鑑賞記録(2022.10.14)ティファニー・バルトーク監督『メイクアップ・アーティスト:ケヴィン・オークイン・ストーリー』@シネ・リーブル神戸

鑑賞記録(2022.10.14)

ティファニー・バルトーク監督

メイクアップ・アーティスト:

ケヴィン・オークイン・ストーリー

2017

シネ・リーブル神戸

 

 

入場の際、

まさかのパンフレットを頂きました!!

 

太っ腹!!

嬉しすぎる!!ww

 

 

まだちゃんとは読んでいませんが、

 

内容もかなりしっかりしているようで

素晴らしいパンフレットの作りです。

 

 

(左:表紙、右:裏面。

※写真左ピンクっぽいですが、

本来右の様な赤色です。

光の加減でピンクに見えますが)

 

 

 

『メイクアップ・アーティスト:ケヴィン・オークイン・ストーリー』2017/102分/アメリカ/カラー

 

ケビン・ジェームズ・オークイン

1962 年 2 月 14 日 – 2002 年 5 月 7 日

アメリカのメイクアップ アーティスト、写真家、作家でした。1990年代、ホイットニー・ヒューストン、シェール、マドンナ、シンディ・クロフォード、ライザ・ミネリ、コートニー・ラブ、ティナ・ターナー、ジャネット・ジャクソン、ナオミ・キャンベル、トリ・エイモスなど、多くのセレブリティやトップモデルの「スカルプテッド」ルックをオーコインが全面的に担当しました。とヴァネッサ・ウィリアムズ。 彼は、当時の大衆文化では比較的知られていなかった顔の輪郭を含むメイクアップ テクニックを使用した、業界を定義するいくつかの本を執筆しましたが、数十年前にドラッグ カルチャーやステージ メイクアップで先駆けて使用されました。オーコインは、同時代の人々よりも数十年先を行っているとよく言われ、現代の最も偉大なメイクアップ アーティストの1 人と見なされています。(英語版ウィキペディアよりAI翻訳したもの)

 

原題

Larger Than Life: The Kevyn Aucoin Story

 

ストーリー

1990年代、細眉、リップライナーが流行、そして光と影を駆使して立体感を出す「コントゥアリング」が爆発的に広まった。その革新的なモードメイクによって世界を席巻したのは、21才の若さでレブロンのULTIMAのクリエイティブ・ディレクターとして起用され、そして資生堂ブランドINOUIの全盛期のクリエイターだったことでも知られる天才メイクアップ・アーティスト——ケヴィン・オークイン。しかし、このように人気絶頂だった彼は、頭痛と共に精神的苦痛に長年悩まされ、オピオイドによる中毒で2002年に突然の死を遂げる。
*オピオイドは手術中・手術後の痛み、分娩時の陣痛等、急性痛や長期間続く慢性痛に対する鎮痛薬として用いられる

本作では、時代を作ってきたケヴィンが、飾りすぎることを認めない風潮だった時代につけまつげを使ったり、極細眉を流行らせたり、全世界で2000万枚を売り上げたジャネット・ジャクソンのアルバム「Janet.」のジャケットの撮影をした際の裏話を紹介するほか、ケヴィンが多様性を意識し、”典型的な若い美人”とは違ったライザ・ミネリのメイクや、ブルック・シールズらに男装させる性差をも超えるメイクで、美の固定観念に挑戦していた姿も紹介。 CFDAファッションアワードのベスト・メイクアップ・アーティスト賞を史上初めて受賞したほか、著書がベストセラーになったり、「セックス・アンド・ザ・シティ」に本人役で出演するなど輝かしい功績を残した一方、保守的なルイジアナで同性愛差別に遭ったり、末端肥大症による鎮痛剤中毒で苦しんでいた影の部分にも迫る。(公式サイト”INTRO & STORY”より)

 

感想

アーティスト

 

とは、

まさに彼の事だろう。

 

 

 

顔の上に

描くように施されるメイクは

 

絵画を描く様に繊細だ。

 

メイクされる側の魅力を

最大限に引き出し、

 

かつ新たな一面すら

引き出してしまう。

 

 

 

子供の頃から

絵を描くことが大好きで、

 

野球よりも

女の子がするような遊びが

好きだった。

 

 

 

そんな彼の幼少期は

 

まだ60年代ルイジアナの人々には

受け入れられず、

 

いじめや差別を受け

育っている。

 

 

アイデンティティを求め、

(自分が自分であること、

さらにはそうした自分が、

他者や社会から認められているという感覚のこと)

 

 

