鑑賞記録(2022.10.20)
エド・パーキンズ監督
『プリンセス・ダイアナ』
2022
@シネ・リーブル神戸
『プリンセス・ダイアナ』2022/109分/イギリス/カラー/ビスタ/5.1ch
ダイアナ フランシス スペンサーの生涯は、現代の象徴的な物語の 1 つです。彼女の死から 25 年後、私たちはこれまで語られたことのない彼女の物語を語り、画期的な演劇ドキュメンタリーを作成する機会を得ました。このドキュメンタリーが、彼女の人生と歴史の決定的な記録の 1 つとして見られるようになることを願っています。彼女が生きてきた時代。
アーカイブ素材のみで語られるこの映画は、ダイアナの誕生から悲劇的な死まで、ダイアナの人生の非常に没入型の物語であり、観客は物語が現在展開されているかのように体験されます。しかし、ダイアナの物語の詳細に興味があるのと同じくらい、彼女が生きてきた時代に彼女がどのように影響を受けたか、彼女自身がそれらの出来事にどのように影響を与えたか、そして彼女に対する大衆の反応にも同様に興味があります。
私たちのすべての映画と同様に、この物語は主題に値する注意と敬意を持って語られます。私たちはダイアナの人生に敬意を表し、これらの出来事を振り返る現代の観客にとって新鮮で関連性のある、深遠で映画的な映画を作りたいと考えています。(LIGHTBOX official website 日本語AI翻訳版より)
「ダイアナ元皇太子妃の半生には、愛、悲劇、裏切り、復讐─そのすべてが詰まっている。まさに、現代を象徴する物語だ」と、本作の監督エド・パーキンズは語る。ダイアナ没後25年を迎えた今年、彼女の死が私たちに突きつけた有名人と一般大衆の関係、そして両者をつなぐメディアの問題は、SNSの発展によって、ますます激しく複雑化している。
ダイアナの生きた軌跡を振り返ることが、まさに今の社会をよりよくするヒントになると考えたパーキンズ監督は、ナレーションやテロップによる解説や分析を加えることなく、当時の膨大な資料から厳選したフッテージだけで本作を作り上げた。
その結果、私たちはあの時代の目撃者となる─歴史に残るロマンティックなロイヤルウェディング、息子たちの誕生という幸せの頂点、そんなダイアナをどん底に突き落とした夫チャールズ皇太子の不倫、耳を疑う彼女自身のスキャンダル、暴かれた王室の秘密、世間を驚かせた離婚、その身を捧げ政治さえも動かした慈善活動。むき出しの映像が語るのは「史上最も愛されたプリンセス」と讃えられたダイアナ。しかし、その「人々の愛」は優しく彼女を包むと同時に、時に残酷に彼女の運命を変えた。・・・(公式サイトより抜粋)
監督 | エド・パーキンズ
2018年、The Guardianの委託で監督した短編ドキュメンタリー『Black Sheep(原題)』で13の国際的な賞を受賞し、アカデミー賞®短編ドキュメンタリー映画賞ノミネートを果たす。2019年、Netflixオリジナルの長編ドキュメンタリー『本当の僕を教えて』で英国インディペンデント映画賞にノミネートされる。本作は3本目の長編ドキュメンタリー映画となる。(公式サイトより一部抜粋)
原題
The Princess
あらすじ
ダイアナ元皇太子妃の半生をアーカイブ映像で観るドキュメンタリー。1981年にチャールズ皇太子と婚約する数週間前から1996年の突然の死までの約16年間にスポットを当てる。(後半部、映画.comより)
感想
先日
(2021)を観て
やっぱり本作を
劇場で観ることに決めた。
アーカイブ映像で綴られる本作は、
観る側である
私たち受け手の見方によって
さまざまに映る様にも思う。
真実や真相、
本作の登場人物たちそれぞれの思いなど
本人の気持ちは
本人にしか分からないし、
(メディアという媒体を通すとバイアスが掛かるし)
それに至る経緯や心情などは
当の本人だって、
その相手だって
分かりきらないことだって
あるかもしれない。
起こっている全てを把握するなど
誰にも出来ないからこそ
なるべくフラットに、
ただそこに映された
膨大な情報からいくつかの部分を選び
構成する。
映画にするには
情報を選ばざるを得ないし、
その時点で多かれ少なかれ
選別されるから
情報が限定されるのはやむを得ない。
しかし、本作は
良い意味でそれを感じさせるから、
事実として起こった出来事の
ある一部分を見ているということを
(ある一部分でしかないとも言える)
感じ、思いながら
それでもダイアナという人に
スポットを当て
彼女と彼女の周辺を追いかける。
16歳で出会い、
初めて?のお付き合いから
結婚する相手が
英国の王子・・・
本来なら
20歳そこそこで
世間も人も
まだまだ知らないことが多いだろう
普通の女の子が、
ある日突然
世界一と言っていいほどの
注目を
浴び続け始める。
本人の意思とは関係なく、
若く美しいから
人気と注目を掻っ攫い
良いことも悪いことも
言われ放題。
夫のチャールズだって
本来なら自分が王族の正式な後継者で
注目されてきたのは
自分の方なのに
一気に立場は逆転
ダイアナ一色に・・・
本作を見ていると、
本来2人共
ユーモアに富み、
きっと素敵な人達なんだろうに・・・
なんて思ったり。
超〜勝手な解釈をすると
2人共、良くも悪くも
頑固で負けず嫌いな節が
あるのかな??・・・ww
(マスコミ並に勝手に言ってますがw)
素直で自然体だけど
子供っぽいところが
良いところでもあり
王室のようなお堅い所では
そこがネックになったりと、
色々思うところはありますね。
長所も短所も表裏一体。
それが2人の間で
上手く機能しないだけでなく、
周りからの影響も
かなり大きく
彼らに影響を与えたでしょうね。
ここに映されたもの以上に
さらに深い部分、
見えない部分を
何だか分からないけど
しっかりと感じる。
人の人生を
他人が計り知ることは出来ない。
でも、
垣間見ることは出来るかもしれない。
ドキュメンタリーとして
この裏に隠れた
おそらく知ることは出来ない何かを
感じさせる作品でした。
(2022年10月23本目。本年度376本目、映画館201本目)
スタッフ
監督:エド・パーキンズ
撮影:マーティン・フィップス
編集:ジンクス・ゴッドフリー、ダニエル・ラピラ
音楽:マーティン・フィップス
製作:サイモン・チン、ジョナサン・チン
共同製作:ヴァネッサ・トヴェル
アーカイブ・プロデューサー:サム・ドワイヤー、ゴードン・キング
製作総指揮:ナンシー・エイブラハム、リサ・ヘラー、ジャック・オリバー、ポピー・ディクソン、ウィル・クラーク、アンディ・メイソン、マイク・ルナゴール、ジェイミー・モリス