鑑賞記録(2022.6.20)ジャック・リベット映画祭!ジャック・リヴェット監督『セリーヌとジュリーは舟でゆく』1974@Cinema KOBE

鑑賞記録(2022.6.20)

デジタルリマスター版

ジャック・リベット映画祭!

 

ジャック・リヴェット監督

セリーヌとジュリーは舟でゆく

1974@Cinema KOBE

 

『セリーヌとジュリーは舟でゆく』1974/193分/フランス/カラー

「不思議の国のアリス」的迷宮を思わせる冒頭から始まる本作はセリーヌ役のジュリエット・ベルトとジュリー役のドミニク・ラブリエが書き始めた台本から出発し構成された。幻想と現実の境界線を軽やかに飛び越えて自由に入れ替わる主人公たちのユーモラスなやりとりや70年代を象徴するサイケデリックな衣装も楽しく、遊び心に溢れたファンタジーの傑作にしてリヴェットの人気作。劇中で起こる屋敷内の事件はヘンリー・ジェイムズの小説から翻案された。(デジタルリマスター版『ジャック・リヴェット映画祭』チラシより一部抜粋)

 

ジャック・リヴェット

1928年3月1日、フランス北部の都市ルーアンに生まれる。49年にパリのシネマテークでフランソワ・トリュフォー、ジャン=リュック・ゴダール、エリック・ロメールらに出会う。ロメールが主催するシネクラブ・デュ・カルティエ・ラタン発行の機関誌「ラ・ガゼット・デュ・シネマ」に携わるものの、「カイエ・デュ・シネマ」誌の創刊に合わせ同誌は廃刊、以後「カイエ」誌にて多くの優れた映画批評を執筆。63年から3年間に渡って「カイエ」誌の編集長を務めている。映画監督としては49年に初の短編を、そして56年にはクロード・シャブロル製作で『王手飛車取り』を発表。60年に『パリはわれらのもの』で長編映画デビュー。以降、内容が反宗教的と判断され一時上映禁止となったアンナ・カリーナ主演の『修道女』(66)や12時間を超える長尺『アウト・ワン』(71)など話題作を手がける。今回上映される『セリーヌとジュリーは舟でゆく』(74)をはじめとした5作は、ヌーヴェルヴァーグの作家たちの中でも極めて個性的だったリヴェットが最も精力的に活動していた中期の作品群にあたる。その後も『地に堕ちた愛』(84)、『彼女たちの舞台』(89)など傑作を連発、中でも第44回カンヌ国際映画祭で審査員グランプリを受賞した『美しき諍い女』(91)は日本でも多くの観客を集めた。2000年代に入っても創作意欲は衰えず、『恋ごころ』(01)、『ランジェ公爵夫人』(07)など瑞々しい感性を見せるも、2016年1月29日、パリにて死去。87歳没。(デジタルリマスター版『ジャック・リヴェット映画祭』チラシより)

 

ジャック・リヴェット映画祭 上映5作品

セリーヌとジュリーは舟でゆく1974年(←今回はこちらを鑑賞)

『デュエル』          1976年 

『ノロワ』           1976年

『メリー・ゴー・ラウンド』   1981年

『北の橋』           1981年

 

原題

Céline et Julie vont en bateau

 

一言あらすじ

公園のベンチで魔術の本を読んでいた司書のジュリー(ドミニク・ラブリエ)が、落し物をしたセリーヌ(ジュリエット・ベルト)を追いかけるところから、不思議な冒険が始まる・・・

 

感想

神戸では

Cinema KOBEさんで開催していた

 

ジャック・リヴェット映画祭の5本も

いよいよ本作で最後!!

 

 

 

193分という3時間超えの長尺だったので

最後まできっちり観れるか

ちょっとドキドキしていましたが、

 

 

個人的には、

本作が一番好きだったかもしれない。

 

 

 

今回は先に観ていた

4作品の感想を書いているうちに

 

 

本作が『不思議の国のアリス』を思わせる

作りであることは

既に知ってしまっていたが、

 

 

冒頭からまさにそんな感じ!!

 

 

 

 

そして主演の二人が

とても素敵でした!!!

 

 

自然体でありながら、

 

場面によっては

奇妙な世界観も

同時に持ち合わせています。

 

 

 

奇妙なお屋敷のお話に登場する

 

ビュル・オジェと

マリー=フランス・ピジェも

 

美しく不思議な印象。

 

 

 

あと、飴ちゃんの発想が

まさにおとぎ話的ですね。ww

 

 

 

そして、

音楽がまた素晴らしい!!

 

とても印象的かつ

素敵な音色でした。

 

 

音楽も一番聞いていて

好きな感じでした。

 

 

 

本作は、

不思議な世界観を出すため?か、

 

お話的にもループする世界

といった感じ?で

(単に徐々にネタばらしなだけ??)

 

 

何度も見たお話の場面が登場します。

 

 

 

徐々に場面が明らかになる時間が

増えていくんですが。

 

(間にちゃっかりツッコミが入ってますがww)

 

 

 

さすがに3時間超えてくると

 

そのループする場面が

(ラスト20分?くらいが)

 

結構飽きてきそうになります・・・www

 

 

 

でも、おとぎ話的にも

ちょっとサスペンス的にも

 

先が気になりながら

楽しめました。

 

 

そしてラストも好きな感じでした。

 

 

 

フランス映画の

最高のファンタジー映画作家

ジャック・リヴェット監督。

 

 

全体を通して

驚きと不思議に満ちた

独特の世界観でした。

 

 

 

(2022年6月25本目。本年度211本目、映画館92本目)

 

 

スタッフ

監督:ジャック・リヴェット

脚本:ジュリエット・ベルト、ドミニク・ ラブリエ、ビュル・オジェ、マリー=フランス・ピジエ、ジャック・リヴェット

台詞:エドゥアルド・デ・グレゴリオ

撮影:ジャック・ルナール

編集:ニコール・ルプシャンスキー

音楽:ジャン=マリー・セニア

製作:バーベット・シュローダー

 

キャスト

セリーヌ:ジュリエット・ベルト

ジュリー:ドミニク・ラブリエ

カミーユ:ビュル・オジエ

ソフィ:マリー=フランス・ピジェ

オリビエー:バーベット・シュローダー