鑑賞記録(2022.8.23)
ジョーダン・ピール監督
『ゲット・アウト』2017
『ゲット・アウト』2017/104分/アメリカ/カラー
長らくコメディアンとして活躍(お笑いコンビ「キー&ピール」)してきたジョーダン・ピールにとって、本作は監督デビュー作であると共に初めて製作に携わったホラー作品。
ピールは『ステップフォードの妻たち』に触発されて本作の演出と脚本執筆に取り組んだのだとも言う。
ピールはレイシズムをテーマに盛り込んでいることに関して「ストーリーは個人的な経験に依るところもある」と述べる一方で、「自伝的な作品ではない」と明言している。
2016年2月16日、本作の主要撮影がアラバマ州フェアホープで始まった。同州のモービルにあるアッシュランド・プレイス歴史地区やバートン・アカデミーでも撮影が行われた。
(↑ウィキペディアより)
「パラノーマル・アクティビティ」「インシディアス」「ヴィジット」など人気ホラー作品を手がけるジェイソン・ブラムが製作。
低予算ながら全米で大ヒットを記録し、第90回アカデミー賞では作品賞、監督賞、主演男優賞、脚本賞の4部門にノミネートされ、脚本賞を受賞した。
(↑映画.comより)
初監督を務めた人気コメディアン、ジョーダン・ピールが人種差別を恐怖に昇華させ、衝撃の物語を演出。トランプ大統領の当選を受けて変更したというエンディングにも注目。(U-NEXT本作”見どころ”より)
受賞
アカデミー賞(第90回、2018)
脚本賞:ジョーダン・ピール
原題
Get Out
あらすじ
白人の恋人・ローズの実家に招待された黒人のカメラマン・クリス。ローズの家族から過剰なまでの歓迎を受けた彼は、黒人の使用人たちの奇妙な態度に動揺する。翌日、白人ばかりのパーティで黒人の若者を見つけたクリスは、思わず彼を撮影するが・・・(U-NEXT本作”ストーリー”より)
感想
今週末(2022.8.26)公開予定の
『NOPE』(2022)を
観ようと思っており、
監督である
ジョーダン・ピールの
初監督作品も
どんなものかと
予習的に鑑賞してみた。
めちゃくちゃホラーだったら
どうしよう・・・と思いつつ、
(映画タイトルの
ダニエル・カルーヤの表情がホラー!!)
サスペンスホラーって感じで
ホラーが苦手な私でも
大丈夫でした。ww
お話は、
人種に関することを
問題発生の主軸に置きつつ、
新感覚的ホラーとなっています。
アカデミー賞脚本賞受賞
ということで
へ〜!そうきたか!!
という内容に。
序盤、若干ですが
B級映画感があって、
え、大丈夫かな!?
って思っていましたが、、ww
後半にかけてお話が面白くなり、
そんな感じは無くなりました。ww
音により怖さを増幅させる点が
かなり誇張されている気がするのと、
(といっても数カ所だけ)
使用人の異様さが
ちょっと不自然過ぎる!?
かと思いましたが、
まぁ理由の解決の糸口とも取れ、
変な違和感はなく観れました。
白人と黒人をテーマにしていて、
アメリカやヨーロッパなどでは
身近に感じる問題提起?
なのかもしれません。
私たち日本人は
世界に出れば
マイノリティ(少数派)なので
人種のことをもっと痛感すると思いますが、
日本でぬくぬくと育っていると
日本国内では
マジョリティ(多数派)なので
あまりダイレクトに感じることが
少ないかもしれませんが、
こういった問題は
世界中どこでも移動でき、
人種間の交わりが多くなった現代において
皮膚感覚として
理解しておきたいことの
ひとつだなぁと思います。
日本でも
かなり多種多様になっていますからね。
本作は、
根底には人種のことがありますが、
ストーリーの発想自体が
新しく感じました。
個人的にラスト、
私は当初撮影予定だった状況を
想像しましたが、
このラストの方が
好きかもしれません。
(その後の話を突き詰めれば、
どうなるかって感じですが・・・)
さて、
『NOPE』の方は、
いかに!?
(2022年8月33本目。本年度302本目)
ネタバレMEMO
当初の計画では、屋敷を脱出したクリスがアーミテージ一家殺害容疑で警察に逮捕されるというエンディングになる予定であった。ピールはレイシズムの過酷な現実を反映したエンディングにしようとしていたのである。それは「黒人であるバラク・オバマが大統領に選出されたのだから、レイシズムは終わったと看做しても良い。もうレイシズムについて語るのを止めよう」と主張する人々に対して、「レイシズムはまだ終わっていない」というメッセージを打ち出すためでもあった。しかし、製作が本格的に始まるまでに、警察が黒人を不当な理由で射殺するという事件がアメリカ国内で相次いだ。そこで、ピールは敢えて本作をハッピーエンドにするという決断を下した。
スタッフ
監督・脚本:ジョーダン・ピール
撮影:トビー・オリバー
美術:ラスティ・スミス
衣装:ナディーン・ヘイダーズ
編集:グレゴリー・プロトキン
音楽:マイケル・エイブルズ
製作:ジェイソン・ブラム、ショーン・マッキトリック、エドワード・H・ハム・Jr.、ジョーダン・ピール
製作総指揮:レイモンド・マンスフィールド、クーパー・サミュエルソン、ショーン・レディック、ジャネット・ボルトゥルノ
他
キャスト
クリス・ワシントン:ダニエル・カルーヤ
ローズ・アーミテージ(クリスの恋人):アリソン・ウィリアムズ
ミッシー・アーミテージ (ローズの母):キャサリン・キーナー
ディーン・アーミテージ(ローズの父):ブラッドリー・ウィットフォード
ジェレミー・アーミテージ(ローズの弟):ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ
ロッド・ウィリアムス(クリスの親友):リル・レル・ハウリー
アンドリュー・ローガン・キング(パーティに招かれた黒人系の客):ラキース・スタンフィールド
ジョージナ(アーミテージ家の使用人):ベティ・ガブリエル
ウォルター(アーミテージ家の庭の管理人):マーカス・ヘンダーソン
ジム・ハドソン(盲目の画商):スティーヴン・ルート
11歳のクリス:ザイランド・アダムス