鑑賞記録(2022.12.10)
エリア・カザン監督
『波止場』1954
『波止場』1954/107分/アメリカ/モノクロ
1954年のアカデミー賞にて作品賞、監督賞、脚本賞、主演男優賞、助演女優賞など12部門ノミネート、8部門を受賞した。(ウィキペディアより)
「欲望という名の電車」(1951)のエリア・カザン監督とマーロン・ブランドが再タッグ。(映画.comより抜粋引用)
受賞
アカデミー賞(第27回、1955年開催)
作品賞
監督賞:エリア・カザン
主演男優賞:マーロン・ブランド
助演女優賞:エヴァ・マリー・セイント
脚本賞:バッド・シュールバーグ
美術監督賞(白黒):リチャード・デイ(美術・装置)
撮影賞:ボリス・カウフマン
編集賞:ジーン・ミルフォード
他、多数
原題
On the Waterfront
一言あらすじ
元ボクサーのテリー(マーロン・ブランド)は、ニューヨークの港を牛耳るジョニー(リー・J・コッブ)の下で働いていたが、ある命令を受け、殺人に関与してしまう。その港では、ジョニーに逆らう者は次々と殺され、誰も何も言えない状態だった。テリーは、殺された兄のことを声に上げるイディに会い、少しずつ心境に変化が・・・
感想
前回観た
フェデリコ・フェリーニ監督作
『道』(1954)と
(↑第29回アカデミー賞外国映画賞受賞)
同じ年に制作され、
第27回アカデミー賞
8部門受賞となった本作。
ガッツリ骨太なお話で、
重厚な作り。
お話は、
ヤクザな港のボスである
リー・J・コッブ演じる
ジョニーに
兄と共々拾われて、
兄はジョニーの右腕となり、
マーロン・ブランド演じる
テリーは
下っ端だが
可愛がられてはいた。
しかし、
港を仕切るに当たり、
ジョニーは
次々と独裁的な悪事を働く。
この世は全て
弱肉強食で、
強者が
弱者を支配し、
口を封じる・・・
そんな世界を
まざまざと見せつけられる・・・
鷹が鳩を襲うように、
人間の世界も、
弱い者は
目を付けられたり
脅されるのを恐れて
見ざる、聞かざる、言わざる・・・
確かに、
命の危険を冒してまで
揉め事なんか
起こしたくないですもんね・・・
そんな中、テリーは
エヴァ・マリー・セイント演じる
イディや
カール・マルデン演じる
バリー神父との関わりから、
考えが変わっていき・・・
テリー演じる
マーロン・ブランドが
ゴロツキではありますが、
なんだかとてもキュートな印象!
かわいい笑顔が
テリーの本当の人柄を語ります。
本当の強さとは?
本当の勇気とは?
本当の愛や友情とは??
まぁ民衆の傍観っぷりが
とてもリアルで・・・w
世の中そんなもんだと思いつつも、
最後まで立ち向かう強さを
見せつけられたら、
やはり多くの人の心も
動くものですね。
孤独な状況でも
ボロボロな状態でも
立ち向かえることは、
とても勇気ある行動ですね。
かっこいいです!
ぜひ、ご覧ください!!
(2022年12月10本目。本年度436本目)
スタッフ
監督:エリア・カザン
脚本:バッド・シュールバーグ
撮影:ボリス・カウフマン
音楽:レナード・バーンスタイン
編集:ジーン・ミルフォード
製作:サム・スピーゲル
他
キャスト
テリー:マーロン・ブランド
イディ:エヴァ・マリー・セイント
ジョニー:リー・J・コッブ
チャーリー(テリーの兄):ロッド・スタイガー
バリー神父:カール・マルデン
デューガン:パット・ヘニング