鑑賞記録(2022.9.21)
イングマール・ベルイマン監督
『道化師の夜』1953
Amazon Prime Video
『道化師の夜』1953/92分/スウェーデン/モノクロ/スタンダード
原題
Gycklarnas afton
(英題:Sawdust and Tinsel)
一言あらすじ
巡業サーカス一座の団長アルベルトは妻子を捨てて、恋人アンと各地を巡業していた。途中で故郷に寄った彼は妻とよりを戻そうとするのだが断られてしまう。(Amazon Prime Video より一部抜粋)
感想
ミア・ハンセン=ラヴ監督の
『ベルイマン島にて』(2021)
を観た時は、
まだ知らなかった
イングマール・ベルイマン監督。
それをきっかけに観た
『仮面/ペルソナ』(1966)
が特に印象的で
私の好きな映画監督のひとりとなった。
もっと彼の作品を観ようと
前々から思っていたので鑑賞。
他にも観たい作品があるが、
動画配信が少なく、
とりあえず配信のあった
本作をチョイス。
やはりベルイマン監督は
どこかしらに独特な演出があり、
面白いと思う。
音の効果や、印象的なカットなど
目を見張る瞬間がある。
そして人間の
人間らしい暗闇の部分が
暴かれるかのようだ。
以下、ネタバレ・・・
サーカス団長のアルベルトは
歳も取って、
移動続きの巡業の毎日かつ
貧しい生活に疲れ果てている。
戻った故郷で妻子に会うが、
妻は一時的に食事や衣服の縫い物など
施しをしてくれるが、
夫を迎え入れる気はない。
妻からしたら、
夫から離れて
苦労して手に入れた安住の地を
そう易々と壊されたくはない・・・
そりゃ、そうでしょうね〜〜、、、
アルベルトの若き恋人アンも
彼は妻子に会いに行くし、
サーカスの生活にもうんざり・・・
こんなに若くて美しいのに、
アルベルトなんだ・・・
とか思うけど、ww
狭いサーカスの中でとなったら
団長がやっぱ一番マシなのか・・・爆
そんなアンが取った行動から、
思わぬ事態に・・・
人生色々あり、
結果として
また元の道に戻ることを
余儀なくされる人々・・・
楽しく安らかなことは
空想の中でしか起こらず、
現実は常に厳しく、
一向に良くなる気配は見えない・・・
しかし、
死ぬこともできず、
生きるより他はない。
結局は
疲れ果てながらも
寂しいもの同士、
支えあって生きていく・・・・
きっとどこかであるであろう
誰かの人生物語。
リアルです・・・
まだまだ観たい、
イングマール・ベルイマン監督作品です。
(2022年9月26本目。本年度340本目)
スタッフ
監督・脚本:イングマール・ベルイマン
撮影:スベン・ニクビスト、ヒルディング・ブラド
編集:カール=オロフ・スケプシュテット
他
キャスト
アルバート・ヨハンソン:オーケ・グロンバーグ
アン:ハリエット・アンダーソン
フランス:ハッセ・エクマン
フロスト:アンダース・エク
アルマ:グドルン・ブロスト
アグダ:アニカ・トレトウ
イェンス:エリック・ストランドマーク
シューベリ氏:グンナー・ビョルンストランド
ブロム:クルト・レーグレン
他