鑑賞記録(2022.9.3)
金沢知樹監督
『サバカン SABAKAN』2022
@kino cinema神戸国際
『サバカン SABAKAN』2022/96分/日本/カラー
監督は、映画初監督・脚本の金沢知樹(萩森淳と共同脚本)が手掛ける。
TBSドラマ「半沢直樹」(20年)など主にテレビ・舞台の脚本や演出を手掛けてきた俊英だ。
主題歌はORANGE RANGEの「キズナ」をANCHORが編曲、りりあ。が歌唱し、音楽は大島ミチルが手掛ける。空と海に囲まれた長崎の美しいロケーションが、観る者を懐かしく包み込み、煌めく夏とともに“子供時代”へと誘う。(公式サイトより)
監督 金沢知樹の同級生であり主人公・久田孝明のモデルとなった久松氏、竹本健次のモデルとなった竹松氏がエキストラとして出演している。(ウィキペディアより)
あらすじ
1986年の長崎。夫婦喧嘩は多いが愛情深い両親と弟と暮らす久田は、斉藤由貴とキン肉マン消しゴムが大好きな小学5年生。そんな久田は、家が貧しくクラスメートから避けられている竹本と、ひょんなことから“イルカを見るため”にブーメラン島を目指すことに。海で溺れかけ、ヤンキーに絡まれ、散々な目に遭う。この冒険をきっかけに二人の友情が深まる中、別れを予感させる悲しい事件が起こってしまう・・・。(公式サイトより)
感想
中年になった主人公が
ふと目に入った
”さばの缶詰”から
少年であった1986年の
ひと夏を思い出す。
長崎の真っ青な
海と空が広がり、
のどかな風景の中、
どこか懐かしい光景が映し出される。
私は長崎に行ったことがないし、
海の街で育ってないけど
なぜかホッとするような風景。
そして
どこにでもあったような
家族の風景。
特別なことはないけれど、
少年たちの島への冒険は
きっと二人にとって
一生忘れることのない
大冒険だったに違いない。
自転車に乗って
普段なら絶対行くことのない
遠いところへ行くのは
ドキドキワクワクで
当初の目的はどうであれ、
達成感もあっただろうし、
大人になっても
忘れることはないだろう。
ちょっとしたトラブル!?も
起こりつつ、
怒られたり、怖い目にあったり
助けてもらったり。
その一つ一つが
良い思い出だ。
小さな出来事は日々ありつつ
平和に楽しく暮らしていたが・・・
仲良くなった竹ちゃんに事件が・・・
人生、何が起こるか分かりません。
実際にこうしたことは
そうそうは無くても
起こりうるし、
こうした体験をされた方も
世の中にはいることでしょう。
過酷な現実は
当人にしか計り知れません。
時が経ち、
大人になった今、
何十年と会っていなくても
連絡を取っていなくても
久ちゃんと竹ちゃんは
ずっと友達。
たったひと夏の思い出が
何十年と時をつなぐ。
ベテランの素敵な大人たちが
ガッチリ脇を固めつつ、
(安定感!)
そして
子供たちの可愛さ!
以下、ちょっとシーンバレ!!
特に、
竹ちゃん家のふすまから
妹や弟がこっそり顔を出すシーンは
超絶かわいい〜〜〜!!!
子供たちだけの
可愛い食卓は
とっても素敵でした。
あと、
海辺で寝っ転がって話す
久ちゃん、竹ちゃん
ちょっとグッとくる
好きなシーン。
そして個人的には
貫地谷しほりさん演じる
お母さんが好きです!!w
多くはない時間でしたが
とても素敵な印象でした。
尾野真千子さん演じる母と
対照的で、
それも良かったですね!
大人主要キャストは
力ある方ばかりで
大船に乗った気分で
安心してゆるりと観ていられます。ww
懐かしい思い出と
爽やかな風と海と空を感じ、
長崎、行ってみたいな!!
と思える作品でした。
(2022年9月4本目。本年度318本目、映画館167本目)
スタッフ
監督:金沢知樹
脚本:金沢知樹、萩森淳
撮影:菅祐輔
照明:渡邊大和
録音:田辺正晴
美術:岡田拓也
装飾:佐藤孝之
衣装:松下麗子
スタイリスト:細見佳代
へアメイク:永嶋麻子
スクリプター:外川恵美子
助監督:新谷和弥人
制作担当:林みのる
編集:河野斉彦
音楽:大島ミチル
音楽プロデューサー:丸橋光太郎
主題歌:りりあ。
主題歌(編曲):ANCHOR
監督補:小川弾
ラインプロデューサー:福田智穂
エグゼクティブプロデューサー:飯島三智、小佐野保
プロデューサー:佐藤満、高橋潤
他
キャスト
久田孝明(子供時代):番家一路
竹本健次(子供時代):原田琥之佑
久田良子:尾野真千子
久田広重:竹原ピストル
竹本雅代:貫地谷しほり
久田孝明(現代);草彅剛
内田(みかん農家):岩松了
弥生(孝明の元妻):村川絵梨
亜子(久田兄弟の従姉妹):福地桃子
大内田健夫(健次の叔父):ゴリけん
金山:八村倫太郎(WATWING)
由香:茅島みずき
宮田学(担任教師):篠原篤
市川(孝明の担当編集者):泉澤祐希