鑑賞記録(2022.10.25)没後40年 ロミー・シュナイダー映画祭 フランシス・ジロー監督『華麗なる女銀行家』1980@Cinema KOBE

鑑賞記録(2022.10.25)

没後40年

ロミー・シュナイダー映画祭

 

フランシス・ジロー監督

華麗なる女銀行家

1980

@Cinema KOBE

 

 

各都市で行われている

『没後40年 ロミー・シュナイダー映画祭』

 

 

神戸では、

Cinema KOBEさんで

 

2022.10.1(土)〜10.28(金)

まで上映中!!

 

いよいよ残すところ

あと僅か!!

 

お見逃し無く!!

 

 

没後40年 ロミー・シュナイダー映画祭 上映作品

太陽が知っている 4Kデジタルリマスター版

1969/123分/フランス・イタリア/ジャック・ドレー監督

マックスとリリー※日本劇場初公開

1971/111分/フランス・イタリア/クロード・ソーテ監督

夕なぎ

1972/111分/フランス・イタリア・西ドイツ/クロード・ソーテ監督

離愁 4Kデジタルリマスター版』 

1973/101分/フランス・イタリア/ピエール・グラニエ=ドフェール監督

華麗なる女銀行家 4Kデジタルリマスター版

1980/130分/フランス/フランシス・ジロー監督

サン・スーシの女

1982/116分/フランス・西ドイツ/ジャック・ルーフィオ監督

地獄 ※日本劇場初公開(ドキュメンタリー)

2009/94分/フランス/セルジュ・ブロンベルグ、ルクサンドラ・メドレア監督

 

 

『華麗なる女銀行家』1980/130分/フランス/モノクロ&カラー

第一次大戦後の狂乱の世情を背景に、金融界のみならず政界をも激震させた銀行家マルト・アノーの生涯をベースとした歴史大作。

抑圧的な男社会に阻まれ、何度も憂き目に遭いながらもその都度立ち上がる強い女を圧倒的な存在感で体現。先頃逝去したジャン=ルイ・トランティニャンの冷酷な悪役ぶりも光る。

(↑没後40年 ロミー・シュナイダー映画祭公式サイトより)

 

マルト・アノー(Marthe Hanau)

1886年1月1日 – 1935年7月14日

「狂乱の時代」と呼ばれた1920年代にフランスの金融界を揺るがせた女性銀行家。

原題

La Banquière

(英題: The Lady Banker)

あらすじ

貧しい帽子屋に生まれながらも、その美貌によって上流社会の名花となり金融界に進出、やがてフランス初の女銀行家となったエンマ(ロミー・シュナイダー)の数奇な人生を描く。没後40年 ロミー・シュナイダー映画祭公式サイトより)

感想

冒頭おしゃれ!!

 

 

私の好きな

サイレント・モノクロ映画を思わせる

映像から始まる。

 

 

それは

彼女の生きた時代と

映画の創世記に一致する。

 

 

まさに

冒頭のような映画が

作られていた時代に

 

彼女の人生はあった。

 

 

 

ロミー・シュナイダー演じる

女性銀行家エンマは、

 

 

強く、美しく、頭もキレる。

 

 

 

今までは

ほぼ男性が演じてきたような

 

もう愛情が薄れた愛人に対する

 

非情なまでの態度、

 

 

性や恋愛に対する奔放さ

 

 

彼女をコントロールすることなど

決して誰にも出来ない。

 

 

 

魅力的で

男女の垣根を越え

 

次々と人々を魅了していく

エンマ。

 

 

 

金融や新聞を操り、

果ては政界までに影響する力を持ち

 

 

だからこそ

他の大物からは

邪魔者となる・・・

 

 

 

力のある人は

こうやって動くんだろうな〜!

 

 

と、それぞれの画策が

裏で蠢きながら

 

 

それぞれが

自分の都合の良い方へ

流れを持っていこうと工作する。

 

 

 

金融、新聞、政治、

全てがつながり、

 

民衆に対してどう振る舞うのかなど

 

 

そういった部分でも

とても楽しめた。

 

 

そして何と言っても

 

やり手、エンマの凄さ!!

 

 

 

腹黒い部分を持つが

自分の中に信念があり、

 

どこか惹きつけられてしまう・・・

 

 

 

そんな魅力的なキャラクターを

 

ロミー・シュナイダーが

体現しています!!!

 

 

彼女の笑みは

いつも本当に素敵です!!

 

 

何気に

エンマの子供として

登場する少年が

 

この物語を冷静に俯瞰するように

 

後にさらなる切れ者として

成長するだろうことを思わせる。

 

 

こちらも良いキャラでした。

 

 

他のキャストも皆さん

素晴らしかったです!

 

 

 

そして、ラスト・・・

 

 

 

その出来事により、

 

彼女が英雄とされることは

 

間違いないだろう・・・

(このラストはフィクションのようだが)

 

 

 

残すところあと2日!!!

 

ぜひ大きなスクリーンで

ご覧頂きたいですね!!

 

(2022年10月32本目。本年度385本目、映画館210本目)

 

スタッフ

監督:フランシス・ジロー

製作:アリエル・ゼトゥン

脚本:ジョルジュ・コンション、フランシス・ジロー

撮影:ベルナール・ジツェルマン

美術:ジャン・ジャック・カジオ

編集:ジュヌビエーブ・ウィンディング

音楽:エンニオ・モリコーネ

キャスト

エンマ・エケール:ロミー・シュナイダー

バニステール:ジャン=ルイ・トランティニャン

ポール・システルヌ:ジャン=クロード・ブリアリ

ラルゲ:クロード・ブラッスール

コレット:マリー=フランス・ピジェ

モイーズ・ナタンソン:ジャック・ファブリ

デュクロー:ダニエル・オートゥイユ

デュヴェルネ:ジャン・カルメ

デヴォリュイ:ティエリー・レルミット

ルクードレ:レミー・ダニエル・メグイシュ

アルマン:アルノー・ボワソー

カミーユ:ノエル・シャト

ネタバレMEMO

低金利だった当時にあって、8%という高金利を謳って顧客を集め、それを元に株式運用していたが、ライバル銀行の調査によって、彼女が扱っている株のほとんどが仲間内の実態のないペーパーカンパニーのもので、詐欺的行為であると非難された。マルトは政治家に賄賂をおくって噂の火消しを図ったが、1928年の暮れに逮捕された。

すべての顧客に返金を約束するとして、保釈を求めたが、認められず、サンラザール刑務所に収監。ハンガー・ストライキを始めて無実と保釈を主張したところ、病院送りとなる。下着のままセーブルのコートをまとって病院から逃げ出し、タクシーで刑務所に戻ったことで、世間をさらに賑わせた。1932年2月に裁判が始まると、賄賂を渡した政治家たちの名前を明らかにしたため、一大スキャンダルに発展した。

懲役2年の判決が下されたが、すでに収監期間が長かったため、ほどなく釈放される。『Forces』という週刊の金融専門誌を買い取り、1932年4月に、金融市場のいかがわしさについての暴露記事を書き、政界・金融界を激震させた。この記事の一部が不当な情報漏洩に当たるとして再び1934年に逮捕され、懲役3年の刑を言い渡されるが、1935年7月にフレンヌ刑務所内で死去。睡眠薬自殺したとされている。(マルト・アノーについてウィキペディアより)