鑑賞記録(2022.7.5)加藤拓也監督『わたし達はおとな』2022@シネ・リーブル神戸

鑑賞記録(2022.7.5)

加藤拓也監督

わたし達はおとな』2022

@シネ・リーブル神戸

 

『わたし達はおとな』2022/108分/日本/カラー/ヨーロッパビスタ一部スタンダード/5.1ch

同作は、「勝手にふるえてろ」「寝ても覚めても」「愛がなんだ」「本気のしるし」を手掛けたメ~テレと、制作会社ダブがタッグを組み、“へたくそだけど私らしく生きる”女性のリアルを紡ぐプロジェクト「(not) HEROINE movies」(ノット・ヒロイン・ムービーズ)の第1弾公開作品。「平成物語」「俺のスカート、どこ行った?」といった話題のテレビドラマの脚本を手掛けるだけでなく、NHKドラマ「きれいのくに」では、第10回市川森一脚本賞を受賞した演出家・脚本家の加藤拓也が監督を務めている。(映画.comより)

オリジナル脚本を執筆し、監督を務めた加藤は本作について「私達の生活を非日常で俯瞰して体験する、そんなことがテーマの映画です」「これは生活の映画なのです。ドキュメンタリーじゃないですよ。アドリブもないですよ。映画だから」とコメントしている。(ウィキペディアより)

一言あらすじ

大学生の優実(木竜麻生)と、彼氏の直哉(藤原季節)・・・彼等の日常と恋愛、予期せぬ問題などをリアルに描く。そして、優実の決断は・・・

 

感想

2022年月刊シナリオ7月号で

シナリオを読んで鑑賞。

 

 

シナリオを読んだ時、

 

とにかくセリフの言葉が

リアルな今の話し言葉で

 

流れるように読めてしまう。

 

 

 

特別な大事件が起こるわけでもなく

ありふれた日常の延長線上で

 

半径5メートルにはないかもしれないが、

お話ではありそうな話。

 

 

 

ふたりの関係がどうなるかとは思ったが

人物が語られる要素もあまりなかった。

 

 

 

 

月刊シナリオの

木崎加奈子さんのページによると(P.91)

 

(中略)ここまで人物が見えないものは珍しい。人物が描けていないのではなく、あえて書かないことを選んでいる。(中略)

(全文読んだらもっと分かるが、ここでは割愛する。)

 

 

とあり、なるほどと思った。

 

 

 

どうもフワッとした感じというか、

会話は生々しく生きているのに、

 

人物の顔が見えないような、

そんな脚本に感じた。

 

 

それは、意図して書かれたのだろう。

 

 

 

演じる役者によって

変化するように書かれているのかもしれない。

(私の意見で勝手に言うてます。)

 

 

 

で、結局、

せっかくシナリオ読んだしな〜

くらいの軽い感じで

鑑賞しに行った。

 

 

 

ところがどっこい!?

 

面白かった!!

 

 

 

この感覚・・・・

 

ちょっと思い出しただけ』(2022)

と、同じパターン!!

 

(同じくシナリオを事前に読み、軽い気持ちで鑑賞→

完全に期待以上!のパターン)

 

 

 

私の想像力が足りないのかもしれないが、、、

 

見えていなかったものが

形となって現れた。

 

 

 

主人公・優実と

恋人・直哉を中心に

 

出てくる登場人物

みんなに息が吹き込まれた。

(特にメインお二人がイイ!!)

 

 

 

皆さんすごく自然体で

本当にそこで今、起こっているようだった。

 

 

いや、起こっているのだ。

 

 

 

 

事前にシナリオを読んでいたから

大体の話の流れはわかっていたので

 

時間軸が行き来するのもわかっていて、

 

 

 

観ていると、

これはおそらくですが・・・・

 

 

 

全てではないかもしれませんが、

 

時間軸で

画面サイズ変えてる!!?

 

 

 

やりますね〜、憎いですね〜。

 

 

 

一度だけ、

携帯で撮ってる縦長の画があえて入りますが

 

 

それ以外、

現在は、スタンダードサイズ

過去は、ビスタサイズ??かな?

 

 

(って書いてて後になって、

Filmarksの本作の画像を拡大してみたら

ヨーロッパビスタ一部スタンダード

って書いてあった!!

チラシを取り忘れた・・・)

 

 

 

過去の方の画面サイズが

ちょっとワイドになっている??と思われる。

 

 

過去の楽しかった思い出が

やや大きく・・・

(ラストシーンはビスタっぽかったけど)

 

 

確かに時間軸が混乱を起こしやすい作りなので

この手法は秀逸ですね。

 

 

下手すれば

気付かれない?気にされない??

というレベルの、こだわり。

 

 

好きです。

 

 

役者の若い皆さんにも

参りました!!

 

 

自然体のリアルな若者を見た気がします。

 

 

エンドクレジットも

よかったですね。

 

 

最後のワンシーンまで

楽しませてくれて

見逃せませんでした。

 

 

 

(2022年7月9本目。本年度235本目、映画館105本目)

 

 

スタッフ

監督・脚本:加藤拓也

撮影:中島唱太 照明:土山正人 録音:小野川浩幸、紫藤佑弥

美術:宮守由衣 装飾:桑田真志 衣装:加藤みゆき ヘアメイク:内城千栄子

編集:田巻源太 音楽:谷川正憲 

助監督:土岐洋介 ラインプロデューサー:谷川詩織

製作:狩野隆也、松岡雄浩、宇田川寧

エグゼクティブプロデューサー:服部保彦

プロデューサー:松岡達矢、柴原祐一

 

キャスト

優実:木竜麻生

直哉:藤原季節

臼井:菅野莉央

池田:清水くるみ

絵梨: 森田想

将人:桜田通

伊藤:山崎紘菜

佐藤:片岡礼子

裕子:石田ひかり

哲也:佐戸井けん太