20歳そこそこで

ルイジアナ州からNYに出てきて、

 

 

瞬く間に

VOGUEの表紙を飾るまでになる。

 

 

 

とにかく

このVOGUEの表紙が

 

どれを見ても

美しくカッコいい。

 

 

まるでアートだ。

 

 

観ているだけで、

惚れ惚れする。

 

 

 

VOGUEだけでも

50以上の表紙を飾ったらしいが、

 

 

そのどれもが

全然違うというのが、

また驚き。

 

 

 

彼は

一人一人違う個性に

 

メイクをしている。

 

 

一人一人の内面をも見つめ

新たな美しさを引き出す。

 

 

 

だから

一つ一つ違う個性、

 

唯一無二になるのだろう。

 

 

 

そこに

彼のインスピレーションが交わり

 

さらには、

ヘア、カメラマンなどの

融合があって

 

あの素晴らしいものになるのだろう。

 

 

 

ケヴィンは

人懐っこく、

誰とでもすぐ仲良くなるが、

 

 

疑り深く、完璧主義、

 

時間が押していても

全然気にせず時間をかけ、

 

自分のメイクを貫く。

 

 

彼なりに理由あってのことだろうが

 

あまりのこだわりっぷりに

どんどんと要求は多くなる。

 

 

典型的な天才型

 

と言えるかもしれない。

 

 

天才と変人は、紙一重

 

とかよく言うけど、

 

 

仕事をする上では

職人的なこだわりもあるだろうが

 

 

周りのことよりも

出来栄えを優先するため

 

一緒に仕事をする者も

大変だっただろうが、

 

 

彼の出来栄えを見たら

誰も文句は言えなかったようだ。

 

 

 

他にも

 

人に対して依存性が強かったり、

支配的だったりなど

 

少々大変な人でもあったようだ。

 

 

 

しかし、

アーティストとしては

 

 

今までの主流を無視して

新しいことをやってのける。

 

 

そしてそれが

大流行し、新しい流れを作る。

 

 

これぞ天才アーティスト。

 

 

 

90年代の細眉とリップライナー

 

 

私は学生で

化粧っ気も全然なかったけど、

 

私も含め、みんな

眉は細かった・・・ww

 

 

 

日本では

アムラーが流行り

 

まさに安室奈美恵さんが

細眉で

リップライナーを使っていた。

 

 

 

ケヴィンが作った流行だったんだと

本作で初めて知った。

 

 

 

ケヴィンを取り巻く家族や友人、

 

彼にメイクしてもらった

トップモデル、

 

そして恋人達の話を交えながら

 

 

彼の残したビデオが挟まれ

彼の人生を追う。

 

 

 

彼は病が発覚してから

鎮痛剤を常用し、

 

そして手術が成功した後も

精神的な痛みを和らげるために

 

薬をやめられなかった・・・

 

 

 

多くの人を魅了し続けた彼だが、

 

一人頂きに立つ者の

良くも悪くも複雑な心境は

 

なんとなく想像することはできても

 

他の誰にも分かり得ない

領域というものがあるだろう。

 

 

 

しかし、

彼は天賦の才を存分に活かしきり、

 

そして伝統を打ち破り

新たな時代を切り拓いた一人だろう。

 

 

 

何か打ち込みたいことがある、

やりたいことがある、

アイデンティティを見つけたい、

 

そういった思いや、

美しさに対する意識などに

 

刺激を受けました。

 

 

 

全然ロクに

化粧をしない私ですが、

 

たまにはメイクを

したくなりました。ww

 

 

彼の著書

『The Art of Makeup』も

気になります。

 

 

(2022年10月15本目。本年度368本目、映画館194本目)

 

 

ケヴィンの言葉

僕にとって人と分かち合う最高の経験とはー その人の美しさを見つけること、人の美しさから自分の美しさが見えてくる、個性の強さ、美しさが分かってくるんだ。(本作チラシより)

 

スタッフ

監督:ティファニー・バルトーク

製作:ジェイス・バルトーク、トロイ・スラット、ブロンウィン・コスグレイブ

製作総指揮:ジャック・ターナー、ジェイ・ピーターソン、ボビー・コンドラト、トッド・ルービン

撮影:アンドレス・カル

編集:エズラ・ピーク

音楽:スコット・ドハティ、ウィル・ゴールデン

音楽監修:ロバート・カパドナ

 

キャスト

ケイト・モス、リンダ・エヴァンジェリスタ、ナオミ・キャンベル、 シェール、イザベラ・ロッセリーニ、ブルック・シールズ