鑑賞記録(2022.7.28)生誕90周年上映 【フランソワ・トリュフォーの冒険】フランソワ・トリュフォー監督『大人は判ってくれない』1959@テアトル梅田

鑑賞記録(2022.7.28)

生誕90周年上映 

【フランソワ・トリュフォーの冒険】

 

フランソワ・トリュフォー監督

大人は判ってくれない』1959

テアトル梅田

 

 

生誕90周年上映 フランソワ・トリュフォーの冒険 上映作品

4Kデジタルリマスター版

『大人は判ってくれない』          1959/99分

『アントワーヌとコレット〈二十歳の恋〉より』1962/30分(※『夜霧の恋人たち』と同時上映)

夜霧の恋人たち』                      1968/91分(※『アントワーヌとコレット〈二十歳の恋〉より』と同時上映)

家庭』                    1970/97分

逃げ去る恋』               1979/95分

 

デジタルリマスター版

『あこがれ』(短編)            1957/18分(※『私のように美しい娘』と同時上映)

恋のエチュード』             1971/130分

私のように美しい娘』           1972/98分(※『あこがれ』と同時上映)

終電車』                 1980/131分

突然炎のごとく』             1961/106分

野性の少年』               1969/85分

アデルの恋の物語』            1975/97分

 

『大人は判ってくれない』1959/99分/フランス/モノクロ/ディアリスコープ

フランソワ・トリュフォー監督の最初の長編映画

『ある訪問』『あこがれ』などの短編映画を手がけた後、1959年に発表したトリュフォー自身の幼少時代の自伝とも言うべき作品(※ただし、トリュフォー自身は本作を、自伝ではないとしている。自伝的な面も部分的にあるというだけとのこと。ただしひとつ言えることは、全てが実話に基づいており、嘘や作り話はないということ。←『生誕90周年上映 フランシス・トリュドーの冒険』公式プログラムP.22より引用抜粋)

これを観たジャン・コクトーは「わがフランソワ君、君の映画は傑作である。奇跡のようなものだ。親愛のキスを送る」という賛辞を彼に送った。

この作品の成功に続き、いわゆる「アントワーヌ・ドワネルの冒険」シリーズを次々と発表する。

逃げた子犬を追いかける女性はジャンヌ・モロー。「よせ、子供は」と言って彼女の後を追っていく男性はジャン=クロード・ブリアリ。「お迎えの馬車が来たぞ」と叫ぶ(ジャン・ルノワール監督の『黄金の馬車』を意識している)警官はジャック・ドゥミ監督。ヌーヴェルヴァーグ仲間のカメオ出演である。また、遊園地のローターのシーンではトリュフォーの姿が見える(アルフレッド・ヒッチコックを信奉していた)。

アントワーヌが盗む映画館のポスターはイングマール・ベルイマン監督の『不良少女モニカ』

精神科の女医がアントワーヌに質問するシーンは、トリュフォー自らがジャン=ピエール・レオにインタビューしたものに脚本家のアネット・ヴァドマンの声を吹き替えたもの。

(↑ウィキペディアより)

撮影期間:1958年11月10日〜1959年1月3日(46日間)、撮影場所:パリおよびオンフルール(ノルマンディー地方)

パリ公開:1959年6月3日、日本公開:1960年3月17日(東京・丸の内松竹)

(↑『フランソワ・トリュフォー映画読本』より)

 

受賞

カンヌ国際映画祭(第12回、1959)

監督賞:フランソワ・トリュフォー

 

原題

Les Quatre Cents Coups

「Les Quatre Cents Coups」(あえて直訳すれば「400回の殴打、打撃」)は、フランス語の慣用句「faire les quatre cents coups」(「無分別、放埓な生活をおくる」といった意味)に由来する。(ウィキペディアより)

 

一言あらすじ

12歳のアントワーヌ・ドワネル(ジャン=ピエール・レオ)は、学校では成績も悪く、いたずら好きで先生に怒られてばかり。家では厳しい母親と、稼ぎも少なくうだつの上がらない父親との生活。夜は両親のケンカが聞こえる。ある日、親友のルネ(パトリック・オーフェイ)と学校へ行くのを止めるが・・・

 

感想

ずっと観たかった本作!!

 

2022年7月現在、

動画配信サービスではやっていないので

なんとか観れてよかった。

 

 

【生誕90周年上映 

フランソワ・トリュフォーの冒険】

 

として、特集上映が

各都市で行われているが、

 

地元神戸では行われておらず、

 

 

スケジュールに最近気付いて、

 

今回はギリギリ最終日に

大阪・梅田の

テアトル梅田まで行ってきた次第だ。

 

 

(2022年9月末でテアトル梅田閉館だそうで・・・

あまり行かないけど、

好立地でここなら大阪でも来やすかったので

残念ですね・・)

 

 

 

本作は、

トリュフォー監督初の長編。

 

 

冒頭から

シネスコのワイドな画面に

エッフェル塔が移動しながら映り

 

 

初めから

ワクワクする。

 

とにかく音楽が素敵!

 

どの場面も素敵すぎる音楽!!

 

 

 

そして、主人公

 

アントワーヌの

生き生きとして、

 

リアルな反応を見せる

ジャン=ピエール・レオ。

 

 

 

コソコソ物を書く仕草は

まさに子供のコソコソ!!ww

 

 

 

本作の方が先ですが、

アッバス・キアロスタミ監督の

 

トラベラー』(1974)や

友達のうちはどこ?』(1987)などを

思い出します。

 

 

 

しかし・・・

 

楽しい時間もあるけれど、

 

自分の居場所のようなものが

見つけられないような

 

なんとも言えない哀愁がある。

 

 

 

自分は要らない人間なんじゃないか、

愛されていないんじゃないか、

 

 

はっきり言葉にならないけど

 

 

そんな思いが

少年の胸にうっすらと積もるような・・・

 

 

 

アントワーヌ少年ほど

一丁前に家出できたことはなかったけど、

 

私も子供の頃は

 

家出してやる〜〜!!

 

と何度も思ったことあったなーw

(数時間(分?w)で、結局家に帰る)

 

 

 

本作の邦題

”大人は判ってくれない”

というのも

 

素晴らしいタイトルですね。

 

 

 

途中、

 

人形劇を必死に見つめる

子供たちの可愛らしい顔顔!!!

 

顔を見ているだけで面白い。

 

 

 

子供の可愛らしい部分、

一丁前の部分、

繊細に感じ取っている部分、

素直な部分、

現状をどうにかしたい気持ち、、、

 

 

 

子供なりの

考えや思いがあることを

忘れないようにしたいですね。

 

 

 

ラストシーンも印象的です。

 

 

 

あぁ、他の作品も

観たい・・・

 

 

 

(2022年7月40本目。本年度266本目、映画館129本目)

 

 

スタッフ

監督・原案:フランソワ・トリュフォー

脚本:フランソワ・トリュフォー、マルセル・ムーシー

撮影:アンリ・ドカエ

撮影助手:ジャン・ラビエ、アラン・ルバン

美術:ベルナール・エバン

編集:マリー=ジョゼフ・ヨヨット

音楽:ジャン・コンスタンタン

助監督:フィリップ・ド・ブロカ

 

キャスト

アントワーヌ・ドワネル:ジャン=ピエール・レオ

ルネ・ビジェー:パトリック・オーフェイ

ジュリアン・ドワネル(継父):アルベール・レミー

ジルベルト・ドワネル(母):クレール・モーリエ

担任教師:ギー・ドコンブル

ルネの父:ジョルジュ・フラマン

ルネの母:イヴォンヌ・クローディー