鑑賞記録(2022.3.8)
小津安二郎監督
原作は清水宏!サイレント映画
『朗かに歩め』1930
『朗かに歩め』1930/95分/日本/モノクロ・スタンダード・サイレント
小津がアメリカ映画に傾倒して作った作品で、作品中には自動車、ゴルフ、タイピスト、ピクニック、アパート、ベッド、洋服など、当時の日本の生活様式の中ではなじみのない洋風のものが登場し、主人公たちがモボ・モガ(「モダンボーイ」(modern boy)、「モダンガール」(modern girl)の略)であるなど、ハイカラ趣味を示している作品となった。また、俯瞰や移動撮影(自動車の走行シーンなど)の使用や、ツーショットで2名の人物が向かいあって会話するなど、後の小津映画にはない技法や演出が見られる。(ウィキペディアより)
一言あらすじ
やくざの男が、堅気の女を好きになり・・・・
感想
原作は清水宏監督!
この後に作られる小津作品で
『非常線の女』(1933)を
【原案:ゼームス槇(小津のペンネーム)】
以前に観たが、
それとあらすじはよく似ている。
『非常線の女』の方が
和製ギャング映画と言われ、
拳銃とか対決っぽいシーンがあったが、
先に作られた本作は、
やくざ稼業であっても、
ギャングの抗争的なものはない。
(『非常線の女』もそんなにないが、本作は全然ない)
あくまで本筋は、
やくざが堅気に惚れたことでの
行動の変化といったところでしょうか。
やくざが堅気の女に惚れるという点は、
両作同じですが、
結末は全く異なるものとなっています。
本作の原作が
清水宏監督っていうのが
なんだかわかる気がする
結末となっています。ww
小津作品をよく観るようになって、
固定カメラで撮影された
画が好きになった私ですが、
本作では、
カメラを動かしたりして
撮影してます。
色々試した結果、
後の固定カメラが
定番になったんでしょうね。
巨匠、勉強になりやす!
色々冒険して試してこそ
巨匠のオリジナルの境地に辿り着いたんですね~。
この後も、
色々と作品を多く撮り
挑戦していく小津監督。
もはや人生のお手本ですね。
(2022年3月12本目。本年度83本目)
スタッフ
監督:小津安二郎
原作:清水宏
脚色:池田忠雄
撮影・編集:茂原英雄 監督補助:小川二郎、佐々木康
撮影補助:九里林実、厚田雄春 現像:増谷麟 焼付:納所歳巳
タイトル:藤岡秀二郎 舞台設計:水谷浩 舞台装置:田中米次郎、角田民造
舞台装飾:川崎恒次郎、井上常太郎 配光:吉村辰己 撮影事務:高山傳
他
キャスト
神山謙二:高田稔
杉本やす江:川崎弘子
やす江の妹・みつ子:松園延子
やす江の母:鈴木歌子
仙公:吉谷久雄
軍平:毛利輝夫
千恵子:伊達里子
小野社長:阪本武
他