行ってきました!古典映画超講義【映画史入門③ 講師:井上正昭さん】アイダ・ルピノ監督『ニ重結婚者』1953 @神戸映画資料館

2022.3.12~3.13に

神戸映画資料館で行われた

 

古典映画超講義【映画史入門③】

アイダ・ルピノ監督作

『ニ重結婚者』(1953)

 

の、鑑賞に行ってきました!

 

 

今回の講師も、

映画研究者・井上正昭さん

(2日目の講座は、1日目の録画上映)

 

 

『ニ重結婚者』1953/79分/アメリカ/モノクロ・ブルーレイ上映

(中略)この時代に女優から監督へという困難な道を歩み始めたこの稀有な女性監督の手によるフィルム・ノワールの傑作を見逃すことなかれ。(神戸映画資料館2022年3月チラシより)

 

フィルム・ノワール

フィルム・ノワール(仏: Film Noir)は一般に1940年代から1950年代後半にハリウッドでさかんに作られた犯罪映画のジャンルを指し、アメリカ社会の殺伐とした都市風景やシニカルな男性の主人公、その周囲に現れる謎めいた女性の登場人物(ファム・ファタール)などを主な物語上の特徴とする。第二次大戦前後のアメリカ映画を分析したフランスの批評家によって命名された

映像面では照明のコントラストを強くしたシャープなモノクロ画面や、スタイリッシュな構図が作品の緊張感を強調するために多用される。(ウィキペディアより)

 

脚本のコリアー・ヤングは、本作の登場人物である、女優ふたりと実際に結婚していた。1948年から1951年まで女優兼監督のアイダ・ルピノと、1952年から1961年まで女優のジョーン・フォンテインと結婚していた。(撮影当時は、ジョーン・フォンテインと結婚中)ルピノ演じるフィリスが勤める中華店のバーで座っていた、顔に傷のある男がコリアー・ヤングだそう。(講義の井上氏談)

 

原題

The Bigamist

 

冒頭あらすじ

ハリー(エドモンド・オブライエン)&イヴ(ジョーン・フォンテイン)の夫婦は子供が出来ないため、養子をもらうことに。そのためには、養子縁組に適した夫婦か調査するジョーダン(エドマンド・グウェン)の認定が必要だった。ジョーダンに個人情報の調査をすると言われたハリーは浮かない顔。ジョーダンは不審に思い・・・

 

感想

個人的に、

めっちゃ好きな作品でした!

 

とても面白かった。

 

 

フィルム・ノワールって

あまり観たことがなかったけど

 

私の好みみたいです。ww

 

 

 

本作は、

講師の井上氏によれば、

 

フィルム・ノワールと

メロドラマを組み合わせたような

ユニークな作品だそう。

 

 

フィルム・ノワールというジャンル自体、

 

結構あいまいで、

これって決まりはないらしい。

 

 

映画が出来た後で、

評論家・批評家の方たちが

ジャンル分けしたものってことで。

 

 

 

基本的に、

フィルム・ノワールは

画面だけじゃなく、

人物も暗く、

回想形式で過去を振り返る

 

というようなことを、

上映後の講義で

井上氏が仰っていた。

 

 

 

しかし、

本作の監督で女優の

アイダ・ルピノ。

 

元夫と、現嫁を起用し、

本作を撮っちゃうところが

いい根性してます!!www

(キャスティング等制作の実状知りませんが)

 

 

 

 

本作の

始まりから終わりまでの流れ、

 

冒頭、

サンフランシスコとすぐ分かる

地面の傾斜がばっちり映った建物、

他含めた全体的な構図、

 

人物描写の仕方、

 

キャラクターの人物像、

 

音楽、、

 

などなど、どれも好みでした

 

 

 

アイダ・ルピノは、

女優としても大変魅力的ですが、

 

映画監督として

とても魅力的だと思いました!

 

 

彼女は

自分で映画会社も設立(1949)したそうで

相当賢くタフな女性だったらしいです。

(井上氏談)

 

 

 

本作も大変面白かったので

他の作品も

ぜひ観たいと思いました。

 

 

(2022年3月19本目。本年度90本目、映画館32本目)

 

 

スタッフ

監督:アイダ・ルピノ

脚本:コリアー・ヤング

音楽:リース・スティーブンス

 

キャスト

イヴ・グラハム:ジョーン・フォンテイン

ハリー(ハリソン)・グラハム:エドモンド・オブライエン

フィリス・マーティン:アイダ・ルピノ

ジョーダン氏:エドマンド・グウェン