鑑賞記録(2022.3.21)松居大悟監督『ちょっと思い出しただけ』2022 @シネ・リーブル神戸

鑑賞記録(2022.3.21)

松居大悟監督

『ちょっと思い出しただけ』2022

@シネ・リーブル神戸

 

 

『ちょっと思い出しただけ』2022/115分/日本/カラー

本作は、2020年春、尾崎世界観による主題歌『ナイトオンザプラネット』(クリープパイプ)が先に出来て、「松居くんと作りたい曲ができた」と監督に連絡がきたところからはじまったらしい。(月刊シナリオ2022年3月号 P.35 『諦めの果て 松居大悟』冒頭より引用)

松居大悟監督作品(ウィキペディアより)

アフロ田中(2012年) – 監督

男子高校生の日常(2013年) – 監督

自分の事ばかりで情けなくなるよ(2013年) – 監督・脚本

スイートプールサイド(2014年) – 監督・脚本

ワンダフルワールドエンド(2015年) – 監督・脚本

私たちのハァハァ(2015年) – 監督・共同脚本

アズミ・ハルコは行方不明(2016年) – 監督

アイスと雨音(2018年3月3日公開) – 監督・脚本

君が君で君だ(2018年7月7日公開) – 監督・原作・脚本

#ハンド全力(2020年7月31日公開) – 監督・共同脚本

バイプレイヤーズ 〜もしも100人の名脇役が映画を作ったら〜(2021年4月9日公開) – 監督

くれなずめ(2021年5月12日公開) – 監督・脚本

ちょっと思い出しただけ(2022年) – 監督・脚本

 

一言あらすじ

今日は、照生(池松壮亮)の誕生日。そこから誕生日の一日を一年ごとに遡り、タクシーの運転手である葉(伊藤沙莉)と過ごした時を思い出す・・・

 

感想

松居大悟監督作

初鑑賞。

 

 

ちょっと私には

みぞおちの辺りが

くすぐったかったけどww

 

想像以上に、面白かった!

 

 

 

今回は、脚本を

月刊シナリオ(2022年3月号)で

サラッとだけど、

先に読んでいた。

 

(ちなみに本作の脚本しか未だ読めていない)

 

 

 

正直、

台詞が面白いところはあるけど、

 

これ映画にして

面白いのかな!?って

 

正直、疑っていた・・・爆!!

 

(失礼を言って大変申し訳ございません!!)

 

 

 

ほんと、ただ

ちょっと思い出しただけ

で、終わるんじゃね!?

 

 

さらに言えば

『ボクたちはみんな大人になれなかった』

みたいな感じじゃね!?

 

(松居監督が脚本書いてる時点では、

まだ上映されていないようだけど)

 

 

なんて。ww

(大して読み込みもせずに!!失礼千万)

 

 

 

映画を観に行くか迷ったが

 

ヒットしているらしいから

とりあえず観てみるか~

 

なんてあまり期待していなかった・・・爆

 

 

 

ところがどっこい!!

 

 

本当に、

失礼致しました・・・!!

 

 

 

監督が脚本書いてるから、

もう頭にはあったんでしょうかね??

 

画が。

 

 

確かにお話は、

思い出を遡っていくだけなんだけど、

 

撮り方によって、

そして役者によって、

 

こうも面白くなるんですね。。。

 

 

(読んだ脚本からも修正されている。

例:テロップでの日付挿入が無くなり、

単に時計表示になっている、など→この方が好き)

 

 

ま~!とにかく役者の皆さんが

一人残らず素晴らしい!!

 

 

脚本の言葉が

パワーアップして

生きた言葉となり

面白さが倍増!!

 

 

 

基本的には

面白いことをするとかじゃなく、

ただ言葉のやりとりだったりなんだけど、

 

コメディー的な部分も多く

マスクの中で笑いながら

観てました。ww

 

 

画も良い。

 

 

ワイドの画面に合う様に

上手く画が切り取られていて

 

とても観ていて心地よかった。

 

 

 

そして、

少なめの情報量で

お話に入っていく。

 

とてもちょうど良いと思った。

 

 

観客の観る力を

引きつけるんじゃないでしょうか。

 

 

 

あと、

照生と葉の

タクシー車中会話の長回し。

 

 

これまた良かった。

 

 

ほんと皆さま素晴らしかったです。

 

 

いや~、

映画は実際に観ないとわかりませんね!!!

 

 

参りました!w

 

ゴメンナサイ!!ww

 

 

 

確かに時間軸を遡って行くという点は

『ボクたちは~』と

同じですが、

(伊藤沙莉さんも被ってる。大好きです)

 

また全然違ったものを感じます。

 

 

 

帰宅後、

再度月刊シナリオをパラッとみて、

こんなことが書いてあった。

 

(中略)執筆でいくら悩んでも、いくら魂込めて作っても、伝わらないことばかりだ。というか、伝える必要なんかないんじゃないか。この最後に流れる曲が素敵に聞こえればそれだけでいいじゃないか。

もう何かを伝えたいとかやめよう、ワンシーンワンシーンを面白く作ろう、何かを手に入れたいわけじゃなくて作ることそのものが楽しかった最初の頃のように。そうやって肩の力を根本から抜いたら、時間を遡ればいいんだいう思いもよらないことをコロナ禍の自宅でふと思いついた。(月刊シナリオ2022年3月号 P.35 『諦めの果て 松居大悟』より一部抜粋)

 

まさに、

そのようなものを

感じ取ることが出来ました。

 

 

映画館に行って楽しめて良かったです!

 

ありがとうございました。

 

 

(2022年3月29本目。本年度100本目、映画館35本目)

 

スタッフ

監督・脚本:松居大悟

撮影:塩谷大樹 照明:藤井勇 録音:竹内久史 美術:相馬直樹 編集:瀧田隆一 劇伴:森優太

主題歌:クリープパイプ『ナイトオンザプラネット』

製作:太田和宏 プロデューサー:和田大輔

制作・配給:東京テアトル 制作プロダクション:レスパスフィルム

 

キャスト

佐伯照生:池松壮亮

野原葉:伊藤沙莉

泉美:河合優実

さつき:大原れいか

康太:屋敷裕政

ミュージシャンの男:尾崎世界観

牧田:市川実和子

中井戸:國村隼

ジュン:永瀬正敏