス)と出会ったギルバートは、トレーラーが直るまで町に滞在するという彼女と急速に仲良くなるが…。(U-NEXT本作”ストーリー”より)

感想

”12ヶ月のシネマリレー”で

上映していたので

 

本当なら映画館で観たかったが、

(神戸では、元町映画館で上映されていた)

 

 

どうにも予定が合わず、

諦めてU-NEXTで自宅鑑賞。

 

 

本作の存在は、

もちろん知っていたが

今まで観てこなかった。

 

 

ジョニー・デップ、

レオナルド・ディカプリオ、

ジュリエット・ルイスと、

 

 

アイドル的人気だった役者陣が

出演しているので

 

さすがに当時から

存在は知っていたが。

 

 

結構こういうことが

多々ある。

 

 

見逃して、数十年・・・

 

 

しかし本作は、

 

ある程度年齢を重ねた今の方が

面白く感じたかもしれない。

 

 

若い時だったら、

想像力と経験の少なさにより

 

もっと他人事に感じたかもしれない。

 

 

ジョニー・デップ演じる

ギルバート・グレイプは

 

家族を支えるために、

 

アイオワ州の小さな町で

細々と働き、

 

家族の世話に明け暮れ、

 

若い青年たちが過ごすであろう

遊びや旅行なんて

 

皆無の生活・・・

 

 

過食症で巨漢になり

ほぼ動か(け)ない母親にも

もちろん頼りにされ、

 

生活全般を支える。

 

 

家事は姉が行い、

 

知的障害を持つ弟

アーニーを演じるのは

レオナルド・ディカプリオ。

 

そして、

アーニーより下の妹、エレン。

 

 

家族想いのグレイプ家ではあるが

 

その生活には

閉塞感を感じる。

 

 

一体、この生活は

どこまで続いていくのか・・・

 

 

一生続くのか・・・

 

 

私だったら

不安に襲われる。

 

 

来る日も来る日も

同じルーティーンの繰り返しに

 

どこにも飛んでいけない

カゴの中の鳥のような生活。

 

 

しかし、

ジュリエット・ルイス演じる

ベッキーとの出会いで

 

自分とは違う生き方をする人を

身近に感じ、

 

ほんの少し、

今ある世界が全てではなく、

 

 

時が来れば

変わっていける事、

 

縛りや執着がなくなれば、

今とは違う生き方が出来ること、

 

 

そんな考えが

芽生え始めるような。

 

 

 

物語ラストの

 

優しくも大胆な

ギルバートの決断は

(リアルの世界でやったらヤバいが)

 

新たな人生の幕開けとなる。

 

 

家族、愛、勇気、

介護、偏見、変わる社会・・・

 

 

多くの問題を見ながらも、

希望もきっとある!

 

ということを

感じる作品でした。

 

 

何気に私の超大好きな

『バック・トゥ・ザ・フューチャー(BTTF)』

に、出演している

 

クリスピン・グローヴァー

(BTTFでマーティの父、ジョージ役)

 

メアリー・スティーンバージェン

(BTTF3でクララ役)

が出てきて、

 

二人共、私の中では

あまりにBTTFの印象が強すぎる為、

どうしてもそっちに引っ張られつつww

(キャラ的にはもちろん違うけども)

 

 

ぜひ、ご覧ください!!

 

(2022年11月31本目。本年度426本目)

 

スタッフ

監督:ラッセ・ハルストレム

原作・脚本:ピーター・ヘッジズ

撮影:スヴェン・ニクヴィスト

美術:バーント・カプラ

編集:アンドリュー・モンドシェイン

音楽:アラン・パーカー、ビョルン・イシュファルト

製作:マイアー・テパー、ベアティル・オールソン、デビッド・マタロン

製作総指揮:ラッセ・ハルストレム、アラン・C・ブロンクィスト

キャスト

ギルバート・グレイプ:ジョニー・デップ

アーニー・グレイプ(ギルバートの弟):レオナルド・ディカプリオ

ベッキー:ジュリエット・ルイス

ボニー・グレイプ(ギルバートの母):ダーレン・ケイツ

エイミー・グレイプ(ギルバートの姉):ローラ・ハリントン

エレン・グレイプ(ギルバートの妹):メアリー・ケイト・シェルハート

タッカー(ギルバートの友人):ジョン・C・ライリー

ボビー・マクバーニー(ギルバートの葬儀屋?の友人):クリスピン・グローヴァー

ベティ・カーヴァー:メアリー・スティーンバージェン

ケン・カーヴァー(ベティの夫):ケヴィン・タイ

ベッキーの祖母:ペネロープ・ブランニング