鑑賞記録(2022.9.7)チャン・イーモウ監督『ワン・セカンド 永遠の24フレーム』2020@Cinema KOBE

鑑賞記録(2022.9.7)

チャン・イーモウ監督

ワン・セカンド 永遠の24フレーム

2020

@Cinema KOBE

 

『ワン・セカンド 永遠の24フレーム』2020/103分/中国/カラー/シネスコ

北京2022冬季オリンピック・パラリンピックで開閉会式の総監督を務めたことでも注目を集めた巨匠チャン・イーモウ監督が、映画をめぐるさまざまな思いを描いた人間ドラマ。(映画.comより)

 チャン・イーモウ (監督・脚本)

1951年11月生まれ。 中国で最も影響力のある監督のひとり。また「第五世代」を代表する監督のひとりでもある。チャン・イーモウは撮影監督として映画業界での仕事をはじめ、1987年に監督となった。それ以降、チャンが制作した作品は世界中から称賛されている。監督を手がけた主な作品に『紅いコーリャン』(1987年ベルリン国際映画祭金熊賞)、『菊豆(チュイトウ)』(1990年カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品、米アカデミー賞®外国語映画賞ノミネート)、『紅夢』(1991年ヴェネツィア国際映画祭銀獅子賞受賞、米アカデミー賞®外国語映画賞ノミネート)、『活きる』(1994年カンヌ国際映画祭審査員賞受賞)などがある。2002年、自身初の武侠映画『HERO』が国内外で大ヒットを記録した。その後も『LOVERS』(2004年)、『王妃の紋章』(2006年)で成功を収めた。2012年、ムンバイ国際映画祭特別功労賞をはじめ、韓国の大鐘賞で功労賞、マラケシュ国際映画祭でOutstanding Achievement(功績賞)、カイロ国際映画祭で生涯業績賞を受賞している。さらに、ボストン大学より名誉博士号を授与された。(本作公式サイトより)

 

原題

一秒钟(簡体字)

一秒鐘(繁体字)

(英題:One Second)

 

一言あらすじ

文化大革命時代の中国を舞台に、映画上映と同時に上映されるニュース映画に、娘の姿が一瞬映っていると聞き、労働改造所を脱走した父親と、訳あってフィルムを盗もうとした少女の物語。

 

感想

映画がお好きで、

 

さらに

フィルム映画に興味がお有りなら、

 

ワクワクすること

間違いなし!!

 

 

もちろん特にそうでなくても

 

基本は人間ドラマのお話なので

どなたでも楽しめるかと思います。

 

 

 

昨日鑑賞した同監督の

初恋のきた道』(1999)も

そうでしたが、

 

とにかく素晴らしい

ダイナミックな風景。

 

 

 

昨日も『初恋〜』を観ながら

 

これは映画館で観たら

もっと美しいだろうな〜!

 

 

なんて思いながら観ていたので、

 

今日は映画館の大画面で

観ることができて

 

とても満足です!!

 

 

 

本作は

 

どこまでも続く

砂漠、砂漠、砂漠・・・

 

 

どこの世界だろうっていうくらい

果てしない砂漠が広がります。

 

 

まるで

『DUNE 砂の惑星』の

舞台のようです・・・

 

 

 

以下、ネタバレあり・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな果てしない砂漠を超えて

 

逃亡してまで

町へ映画を観に行く父。

 

 

たった1秒ほど映ったらしい

娘の姿を見るために。

 

 

その道中、

訳あってフィルムを盗もうとする

”リウの娘”と呼ばれる少女に遭遇!

 

 

 

何度となく取り合いがあって・・・

 

 

 

なんとかフィルムが町まで運ばれますが

アクシデント発生!!

 

 

 

フィルムが1巻

荷台から落ちてグチャグチャに・・・

 

 

 

町で唯一の上映技師である

ファン電影とみんなの力で

なんとか見れる状態に。

 

 

 

そのフィルムを整える作業が

映画ファンには胸熱〜〜!!ww

 

 

 

へ〜!そんな風にするんだ〜!!

 

と、とても興味深く

観入りました。ww

 

 

 

当時の町のみんなの

唯一と言っていい娯楽が

映画だったんですね。

 

 

数ヶ月に一度の上映で

みんな楽しみにしていて、

超満員!!

