鑑賞記録(2022.8.4)生誕90周年上映【フランソワ・トリュフォーの冒険】フランソワ・トリュフォー監督『逃げ去る恋』1979@アップリンク京都

鑑賞記録(2022.8.4)

生誕90周年上映

【フランソワ・トリュフォーの冒険】

 

フランソワ・トリュフォー監督

逃げ去る恋』1979

アップリンク京都

 

生誕90周年上映 フランソワ・トリュフォーの冒険 上映作品

4Kデジタルリマスター版

(※以下、5作品は「アントワーヌ・ドワネルの冒険」シリーズ)

『大人は判ってくれない』 1959/99分

『アントワーヌとコレット〈二十歳の恋〉より』1962/30分(※『夜霧の恋人たち』と同時上映)

夜霧の恋人たち』    1968/91分(※『アントワーヌとコレット〈二十歳の恋〉より』と同時上映)

家庭』         1970/97分

逃げ去る恋』      1979/95分

 

デジタルリマスター版

『あこがれ』(短編)   1957/18分(※『私のように美しい娘』と同時上映)

恋のエチュード』    1971/130分

私のように美しい娘』  1972/98分(※『あこがれ』と同時上映)

終電車』        1980/131分

突然炎のごとく』    1961/106分

野性の少年』      1969/85分

アデルの恋の物語』   1975/97分

 

『逃げ去る恋』1979/95分/フランス/イーストマンカラー(およびモノクロ)/ヨーロッパビスタ(1×1.66

「アントワーヌ・ドワネルの冒険」シリーズ5作目(完結編)。『大人は判ってくれない』から20年後、シリーズの総集編である。

トリュフォーは前作の『家庭』でシリーズを終わらせたつもりだったのだが、デンマークの映画館(カール・ドライヤーが所有していたダグマール劇場というコペンハーゲンにある映画館を、ドライヤーの死後、ヘニング・カールセンが受け継いだ)で前4作を連続上映したところ、大好評を博したという話を聞いて本作の構想を得た。現在のシーンと回想シーンとをパッチワークのようにつなぎ合わせた実験的な映画

20年前の回想シーンに登場する子どもから現在に至るまで全て同一人物というのは他に類を見ない。20年間撮り続けたシリーズものならではの演出である。

コレットが出張に行くのは(トリュフォー監督作)『暗くなるまでこの恋を』(1969)のエクス=アン=プロヴァンス。

映画館で上映中の映画は(トリュフォー監督作)『私のように美しい娘』(1972)。

ダニ演ずるリリアーヌは『アメリカの夜』(1973)から再登場。『アメリカの夜』でリリアーヌに振られる男はジャン=ピエール・レオ演ずるアルフォンスだが、アントワーヌの息子の名前もアルフォンスになっている。

(↑ウィキペディアより一部抜粋引用)

撮影期間:1978年5月29日〜7月5日(30日)、撮影場所:パリ

パリ公開:1979年1月24日、日本公開:1982年4月10日(ぴあ主催「フランソワ・トリュフォー全集」)

(↑『フランソワ・トリュフォー映画読本』より)

 

原題

L’Amour en fuite

 

あらすじ

今は印刷所に勤めているアントワーヌ(ジャン=ピエール・レオ)は、働きながら自伝的な恋愛小説を出版。レコード店に勤めるサビーヌ(ドロテ)と付き合う一方で、別居していた妻クリスチーヌ(クロード・ジャド)とはフランス初の協議離婚が成立。ある日、アントワーヌの初恋の相手コレット(マリー=フランス・ピジェ)に再会する・・・

 

感想

アントワーヌ・ドワネルの冒険

シリーズの最終章。

 

 

アントワーヌ・ドワネルの物語の

総集編的な本作。

 

 

アントワーヌ・ドワネルとして

ジャン=ピエール・レオが

 

20年もの間

演じているのはもちろん、

 

 

なんとも凄いのが、

登場人物が皆、

一つの役を演じている。

 

 

もちろん

若かりし頃のコレットもそう。

 

 

というわけで、

 

リアルに過去を

振り返るかのような作りになっています。

 

 

 

本作製作のきっかけは、

 

デンマークで行われたという

ドワネルもの前4作

一挙上映!!

(大好評だったそうな)

 

 

それを聞いてどうしても

本作を作りたくなったらしい

トリュフォー監督。

 

 

過去の回想シーンとして

 

前4作のいくつものシーンが

散りばめられながら、

 

並行して現在が行き来する。

 

 

 

やっぱり

アントワーヌ・ドワネルの冒険シリーズ

順を追って観たかったなぁ!!

 

 

 

もしこれからご覧になるなら、

 

そして可能であれば

 

”アントワーヌ・ドワネル”シリーズは

順番にご覧になると

 

きっとより一層

楽しめることと思います。

 

 

 

私はこの後に、

『アントワーヌとコレット〈二十歳の恋〉より』

『夜霧の恋人たち』を

観る事になるので・・・

 

 

ちょっと勿体なかったけど、

観れないより全然良い!!ww

 

 

 

まだ2作観ていませんが、

 

それでも

おぉあのシーンだ!

 

というのは随所に見られました。

 

 

またいずれ、もう一度

順を追って観ることが出来たら

と思います。

 

 

(2022年8月7本目。本年度276本目、映画館139本目)

 

 

スタッフ

監督:フランソワ・トリュフォー

原案・脚本・台詞:フランソワ・トリュフォー、マリー=フランス・ビジェ、ジャン・オーレル、シュザンヌ・シフマン

監督補:シュザンヌ・シフマン

撮影:ネストール・アルメンドロス

音楽:ジョルジュ・ドルリュー

録音:ミシェル・ローラン

整音:ジャック・モーモン

編集:マルチーヌ・バラケ

美術:ジャン=ピエール・コユツヴェルコ

衣裳:モニーク・デュリー

ヘアメイク:ティ・ロアン・エヌギエン

監督助手:エマニュエル・クロ

撮影助手:フロラン・バザン、エミリア・パクル=ラトーレ

編集助手:ジャン・ガルゴンヌ、コリンヌ・ラパサード

美術助手:ピエール・ゴンペルツ、ジャン=ルイ・ポヴェダ

製作主任:ロラン・テノ

製作代表:マルセル・ベルベール

製作:LES FILMS DU CARROSSE

 

キャスト

アントワーヌ・ドワネル:ジャン=ピエール・レオ

コレット:マリー=フランス・ピジェ

クリスチーヌ・ダルボン:クロード・ジャド

リリアーヌ:ダニ

サビーヌ:ドロテ

グザヴィエ(本屋):ダニエル・メズギッシュ

リシュアン氏:ジュリアン・ベルトー

コレットの母:ロジー・ヴァルト

アルフォンス:ジュリアン・デュボワ