鑑賞記録(2022.8.10)生誕90周年上映【フランソワ・トリュフォーの冒険】フランソワ・トリュフォー監督『終電車』1980@アップリンク京都

鑑賞記録(2022.8.7)

生誕90周年上映

【フランソワ・トリュフォーの冒険】

 

フランソワ・トリュフォー監督

終電車』1980

アップリンク京都

 

『終電車』1980/134分/フランス/フジカラー、ヨーロッパビスタ(1×1.66)

トリュフォー監督の最大のヒット作。1980〜1981年にかけてのフランス最高のヒット作。

セザール賞(フランス映画界のアカデミー賞とされる)主要十部門(作品賞、監督賞、脚本賞、主演女優賞、主演男優賞、撮影賞、録音賞、編集賞、美術賞、音楽賞)総なめの受賞。アカデミー外国語映画賞ノミネート

撮影期間:1980年1月28日〜4月21日(59日間)。撮影場所:パリ

パリ公開:1980年9月、日本公開:1982年4月10日(東京・ニュー東宝シネマ2ほか4館)

(↑『フランソワ・トリュフォー映画読本』より、一部引用抜粋)

 

原題

Le Dernier Metro

 

あらすじ

1942年、ドイツ軍に占領されたパリ。モンマルトル劇場の看板女優マリオン(カトリーヌ・ドヌーブ)は、ユダヤ人であるため国外へ逃れた支配人兼演出家の夫ルカ(ハインツ・ベンネント)に代わって劇場を切り盛りしている。実はルカは劇場の地下に身を潜めており、毎夜のマリオンの訪問を心待ちにしていた。しかしマリオンは、新作舞台で相手役に起用された新人俳優ベルナール(ジェラール・ドパルデュー)に惹かれていく・・・(映画.comより)

 

感想

トリュフォー監督作品

最大のヒット作ということで

 

そして

サービスデーも重なってか

 

映画館にも多くの方が

観に来られていました。

 

 

 

 

 

以下、ネタバレ含みます・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ナチス占領下のパリが舞台なので

 

常に物々しい雰囲気が

後ろに付き纏いますが、

 

戦争が背景にはありつつも

 

決して戦争が

メインの映画ではありません。

 

 

 

しかしながら

1942年当時、

 

10歳だったトリュフォー少年が体験した

 

戦時下のエピソードも

盛り込まれています。

 

 

 

ストッキングが入手困難な為、

 

足を茶色く塗って、

つなぎの線を書いている

 

と話す

女性たちの声が聞こえてきたり

 

 

タバコの葉を栽培してみたり

(これはトリュフォーの祖父がやっていたとか)

 

 

 

ちょっと面白いエピソードですね。

 

 

 

 

そんな中、

 

メインは

劇場で演劇を行なっている人たちの

お話へ。

 

 

 

私がトリュフォー監督作で

初めて観て、

 

そして彼の作品で最も好きな映画

 

『映画に愛をこめて アメリカの夜』は

映画人たちのお話ですが、

 

 

それに対し、こちらは

演劇バージョンとも言える本作。

 

 

 

 

戦時中、演劇や映画は

他に娯楽がなかったとあって

劇場は大盛況!

 

 

 

お話は・・・

 

ユダヤ人の著名な演出家で

劇場支配人のルカは

 

国外逃亡と思わせて

実は劇場の地下室で

息を潜めて暮らしている。

 

 

代わりに、女優で

劇場支配人の妻マリオンが

 

劇場を切り盛りしながら

夜な夜な地下へ

こっそり様子を伺いに来ます。

 

 

 

昼間は公演に向けての稽古をし、

夜は地下から密かに稽古を聞いている

ルカがメモを書いて修正。

 

 

そんなことをしながら

 

ちょこちょこ

ちょっとした事件が起こりつつ

 

 

いよいよ公演を迎えるが・・・

 

 

戦争、娯楽、愛・・・

 

 

 

その後は果たして・・・!?

 

(どうぞご覧くださいw)

 

 

 

 

 

もう何回トリュフォー監督作で

聞いたかわからない

 

ヴィクトル・ユゴーの名前!!

(『レ・ミゼラブル』の著者で詩人・小説家)

 

 

度々名前が出てきますね!

 

 

フランス映画で

やはり名前がよく出てくる気がする・・・

 

 

 

本作劇中でも

色々とオマージュ的なものが

盛り込まれているようですが、

 

私の知識及ばずで、

もっとわかるようになれば

さらに面白いでしょうね。

 

 

また時間をあけて

再鑑賞したいです。

 

 

(2022年8月17本目。本年度286本目、映画館147本目)

 

スタッフ

監督:フランソワ・トリュフォー

原案・脚本・台詞:フランソワ・トリュフォー、シュザンヌ・シフマン

台詞協力:ジャン=クロード・グランベール

監督補:シュザンヌ・シフマン

撮影:ネストール・アルメンドロス

録音:ミシェル・ローラン

音楽:ジョルジュ・ドルリュー

挿入歌:「サンジャンの私の恋人」(作詞:レオン・アジェリオーム、作曲:エミール・カララ、歌:リュシエンヌ・ドリール ※オープニングのテーマソング)

「素敵な貴方」(作詞:ジャック・ラリュ、作曲:ショロム・セクンダ、歌:レナータ ※レナータがナチスの将校の前で歌う)

「雨傘とマント」(作詞:シャンティ、作曲:ジャン・ヴェサッド、歌:リナ・ケッティ ※ラジオから流れる当時のヒット曲)

「ズンバの祈り」(作詞:ジャック・ラリュ、作曲:カトリーヌ・ララ)

音響効果:ダニエル・クートー

整音:ジャック・モーモン

記録:クリスチーヌ・プレ

編集:マルチーヌ・パラケ

美術:ジャン=ピエール・コユツヴェルコ

小道具:ジャック・プレーザッシュ

衣裳:リゼル・ロース

メイク:ディディエ・ラヴェル、ティ・ロアン・エヌギエン、フランソワーズ・ベンスーサン

ヘアスタイリスト:ジャン=ピエール・ベロワイエ、ナディール・ルロワ

監督助手:エマニュエル・クロ、アラン・タスマ

スチール写真:ジャン=ピエール・フィゼ

製作主任:ジャン=ジョゼ・リシェ、ロラン・テノ

製作代表:マルセル・ベルベール

製作:LES FILMS DU CARROSSE / TF1 / SEDIF /SFP

 

キャスト

マリオン・シュタイナー:カトリーヌ・ドヌーヴ

ベルナール・グランジェ:ジェラール・ドパルデュー

ルカ・シュタイナー:ハインツ・ベンネント

ジャン=ルー・コタンス:ジャン・ポワレ

アルレット・ギヨーム:アンドレア・フェレオール

ジェルメーヌ・ファーブル:ポーレット・デュボスト

ナディーヌ・マルサク:サビーヌ・オードパン

ダクシア:ジャン=ルイ・リシャール

レイモン:モーリス・リッシュ

メルラン:マルセル・ベルベール

ジャコ少年:フランク・パスキエ