 

 

 

娯楽が溢れた現代では

そうそう無いかもしれませんが、

 

みんなが楽しみにしているって

なんか良いですね。

 

 

 

やっと最近では、

 

商業映画の公開初日に

映画館へ行くと

 

結構なお客さんが

いらっしゃることもあり、

 

おぉ!すごい!!

と思うこともしばしば。

 

 

映画館で観るのは、

とても楽しい時間ですね!

 

 

 

と、脱線しましたが・・・

 

 

 

 

登場人物たちは皆

家族になんらかの事情なりを

抱えた者たちばかり。

 

 

そんな心境を考えながら、

 

そして、

人間やっぱり

そうは問屋が卸さない・・・

 

っていう所はリアルですね・・・

 

 

 

 

何気に一番優しいのは

 

逃亡者である

父に思えてならないが・・・

 

(チャン・イーさん演じる逃亡者が

カタギじゃない感ありますがww

 

人は見かけに寄らない・・・

ですねww)

 

 

優しいお人好しが

(+ちょっと抜け作だったら一層・・・)

 

割を食うっていうのは

悲しいけど・・・

 

 

 

でも、

娘の姿を見ることが目的だったから

ね・・・・

 

 

 

話は飛びますが、

 

ちょこっと登場の

”リウの娘”の弟がかわいい!!w

 

 

逃亡者に

ビビりまくってるけど、

まぁそりゃそうだわな!ww

 

 

 

ラストも

『初恋〜』に続き、

また2年後!ww

 

 

イーモウ監督、

2年後好きですね。ww

 

 

個人的には

 

”リウの娘”の少女の

変貌ぶりが凄すぎて、

 

一瞬、

え!?誰!ってなったけど!ww

(もちろんすぐ分かりましたがw)

 

 

その姿は、

まさに昨日観た

 

チャン・ツィイーさんを思わせる

かわいさっぷりでした!!

 

 

『初恋〜』の

チャン・ツィイーさんも

当時演劇学校の学生での

採用だったそうですが、

 

 

本作の”リウの娘”の

リウ・ハオツンさんも

高校生の時に採用が決定、

 

その後2年の年月を経ての

(その時は北京舞踏学院の2年生)

 

撮影だったそうです。

 

状況も似てますね!

 

 

 

迫力の砂漠や風景と、

 

イーモウ監督の

映画と人への

愛を感じる作品でした。

 

 

(2022年9月10本目。本年度324本目、映画館170本目)

 

 

ネタバレMEMO

「One Second」は、「技術的な理由」により、2019 年 2 月 15 日のベルリン国際映画祭でのプレミア上映をキャンセルしました。「技術的な理由」は、検閲に関する問題の婉曲表現です。2019年11月11日、主演のチャン・イーは新浪微博に「ワンセコンド」の新しいスチール写真を公開し、テキストには「敦煌に戻り、未来が期待できる」と書かれている。メディアは、乗組員が再撮影を行った可能性があると推測しました。乗組員はインタビューの際、コメントを控えた。検閲により、「ワンセコンド」は「逃亡者の娘が父親の影響を取り除くために、穀物店で小麦粉を運ぶのに苦労し、事故で死亡した」というコンテンツを削除したと言われています」と、明るいエンディングを追加しました。(『一秒鐘』ウィキペディアより一部抜粋、AI翻訳したもの

 

スタッフ

監督:チャン・イーモウ

脚本:チャン・イーモウ、ヅォウ・ジンジー

脚本監修:チョウ・シャオフォン

撮影:チャオ・シャオティン

音響:タオ・ジン

音楽:ラオ・ツァ

編集:ドゥ・ユアン

美術:リン・チャオシアン

製作:ドン・ピン、ビル・コン、フー・フイ、スティーブン・シャン、ピーター・チャン、チャオ・チャオ

製作総指揮:パン・リーウェイ、チャオ・イージュン

配給:ツイン

 

キャスト

逃亡者:チャン・イー

リウの娘:リウ・ハオツン

ファン電影:ファン・ウェイ

リウの弟:チャン・シャオボー