鑑賞記録(2022.5.6)ピーター・ウェーバー監督『真珠の耳飾りの少女』2003 U-NEXT

鑑賞記録(2022.5.6)

ピーター・ウェーバー監督

『真珠の耳飾りの少女』2003

U-NEXT

 

『真珠の耳飾りの少女』2003/100分/イギリス・ルクセンブルク/カラー

(「真珠の耳飾りの少女」の絵について)ここに描かれている少女が誰かは興味深い問題で、様々な説がある。先述されたマーリア(フェルメールの娘)とする意見もある他、彼の妻、恋人、あるいは作者の全くの創作などとも言われるが、フェルメールの家族や知人の肖像画は無く、伝記の類も残っていないので真相は不明である。

小説『真珠の耳飾りの少女』Girl with a Pearl Earring は、アメリカの作家トレイシー・シュヴァリエがこの絵から着想を得て書き上げたもの。この絵のモデルとなった少女とフェルメールの関係を描く。少女はフェルメール家の小間使いという設定になっている。フィクションであるが、まるで実話のように書かれている

映画『真珠の耳飾りの少女』は、上記の小説を2003年に映画化したもの。アメリカ・イギリス・ルクセンブルクの合作。小説版とは結末が少し異なっている。監督はピーター・ウェーバー。フェルメール役はコリン・ファース、少女役はスカーレット・ヨハンソンが演じている。もともとフェルメールの絵は『青いターバンの少女』・『ターバンを巻いた少女』などと呼ばれて来たが、この映画のヒットにより『真珠の耳飾りの少女』の名が一般化した(『フェルメール』 美術手帖2012年6月号増刊)

(映画は)フェルメール作品の色彩や構図を映像で再現しているところが特徴的である。絵画の世界をそのまま切り取ったかのような世界を映し出したその映像美は、第76回アカデミー賞で撮影賞・美術賞・衣裳デザイン賞の3部門にノミネートされた。

(↑以上、ウィキペディアより)

 

監督ピーター・ウェーバーは英国のTV出身で本作が初監督作。(映画.comより)

 

原題

Girl with a Pearl Earring

 

一言あらすじ

17世紀のオランダ。画家のフェルメール(コリン・ファース)の屋敷で小間使いとして働き始めたグリード(スカーレット・ヨハンソン)は、フェルメール夫人(エシー・デイヴィス)から物を動かさない条件で、アトリエの掃除を命じられる。そこでグリードの密かに優れた感性に気付いたフェルメールは、グリードに刺激されて・・・

 

感想

全然絵画に詳しくはないけれど、

 

美しい名画の

心躍る一場面が

 

画面上にたくさん登場し、

 

 

見たことのある画を

切り取ったような瞬間が

 

いたるところに散りばめられていて

 

 

あっ!なんかこれ見たことある!

 

 

と、ワクワクしながら観た。

 

 

 

観終わった後、

 

久しぶりに

『ロンドン・ナショナル・ギャラリー展』の

 

AERA MOOK 完全ガイドブックと

公式図録をチラッと見返した。

 

 

↓AERA MOOK 完全ガイドブック

↓公式図録(カバー左:フェルメールの『ヴァージナルの前に座る若い女性』)

 

 

 

完全ガイドブック(写真左)の方に

 

フェルメールの特集があって

 

 

映画の中の

アトリエの背景に映っている

絵画2枚が、

 

フェルメールの描いた絵画に

登場しているものとそっくり!

 

 

ほかに描かれた絵画の中の

壁の下のタイルも

映画の場面にそっくりで登場したり、

 

 

また少し違うが、

 

ヴァージナルに

(ピアノみたいな楽器:写真右、公式図録↑の楽器)

 

印象的な

木と自然の風景が描かれている絵なども

そっくりだったり

 

 

かなり細かい部分まで

描かれた絵画を参考に

映画のセットとして使われているようだ。

 

 

丁寧でこだわりのある仕事ぶり!!

 

 

 

そして、

これは私の勝手な解釈だが

 

映画の画質も

少し荒目??なところがあり

 

当時の雰囲気を出すためなのか、

 

おそらく

あえてそれを選択しているのかな、と。

 

 

 

20年前の作品だから

技術的な問題かもしれないが、、、

 

たぶん違うと思っている・・・w

 

 

 

個人的な意見としても、

 

スゴイ昔の作品を

パッキパキに綺麗な映像で観ると

 

なんだか時代錯誤的に感じるので

 

(私の勝手な感性かもしれないが)

 

 

本作の

そういった点のこだわり、

(だと思っているw)

 

好きな感じです。

 

 

 

でも逆に、

古い時代の作品を

超綺麗な映像で見せて

 

違和感どころか、感動させられたら

 

それはそれで新しい感覚で

超嬉しいですけどね!

 

(そんな作品あれば出会いたい!)

 

 

 

 

ストーリーは

完全なフィクションだが、

 

とてもよく出来ていて、

 

本当にまるで実話みたい。

 

 

事実は誰にもわからないけど、

 

まったく違和感なく、

 

そしてツッコミどころもなく

 

辻褄がしっかり押さえられ

 

お話の筋が通っていると思った。

 

 

なので観ていて飽きなかった。

 

 

 

スカーレット・ヨハンソンが

透き通るように色が白く

美しく、

 

惚れ惚れしますね。ww

 

 

 

ひとつだけ、

超~~~細かいことを

チラッと言えば、

 

肉屋のピーターの緑の衣装が

綺麗すぎる!のが

 

ちょっとばかし

気になったけど!!ww

 

(こういうのはぶっちゃけちょくちょくあるww)

 

 

小姑ばりのツッコミですね!ww

 

 

 

しかし本当に

絵画のような場面がたっぷりで

 

映画としてだけでなく

 

絵画の元の場面を

見ているかのようにも

 

楽しめました。

 

 

 

映画とは直接関係ありませんが、

 

今年(2022年)の夏、

 

『フェルメールと17世紀オランダ絵画展』が

大阪市立美術館で開催されるようで

 

楽しみにしていたところだったので、

一層ワクワクになりました!

 

 

(↑行こうと思って持ってたチラシ)

 

 

絶対、行きたいと思います~!

 

 

(2022年5月6本目。本年度151本目)

 

スタッフ

監督:ピーター・ウェーバー

脚本:オリビア・ヘトリード

原作:トレイシー・シュバリエ

撮影:エドュアルド・セラ 音楽:アレクサンドル・デプラ

美術:ベン・バン・オズ 衣装:ディーン・バン・ストラーレン

製作:アンディー・パターソン、アナンド・タッカー

製作総指揮:フランソワ・イベルネル、キャメロン・マクラッケン、ダンカン・リード、トム・オーテンバーグ、ピーター・ブロック、ニック・ドレイク、フィリップ・アードーズ、ダリア・ジョビチッチ

 

キャスト

グリート:スカーレット・ヨハンソン

ヨハネス・フェルメール:コリン・ファース

ファン・ライフェン(パトロン):トム・ウィルキンソン

ピーター:キリアン・マーフィー

カタリーナ(フェルメール夫人):エシー・デイヴィス

マーリア(カタリーナの母):ジュディ・パーフィット

コーネリア:アラキナ・マン