鑑賞記録(2022.9.27)相米慎二監督『お引越し(HDリマスター版)』1993 U-NEXT

鑑賞記録(2022.9.27)

相米慎二監督

お引越し(HDリマスター版)』1993

U-NEXT

『お引越し』1993/124分/日本/カラー

田畑智子のデビュー作品であり、桜田淳子の最後の出演作品である。(ウィキペディアより)

主人公の少女役にオーディションで選ばれた田畑智子が本作で女優デビュー!「サマーウォーズ」や「八月の蝉」などで知られる奥寺佐渡子の脚本家デビュー作としても注目。(U-NEXT本作見どころより)

第一回椋鳩十児童文学賞を受賞したひこ・田中の同名作品を原作に、これがともに劇場映画デビューとなる奥寺佐渡子と小此木聡が共同脚色

撮影は「レイジ・イン・ハーレム」の栗田豊通が担当。

ヒロインの少女・レンコは八二五三名の応募の中からオーディションにより選ばれた新人・田畑智子が演じた。

相米作品にとっては初めての京都ロケで、また読売テレビが映画製作のための特別スポット枠を設けてスポンサードを呼びかけた製法方法も話題となった。(映画.comより)

U-NEXT視聴期限間近の為、鑑賞(復活する場合、多々あり)

 

あらすじ

小学六年生の漆場レンコ(田畑智子)は、ある日両親が離婚を前提としての別居に入り父ケンイチ(中井貴一)が家を出たため、母ナズナ(桜田淳子)とともに二人暮らしとなった。最初のうちこそ離婚が実感としてピンとこなかったレンコだったが、新生活を始めようと契約書を作るナズナや、ケンイチとの間に挟まれ心がざわついてくる。揺れ動く11歳の少女の気持ちの葛藤と成長を、周囲の人々との交流を通して描くドラマ。(ウィキペディアより)

 

感想

今まで観た

相米慎二監督作品の中で

 

一番ツッコミを入れなかった!!www

 

 

相米監督の作品を全ては

まだ観ておらず、

 

 

さらに

相米監督の作品で

観たいと思っている

 

『夏の庭 The Friends』

(1994)を残しているが、

 

 

今のところ、

 

相米監督作を

数作観てきた中では、

 

一番好きだった。

 

 

 

 

 

 

以下、ややネタバレ・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お話は、

 

両親が離婚前提の

別居を開始することにより

 

生活が一変する一人っ子のレンコ。

 

 

その複雑な心情を

上手く描いているようにみえた。

 

 

 

 

夏の京都の風物詩、

 

 

祇園祭や

五山送り火(大文字)をはじめ、

鴨川の河川敷が映ったり

 

 

京都の情緒豊かなで

日本文化を感じさせる映像と

 

 

後半、結構尺の長い、

 

暗闇の中の川や

ファンタジー的展開が映り

 

少し不思議な場面も。

 

 

 

相米監督作でいつもの

 

主人公が歌を口ずさむところも

やはり本作でもありましたね。

 

 

 

『東京上空いらっしゃいませ』

(1990)で一緒だった

 

中井貴一さんと

笑福亭鶴瓶師匠が

 

本作でも登場。

 

 

 

そして桜田淳子さん

とてもパワフルなお母さん役で

私は好きでしたね。

 

バッキバキの京都弁。w

 

 

今でもそこまでの京都弁使うかな!?

ってちょっと思いましたが、

(これは台詞自体の問題だが)

 

 

桜田さんは秋田県出身で

京都人ではないんですね。

 

 

だとすると、とてもお上手に感じました。

(京都の人からすると分かりませんが・・・)

 

 

 

中井貴一さんも、

かなり上手にされてましたが、

 

所々、変なイントネーションが・・ww

 

やはり方言って難しいですよね・・・汗

 

 

 

鶴瓶師匠は大阪、

田畑智子さんは京都っ子とあって

 

そこは方言問題なしです。ww

 

 

 

田畑智子さん演じるレンコが

とても可愛らしく、

 

でも何処か大人びていて、

 

大人たちに対し、

もっともだなぁ〜、

という反論や意見をします。

 

 

やっぱり子供はすごいんです!ww

 

 

そしてレンコ

走る走る!!ww

 

 

 

私は子どもがいませんが、

とてもグッとくるものがある

瞬間がありました。

 

 

 

ラストのエンドロールの

カットも相米監督らしい。

 

 

『セーラー服と機関銃』も

こんなカットだったような・・・

(ちょっと違うけど、、)

 

 

 

個人的には、そのラストも

『セーラー服〜』より

本作の最後が好きですね。

 

 

 

そして、一番本作で

おぉ!!と思ったのは、

 

何と言ってもカメラワーク!!

 

 

レンコの心情を見事に映すかのような

素晴らしいカメラワークでした。

 

 

いつもの如く、

基本は長回しショットでありながら、

 

色々と絶妙で好きな動きでした。

 

 

 

素敵な役者陣、

ストーリー、

カメラワークと演出。

 

 

 

ぶっちゃけ相米監督作は

いつもツッコミまくっていますが、ww

 

 

本作は、個人的には

一番しっくりきました。ww

 

 

(2022年9月36本目。本年度350本目)

 

 

スタッフ

監督:相米慎二

脚本:奥寺佐渡子、小此木聡

原作:ひこ・田中

撮影:栗田豊通

美術:下石坂成典、山崎秀満

音楽:三枝成彰

録音:野中英敏

照明:黒田紀彦

編集:奥原好幸

助監督:橋本匡弘

スチール:中原一彦

製作:伊地智啓、安田匡裕

プロデューサー:椋樹弘尚、藤門浩之

 

キャスト

漆場 ケンイチ:中井貴一

漆場 ナズナ:桜田淳子

漆場 レンコ:田畑智子

高野 和歌子:須藤真里子

布引 ユキオ:田中太郎

大木 ミノル:茂山逸平

砂原 老人:森秀人

砂原 節子:千原しのぶ

木目米先生:笑福亭鶴瓶

橘 理佐:青木秋美(現:遠野なぎこ)