鑑賞記録(2022.5.20)
グザヴィエ・ドラン監督
『トム・アット・ザ・ファーム』
2013 U-NEXT
『トム・アット・ザ・ファーム』2013/103分/カナダ・フランス/フランス語/カラー/1:1.85/DCP
U-NEXTの視聴期限間近の為、鑑賞
グザヴィエ・ドランが初めてのサイコスリラーに挑んだ意欲作。監督・主演をはじめ、編集や衣装もドランが担当。ベネチア国際映画祭で国際批評家連盟賞に輝いた。(U-NEXT
本作、見どころより)
カナダの人気劇作家ミシェル・マルク・ブシャールが2011年に発表した同名戯曲の映画化。(映画.comより)
モントリオールについて。(農場の舞台ではない)
カナダ・ケベック州の都市。カナダではトロントに次ぐ規模の第二の都市である。
セントローレンス川沿いに位置し、アメリカ合衆国との国境やオンタリオ州との州境に近い。
住民の大半がフランス系カナダ人を中心にしたヨーロッパ系。
モントリオールが位置するケベック州の公用語はフランス語のみで、モントリオール大都市圏の住民の7割弱が第一言語をフランス語とし、フランス語圏ではパリとキンシャサに次ぐ規模である。
(ウィキペディアより一部抜粋)
原題
Tom à la ferme
一言あらすじ
モントリオールで働くトム(グザヴィエ・ドラン)は、恋人・ギョームが亡くなり、葬儀に出席するため、彼の田舎にやって来た。そこでは彼の母と兄が農場で暮らしていて、トムとギョームの関係を知る兄フランシス(ピエール=イヴ・カルディナル)は、決して本当のことを母に話すなとトムに強要し・・・
感想
久しぶりに観た
グザヴィエ・ドラン監督。
(監督・脚本・主演・編集・衣装)
おそらく10年くらい前に
『胸騒ぎの恋人』(2010)を
観た以来かも。
今回も
良い意味で、
一筋縄ではいかない感じ。
いつもなにか
ありきたりじゃない
エッセンスが含まれていて、
唸らされる。
オープニング、
演出、
キャラクターの心理描写、
など
工夫が成されている。
トムとフランシスと母で
食卓を囲むシーンは
ギョームの育った環境を
彷彿とさせる。
ギョームの家族関係が
どういったものだったかが
なんとなく想像できる。
そこから少しずつ
読みとることが可能になってくる
兄の振る舞い・・・・
微妙に歪な親子関係が
浮き彫りとなってくる。
サスペンスってことだからか、
音楽が結構、怖い感じで、
音楽で
観客を脅してくる!!!ww
これ、音楽なけりゃ
絶対そんな怖いとこじゃないよね!?
ってところが結構ある。ww
それだけ音響効果というものは
心理を左右するもんですね。
(↓ラストのネタばれ含む)
ラスト、
フランシスが追いかけて来た時、
めっちゃめちゃ、
USA★★★って書いた服を
フランシスが着ていた!!
私は勝手に
社会批判的皮肉なのかと捉え、
ちょっと皮肉っぽさが
露骨すぎやしねぇかい!?
と、思っていたが
ラストの歌で
「アメリカにはうんざり~」
みたいな曲が流れる。ww
あ、そっちね、と。ww
(複数の意味を重ねているのかもしれないが)
ある意味、分かりやすいwww
衣装もドラン監督ですしね。
ちょっと面白かった。ww
独自のセンスに溢れる作品は
やっぱり良いなと思いますね。
(2022年5月25本目。本年度170本目)
スタッフ
監督・編集・衣装:グザヴィエ・ドラン
脚本:グザヴィエ・ドラン、ミシェル・マルク・ブシャール
原作:ミシェル・マルク・ブシャール
撮影:アンドレ・トゥルパン
音楽:ガブリエル・ヤレド
製作:グザヴィエ・ドラン、ナタナエル・カルミッツ、シャルル・ジルベール
他
キャスト
トム:グザヴィエ・ドラン
フランシス(ギョームの兄):ピエール=イヴ・カルディナル
アガット(ギョームの母):リズ・ロワ
サラ:エヴリーヌ・ブロシュ
バーテンダー:マニュエル・タドロス
他