鑑賞記録(2022.5.9)
エルンスト・ルビッチ監督
『ニノチカ』1939
『ニノチカ』1939/110分/アメリカ/モノクロ
ソビエト連邦を風刺したコメディ。グレタ・ガルボが初めて出演したコメディ作品で、それまでシリアスな役どころが多く「笑わない女優」と呼ばれていたガルボが大笑いするシーンがあることから、公開当時は「Garbo laughs!」(ガルボ笑う)というキャッチコピーが使われた。これは、ガルボが最初に出演したトーキー映画『アンナ・クリスティ』のコピー「Garbo talks!」(ガルボ話す)をもじったものである。(ウィキペディアより)
ストーリーはメルシオール・レンギールが書き、「失われた週末」「青髭8人目の妻」の脚色チーム、チャールズ・ブラケット、ビリー・ワイルダーが更に「未完成交響楽」のウォルター・ライシュと協力して脚本を執筆した。(映画.comより)
原題
Ninotchka
一言あらすじ
ロシア革命で貴族から没収した宝石を売却して食料危機に対処するための資金にするため、ソ連貿易省の3人の役人がパリに派遣される。しかし、滞在先のホテルのボーイが宝石の持ち主であったロシアの大公女スワナ(アイナ・クレア)の元忠臣で、そのことをスワナに知らせると、彼女の愛人レオン(メルヴィン・ダグラス)を宝石奪還のため3人の元に送り、懐柔を図る。任務が進まないことで、ソ連特別全権使節のニノチカ(グレタ・ガルボ)が派遣される・・・
感想
ソ連を風刺したドラマ。
グレタ・ガルボ演じるニノチカが
かなりの堅物(共産主義信奉者)で
それがとっても似合っている。ww
感情を排した
合理的な物言いが面白い。
人間の感情がないような
まるで機械のようなニノチカが
レオンによって
ロマンスが生まれ
徐々に
人間らしくなっていくような・・・ww
またソ連貿易省の3人組が
お調子者で
面白さをプラスします。
ある意味、
彼らの方が
人間らしいんですけどねww
ビリー・ワイルダーが
脚本に参加しているということで
鑑賞しましたが、
監督の
エルンスト・ルビッチの色が
やはり強いイメージですね。
(↓ちょっとネタばれ・・・)
※むしろ『アパートの鍵貸します』(1960)
のネタばれになりますが・・・
本作で、
シャンパンの蓋を開ける
”パンッ”という音が
発砲の音に見たてられるのは、
ビリー・ワイルダーが監督した
『アパートの鍵貸します』(1960)でも
使われてました。
『アパート~』の方が
劇的に使われてますが!!
本作を手本にした!?
のかもしれません。ww
本作ではサラッと使われてるので、
ちょっとしたものですが・・・
結構、オマージュ的に
過去の作品から
似たような演出が使われることは
あるあるですね。
素晴らしい作品に対する
リスペクトの現れ
とも言えるんでしょうね。
(2022.5月10本目。本年度155本目)
スタッフ
監督・製作:エルンスト・ルビッチ
脚本:メルヒオル・レンジェル、チャールズ・ブラケット、ビリー・ワイルダー、ウォルター・ライシュ
原案:メルヒオル・レンジェル
撮影監督:ウィリアム・H・ダニエルズ
編集:ジーン・ルジェロ
音楽:ウェルナー・リヒャルト・ハイマン
製作会社:MGM
他
キャスト
ニノチカ: グレタ・ガルボ
レオン・ダルグー伯爵: メルヴィン・ダグラス
スワナ大公女: アイナ・クレア
アイラノフ: シグ・ルーマン
ブリヤノフ: フェリックス・ブレサート
コパルスキー: アレクサンダー・グラナック
ラジーニン長官: ベラ・ルゴシ
他