鑑賞記録(2022.5.26)やはり独特の美学!ロベール・ブレッソン監督『湖のランスロ』1974@Cinema KOBE

鑑賞記録(2022.5.26)

やはり独特の美学!

ロベール・ブレッソン監督

湖のランスロ』1974

Cinema KOBE

 

『湖のランスロ』1974/84分/フランス・イタリア/カラー/ビスタ

(ブレッソン監督は)プロの俳優をキャスティングせず素人を起用するなど、過度な演出を徹底的に排除して真実そのものを追求する映像表現〈シネマトグラフ〉を標榜。

アーサー(アルテュス)王伝説に登場する王妃グニエーヴルと円卓の騎士ランスロの不義の恋を中心に、騎士道精神が崩壊していく様を現代的視点で描いた時代劇。

監督三作目の『田舎司祭の日記』(1950)の直後に製作しようとしたものの予算の問題で挫折。その後も何度か映画化を試みるも成立しなかった企画が20年以上経ってついに実現、ブレッソン渾身の一作として迎えられ、第27回カンヌ国際映画祭国際批評家連盟賞を受賞した。

撮影は『ベニスに死す』(1971)といったルキノ・ヴィスコンティ監督作や『たぶん悪魔が』(1977)『ラルジャン』(1983)などのパスクァリーノ・デ・サンティス。

(↑本作チラシより一部抜粋引用)

 

受賞

カンヌ国際映画祭(第27回・1974年開催)

国際批評家連盟賞

 

原題

Lancelot du Lac

 

あらすじ

時は中世。城に帰還したものの、聖杯探しに失敗し多くの戦死者を出したアルテュス王の円卓の騎士たち。その中のひとり、ランスロは王妃グニエーヴルとの道ならぬ恋に苦悩していた。神に不倫をやめると誓うランスロだったが、グニエーヴルにその気はない。仲間のゴーヴァンはランスロを心配するものの、権力を手に入れようと企むモルドレッドは罪深きランスロを貶め、自分の仲間を増やそうと暗躍する。団結していたはずの騎士の間に亀裂が入り始め、思わぬ事態が引き起こされるのだった・・・。(本作チラシより)

 

感想

冒頭からはじまる

ブレッソン監督の世界観。

 

 

独特過ぎて、

下手すると

笑ってしまいそうな始まりだが、、、w

 

 

中世が舞台の時代劇だから、

 

いつもの現実主義の

リアリズム、というよりも

 

私にはまるで

ブレッソン監督の

おとぎの世界にも見えた。

 

(お芝居は基本、大袈裟なものはない)

 

 

愛と苦悩、

使命や誓い、

騎士道などを交えながら、

 

 

起こりえることが

予想されながらも

劇的なラストへと向かっていく・・・

 

 

 

画のカットも

監督独特のカットで

 

顔が映らず、

足元や胴体辺りばかりのショットが

繰り返されたりもする。

 

 

音楽も印象的で

重厚感があり

 

甲冑を着た騎士たちに

とてもよく合っていたと感じました。

 

 

 

あと、

これは完全に私の好みで

超細かいことだけど

 

冒頭のクレジットの

オレンジ色と緑色という

配色がオシャレで好き!ww

 

 

しかし、

 

今までにいくつか

ロベール・ブレッソン監督作品を

観てはいるけれど、

 

すんなり理解できた試しがない・・・ww

 

 

そして、

 

毎度どこかで

一瞬睡魔に襲われる・・・www

 

 

 

まだまだ未熟な私には

計り知れない監督です。。。

 

 

 

それなのに

やはり独特だからか?

 

自分でも分かりませんが、

 

他の作品も観ておきたいと思わせる

引力があります。

 

本作も

後々にまた

再鑑賞が絶対必須です。w

 

 

(2022年5月33本目。本年度178本目、映画館72本目)

 

スタッフ

監督・脚本・台詞:ロベール・ブレッソン

撮影:パスクァリーノ・デ・サンティス

音楽:フィリップ・サルド

製作:ジャン・ヤンヌ、ジャン=ピエール・ラッサム

 

キャスト

ランスロ:リュック・シモン

王妃グニエーヴル:ローラ・デューク・コンドミナス

ゴーヴァン:アンベール・バルザン