鑑賞記録(2022.10.16)神戸発掘映画祭2022 コリン・キャンベル監督『男一匹の意地』1921 伴奏:柳下美恵(ピアノ)@神戸映画資料館

鑑賞記録(2022.10.16)

神戸発掘映画祭2022

コリン・キャンベル監督

男一匹の意地』1921

伴奏:柳下美恵(ピアノ)

神戸映画資料館

 

『男一匹の意地』1921/68分/アメリカ/無声/染色

ハリウッド映画史最初期の大スター・早川雪洲主演による“オリエンタル・メロドラマ”。多くの日本人俳優が中国人を演じており、中でも早川との死闘を繰り広げる山本冬鄕が強烈な印象を残す。上映素材は、ユーゴスロヴェンスカ・キノテカ(セルビア・ベオグラード)に保管されていた現地公開版の可燃性ポジから2K解像度でデジタル複元されたもの。神戸映画資料館公式サイトより)

原題

Where Lights Are Low

(日本語訳:明かりが少ない場所

 

早川 雪洲(はやかわ せっしゅう)

1886年6月10日 – 1973年11月23日

日本の俳優、映画監督、映画プロデューサー、脚本家である。本名は早川 金太郎(はやかわ きんたろう)。アメリカ合衆国を中心に日本、フランス、イギリスなどで活躍した国際俳優であり、アメリカとヨーロッパで主演男優としてスターダムにのし上がった最初のアジア系俳優となった。サイレント映画時代の1910年代から1920年代初頭にハリウッドで最も人気のあったスターのひとりで、エキゾチックな美貌と性的に魅力的な悪役というタイプキャスティングで、公然と人種差別が行われていた時代にアメリカ白人女性の心を掴み、ハリウッドで最初の男性セックスシンボルのひとりとなった。

千葉県で生まれ育ち、1907年に21歳で単身渡米し、ロサンゼルスの日本人劇団で活動したあと、1913年にハリウッドで映画デビューした。1915年に『チート』でトップスターの地位を確立し、白人女性を誘惑する悪役の日本人役でマチネー・アイドルとして人気を獲得した。その一方で、アメリカで排日運動が高まっていた背景もあり、日本人社会からは雪洲の役柄が反日感情を助長するとして強く非難された。1918年からは自身の映画会社ハワース・ピクチャーズ・コーポレーションでプロデューサー兼主演俳優として活動したが、1922年に反日感情の高まりのためハリウッドを離れた。その後は私生活での女性問題や第二次世界大戦など波乱な人生を送りながら、1960年代までの半世紀にわたり欧米や日本で映画、舞台、テレビに出演した。キャリア後期の代表作『戦場にかける橋』(1957年)の捕虜収容所所長役は、雪洲の最も有名で高く評価された演技となり、第30回アカデミー賞では助演男優賞にノミネートされた。(ウィキペディアより)

山本 冬郷(やまもと とうごう)

1886年11月4日 – 1952年3月24日

日本の元俳優である。本名は山本 鎌藏(やまもと けんぞう)ハリウッド映画からスタートした日本人俳優で、帰国後は松竹蒲田撮影所、日活太秦撮影所、新興キネマ東京撮影所などで活躍した名脇役として知られる。(ウィキペディアより)

冒頭あらすじ

中国の王子 T’Su Wong Shih(早川雪洲)と、庭師の娘である Quan Yin(グロリア・ペイトン)は愛し合っていたが、彼の父親代りである叔父は、身分の差を理由に反対していた。ウォンシーは勉学のため渡米する際、帰ってきたら一緒になろうとクワン・インと約束する。月日は流れ、卒業したウォンシーの様子を叔父が見に来たのだが、その時叔父は、ある画策をしていて・・・

 

感想

フィルム 私たちの記憶装置

(2021)

から休憩を挟み、

 

立て続け鑑賞。

 

 

『フィルム〜』の

イネス・トハリア・テラン監督も

 

本作が上映できることを

とても嬉しく思っている

 

みたいなことを

コメント下さっていました。

 

 

とても貴重な映画ですね。

 

 

しかも

セルビアで保存されていた!

ということです。

 

 

すごい!!

 

 

え、、、っと

セルビアってどこだっけ??

 

 

あ、この辺ですね!ww

 

(ふむふむ・・・)

 

(セルビア・ベオグラードで検索:Googleマップより)

 

 

日本人主演のハリウッド映画が

セルビアで発見される!!

 

 

ほんと、奇跡ですね。ww

 

 

 

古い映画を鑑賞していると、

 

こういった事が

多々あるように思います。

 

 

 

本作は、

 

中国人の役を

ほぼほぼ日本人が演じているとか。

 

 

その辺も

外国映画ではあるあるですね。

 

 

サイレントだからか

あまり違和感ないですが・・・ww

 

 

セットも豪華で

その辺はハリウッドって感じでしょうか?

 

 

 

セリフ音声がない割に

 

前半は割と

じっくり撮られる画が多め!?で

 

登場人物の心情を

しっかりと見せます。

 

 

 

しかし後半、

ガッツリ、アクションシーンも!!

 

 

一部フィルムが欠けているのか

飛んでそうなシーンがある

という事でしたが、

 

 

確かに・・・!!ww

 

 

 

私が思っているところが

飛んでるかどうかは謎ですが・・・

 

 

 

まぁまぁな急展開で

エンディングとなりました。ww

 

 

 

小津安二郎監督の

その夜の妻』(1930)でも

 

かなりの印象を残していた

山本冬郷さんも

 

主な役どころで出演されていて

 

ハリウッドから

キャリアをスタートしたことを

知らなかったので

 

びっくりしました!

 

 

ここでも印象的でした。

 

 

 

私は早川雪洲さんの

作品を観るのが初めてでしたが、

 

始まる前のお話で、

 

当時のハリウッドでは、

一番人気がチャップリン、

 

二番人気が

早川雪洲さんだったとか!!

 

 

これまたすごい!!

 

 

そして改めて

 

100年以上前の

こういった作品を観られるだけで

感激ですね!!

 

 

今回のピアノ伴奏は

柳下美恵さんでした!

 

 

伴奏が違うと

やっぱり雰囲気も変わるのが

また良いところ、

 

とても素晴らしかったです!!

 

 

伴奏者の方がいることで

映画がより楽しめますね!

 

 

毎度思いますが、

生演奏とか

本当に贅沢です。

 

 

ありがとうございました!!

 

 

(2022年10月18本目。本年度371本目、映画館197本目)

 

 

スタッフ

監督:コリン・キャンベル

脚本:ジャック・カニンガム

撮影:フランク・D・ウィリアムズ

製作:ハヤカワ・フィーチャー・プレイ

作品提供・作品解説:国立映画アーカイブ

 

キャスト

ツ・ウォンシー(T’Su Wong Shih):早川雪洲

チャン・ボンロー:山本冬郷

トゥアンファン:木野五郎

クァン・イン(Quan Yin):グロリア・ペイトン

チョン・ウォ・ホキー:関操

ラング・シー・ボウ:佐藤清正

ウン:藤田豊雄

「スパッド」マローン:ジェイ・イートン

マコニグル軍曹:ハロルド・ホランド