鑑賞記録(2022.1.13 その②)
『ゲームの規則』U-NEXT
『ゲームの規則』1939/106分/フランス/モノクロ
*フランス・ロマン派四大詩人の一人である、ミュッセによる戯曲『マリアンヌの気まぐれ』から着想したとされる。
(フランス・ロマン派四大詩人:ラマルチーヌ、ヴィニー、ユゴー、ミュッセ)
*衣装は、ココ・シャネルが担当。
*監督のジャン・ルノワール自身も、オクターヴ役で出演。
*日本での公開は1982年。
フランス語原題 / 英語題名
La regle du Jeu / The Rules of the Game
一言あらすじ
第二次世界大戦前夜のフランスで、ある貴族たちのパーティが開かれる。そこは、世の中の騒動とは無縁の別世界のように、いつもの狩りや、仮装大会、不倫だらけのスッタモンダが展開されるのだが・・・
感想
世の中と貴族の生活は、
まるで切り離されたかのように
お話は進む。
第二次世界大戦前夜ということも
冒頭、言葉で説明があるだけ。
戦争が始まる前日とは到底思えない。
世間の風潮などお構いなしに
貴族社会のパーティは
狂喜乱舞し、行われる。
日中は狩りを楽しみ、
夜は仮装して宴会に興じ、
結婚とは名ばかりの
不倫に皆が身を投じる。
狩りの場面は、
無意味(必要以上)?に
兎やキジを撃ちまくり、
(私には結構ショッキング・・・)
パーティーの場面は、
もうカオス!!!!
恋愛模様が自由すぎるぞ!!笑
それぞれの思いはあるものの、
しかし、皆、こともなげに
平気でその状況を受け入れている。
パーティー中、
あることがきっかけで、
発砲騒ぎまで起きるが、
余興か???
なんて呑気なもの。
最初はあまりのカオスっぷりに
結構引いてしまい、、
観終わった直後は
ちょっと私の度量では受け止めきれなかった・・・
と思っていたが、
一晩経って思い返すと、
貴族社会に対する皮肉や風刺が
ジワジワと、
なんとなく伝わってきたような・・・
ルノワールは、
”バロック音楽の精神に則り、
登場人物が動き回るような映画を作りたい”
としたそうで、
なるほど確かに、
パーティはテンヤワンヤしてます!w
個人的に思うのは、
貴族社会での
狩りや恋愛模様など
きっとこんな感じのことも
現実にあったんだろうから、
そういうことを知れたのは良かった。
色々な知識を持っていれば
もっと気付きがあったりして、
楽しめるんだろうと思った。
時間を置いて、
再鑑賞したいですね。
一発で解りきらない深さが醍醐味かな。
(2022年動画鑑賞18本目)
スタッフ
監督: ジャン・ルノワール
脚本:ジャン・ルノワール、カール・コック
製作:クロード・ルノワール
撮影:ジャン・バチェレ 美術:ユージン・ローリー 音楽:ロジェ・デゾルミエール 編集:マルグリット・ルノワール 衣装:ココ・シャネル
製作会社:Nouvelle Edition Francaise 配給:ゴーモン映画会社
キャスト
マルセル・ダリオ、ノラ・グレゴール、ローラン・トゥータン、ジャン・ルノワール、ミラ・パレリ、オデット・タラザク、ピエール・マニエ、ピエール・ナイ、ポーレット・デュボスト、ガストン・モド、ジュリアン・カレット、他