鑑賞記録(2022.9.6)チャン・イーモウ監督『初恋のきた道』1999 U-NEXT

鑑賞記録(2022.9.6)

チャン・イーモウ監督

初恋のきた道』1999

U-NEXT

 

『初恋のきた道』1999/89分/アメリカ・中国/モノクロ・カラー

鮑十(パオ・シー)の同名小説を張芸謀(チャン・イーモウ)監督が映画化した。主演は本作が映画デビューの章子怡(チャン・ツィイー)で、語り手である青年の母の若い頃を演じ、彼女の出世作となった。(ウィキペディアより)

チャン・ツィイーは当時、演劇学校の学生だったが、チャン・イーモウ監督に見出されて本作に出演。その素朴な笑顔が世界中を魅了し、大スターへの第一歩を記した。(U-NEXT本作ここがポイント!より)

 

受賞

ベルリン国際映画祭(第50回、2000年開催)

審査員グランプリ・銀熊賞:チャン・イーモウ

 

原題

我的父亲母亲(我的父親母親

(直訳:”私の父と母”  AI翻訳にて)

英題:The Road Home

 

一言あらすじ

中国の農村地帯。父が亡くなったと知らせを受け、私は帰省する。母は悲しみに暮れており、棺がある町から人の手で運んできたいという。その道は、40年以上前、父と母が出会った1958年、町から若い青年が教師として、この村にやって来た道であり、若き娘がその青年を思い続けた道だった・・・

 

感想

2022年9月現在、

Cinema KOBEさんにて上映中の

 

チャン・イーモウ監督の

ワン・セカンド 永遠の24フレーム

(2020)

を、鑑賞予定なので

 

 

チャン・イーモウ監督作を

観ておこうと思い、鑑賞。

 

 

 

 

本作の存在は、

公開当時に、

 

当時中国好き?だった幼馴染が

絶賛していて

(特に彼女はチャン・ツィイーのおさげ姿を絶賛)

 

 

あまり興味のなかった私は、

へ〜、といって

題名こそは覚えていたものの

 

観ずにここまで来ていました。

 

 

(ちなみにその幼馴染とは、

本作の劇中で壁に貼ってあったポスターの

『タイタニック』は観に行きましたw)

 

 

話が逸れましたが・・・

 

 

 

どこまでも広がるような

美しい田園風景。

 

 

秋のススキに

冬の雪。

 

 

大自然の田舎の村で

素朴に暮らしている人たち。

 

 

 

題名の通り、

本作は恋のお話だが、

公開当時に観ていたらまだしも、

 

 

もうそれから20年以上も経って

初恋なんて恋愛ネタに

あまりピンとこない私だからww

 

 

どーかなー・・・??

と、思いつつ観ましたが、

 

 

素敵でした・・・!

 

 

やはり映画は

年を重ねたなりに

(重ねればこそ!?)

 

楽しめるものが必ずある

というものです!笑

 

 

 

いや〜ほんと、

チャン・ツィイーさんの

素朴な可愛いさったらないですね!

 

 

お話はシンプルで、

特に目立ったことはなく、

ほんの些細な事しか起こりませんが、

 

 

これだけ丁寧に

じっくりと描くと

 

これほど感情に

訴えかけられるものなのですね。

 

 

ほんの些細な出来事や行動が

 

こんなにグッとくるとは

思いも寄りませんでした。

 

 

 

以下、ちょっと

演出等シーンの

 

 

ネタバレあり・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

言葉は最小限、

基本、映像で観せていきます。

 

 

基本、

私(息子)がナレーターとなって

父母の物語を語ります。

 

 

その手法は

ロベール・ブレッソン監督の

スタイルにも似たようなものを

感じました。

 

抵抗』(1956)

『やさしい女』(1969)

など。

 

 

 

 

夫を亡くし

悲しみに包まれた現代を

モノクロームの色調に

 

 

出会った若かりし頃を

カラーで表現。

 

 

これも素敵です。

 

 

 

甲斐甲斐しく

なんとか自分が作った食事を

食べてもらいたい一心な姿!

 

 

 

そして

奥ゆかしく

 

微笑みを交わすだけで

胸いっぱいの恋。

 

 

 

時代もあると思いますが、

手を触れることすらない

清らかな恋。

 

 

 

切ないほどに

待ち続ける姿・・・

 

 

とても微笑ましいですね。

 

 

 

大自然と共に

乙女の可愛らしさ、

 

そして一人の人を思い続ける

一途さに

 

心温まる物語です。

 

 

 

私である息子の

ラストの行いも素敵でした。

 

 

ワン・セカンド 永遠の24フレーム

も、楽しみです。

 

(2022年9月9本目。本年度323本目)

 

 

スタッフ

監督:チャン・イーモウ

原作・脚本:パオ・シー

撮影:ホウ・ヨン

音楽:サン・パオ

編集:チャイ・ルー

衣装:トン・ファミャオ

美術:ツァオ・ジュウピン

製作:ツァオ・ユー

製作総指揮:チャン・ウェイピン

キャスト

チャオ・ディ(若き日の母):チャン・ツィイー

ルオ・ユーシェン(私):スン・ホンレイ

ルオ・チャンユー(若き日の父):チョン・ハオ

チャオ・ディ(現在の母):チャオ・ユエリン