鑑賞記録(2022.11.16)溝口健二監督『雨月物語』1953 Amazon Prime Video

鑑賞記録(2022.11.16)

溝口健二監督

雨月物語』1953

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『雨月物語』1953/96分/日本/モノクロ/スタンダード

大映製作・配給。監督は溝口健二、主演は森雅之、京マチ子。

上田秋成の読本『雨月物語』の「浅茅が宿」と「蛇性の婬」の2編に、モーパッサンの『勲章』を加えて、川口松太郎と依田義賢が脚色した。戦乱と欲望に翻弄される人々を、幽玄な映像美の中に描いている。海外でも映画史上の最高傑作のひとつとして高く評価されており、第13回ヴェネツィア国際映画祭で銀獅子賞を受賞した。

1953年にヴェネツィア国際映画祭に出品され、銀獅子賞を受賞した(金獅子賞は該当なしだったため実質的にはこの年の最優秀作となった)のを機に、1954年にアメリカ、1959年にフランスで公開されるなど海外でも上映され、フランスの映画雑誌『カイエ・デュ・シネマ』が発表した年間トップ10では1位に選ばれるなど賞賛された。この作品もほかの溝口作品と同様に、ジャン=リュック・ゴダールやジャック・リヴェットなどのヌーヴェルヴァーグの映画人に大きな影響を与えた。

(↑ウィキペディアより)

あらすじ

戦乱の到来を契機に大商いを目論む陶器の名工源十郎(森雅之)と、侍として立身出世を夢見る弟の藤兵衛(小沢栄)、そして息子と家族3人で貧しくともささやかな幸せを望む妻の宮木(田中絹代)。そんな三人の命運を、やがて荒廃した時代が飲み込んでいく・・・(Amazon Prime Videoより)

 

感想

先日観た

ドドンパ酔虎伝』(1961)の

田中徳三監督が

本作で、助監督を務めている。

 

 

言わずと知れた

溝口健二監督の

代表作の一つとされる本作。

 

 

海外から見れば

ザッツ・ジャパニーズ

といったところでしょうか?

 

 

優美で不思議かつ

独特な世界観に映ったことでしょう。

 

 

配役だけで

物語の方向性が

読めてしまいそうな位の本作。w

 

 

 

森雅之さん、田中絹代さん、

この二人ということと、

 

前半部のやりとりで

なんとな〜くではありますが

 

先の方向性が

想像できてしまいそう。w

 

 

そして、

京マチ子さんの、

あの雰囲気!!

 

ただで話が済むと思えない!!ww

 

 

おとぎ話や童話の

世界観も感じながら、

 

どんどんと込み上げていく

人間の欲望・・・

 

それに振り回されることになる

身近な人々・・・

 

 

昔話特有の

ちょっとしたホラー感もありながら

 

教訓的な、事の顛末・・・

 

 

田中絹代さん演じる

宮木の言葉が素敵です。

 

 

日本独自の文化を

存分に感じさせながら、

 

状況や人の思いは

おそらく世界共通。

 

 

ぜひ、ご覧下さい!!

 

(2022年11月17本目。本年度412本目)

 

スタッフ

監督:溝口健二

脚本:川口松太郎(「オール讀物」所載)、依田義賢

原作:上田秋成

作詞:吉井勇

撮影:宮川一夫

録音:大谷巌

照明:岡本健一

編集:宮田味津三

助監督:田中徳三

美術監督:伊藤熹朔

音楽監督:早坂文雄

音楽補佐:斎藤一郎

風俗考証:甲斐庄楠音

能楽按舞:小寺金七

陶技指導:永楽善五郎

和楽:望月太明吉社中

琵琶:梅原旭濤

製作:永田雅一

企画:辻久一

 

キャスト

若狭:京マチ子

阿濱:水戸光子

宮木:田中絹代

源十郎:森雅之

藤兵衛:小沢栄(俳優座)

老僧:青山杉作(俳優座)

丹羽方の部将:羅門光三郎

村名主:香川良介

衣服店主人:上田吉二郎

右近:毛利菊枝

神官:南部彰三

自害する武将:光岡龍三郎

梅津の船頭:天野一郎

武将:尾上栄五郎

家臣:伊達三郎

目代:横山文彦

村の男:玉置一恵

源市:澤村市三郎

具足商人:村田宏三

鎧武者:堀北幸夫、清水明、玉村俊太郎、大崎史郎、千葉登四男

遊女屋の鎧武者:大國八郎

遊女屋の客:三浦志郎、越川一、三上哲

敗残兵:藤川準、福井隆次、石倉英治、武田徳倫、神田耕二

徴発の兵:菊野昌代士、由利道夫、船上爽

徴発される男:長谷川茂

遊女:大美輝子、小柳圭子、戸村昌子

待女:三田登喜子、上田徳子

余吾川の老婆:相馬幸子

遊女宿の老女:金剛麗子