鑑賞記録(2022.8.31)ジャン・ルノワール監督『ランジュ氏の犯罪』1936 U-NEXT

鑑賞記録(2022.8.31)

ジャン・ルノワール監督

ランジュ氏の犯罪』1936

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『ランジュ氏の犯罪』1936/79分/フランス/モノクロ

撮影は10月から、トレポールとパリ、ビヤンクールのスタジオで。ポール・エリュアールがセット写真家として雇われたドラ・マールにパブロ・ピカソ紹介したのはこの機会でした。

「ここでも、ルノワールによくあることですが、その真実のおかげで、すぐに純粋に魔法のようになる映画があります…ムッシュ・ランジュは、ルノワールのすべての映画の中で、最も自然で、演技とカメラの奇跡が最も濃密です。真実と純粋な美しさで最も充電された、恵みに触れたと言う映画」— フランソワ・トリュフォー, Films of my life, 1975

この映画のカメラの動きは、その後の世代の映画製作者に大きな影響を与えました。特に、アンドレ・バザン( 1971 年に出版されたルノワールに関する彼の研究で) によって分析された犯行時のパンニングは、映画史上最も有名なものの 1 つと見なされています

(↑ウィキペディアよりAI翻訳にて)

 

原題

Le Crime de Monsieur Lange.

 

冒頭あらすじ

とある国境近くの喫茶兼宿。客たちがこの付近に殺人犯がいるらしいと噂する。そこへ旅の男女が2人やってきた。客たちは、彼らが犯人ではと話しているところへ、女がやって来て、確かに人を殺したがワケがある、話を聞いてほしいと、事件の経緯を話し始める・・・

 

感想

犯罪を犯した主人公が

いかにして犯罪に至ったかを

 

連れの女性が話して聞かせる

という形の回想で

 

お話が進む。

 

 

 

 

以下、ネタバレを含みます・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

犯罪に至ったのは

ルネ・クレール監督の

ル・ミリオン』(1931)にも出演の

 

 

ルネ・ルフェーブル演じる

真面目な青年アメデだが、

 

 

 

お金と女にだらしない社長

バタラを演じるのは

 

またまたジュールズ・ベリー!!

 

 

 

あまりモノクロ時代の

役者さんの名前とか

全然覚えられない私だが、

 

 

以前に観た

マルセル・カルネ監督

陽は昇る』(1939)でも

 

 

スマートな仕草で

女に手が早く

ずる賢い感じの役で

 

 

とても似ていたので

「あれ!?これ絶対同じ人だ!!ww」

 

 

と、気が付きました。ww

 

 

調べたら、やっぱりそうでした。

 

 

 

あのなんとも言えない

人たらし、女たらし感!!

 

絶妙ですね。ww

 

 

そして

お金に対して汚い!?

 

 

 

すごい悪とかじゃないけど、

一番リアルにありそうな人柄です。www

 

 

 

正直、

 

犯行に至ったのは

いかにもフィクション感が強いですが、

 

 

犯行直前の

 

長回し!?の

全体ぐるっと映し!??ww

(パンショット)

 

には、

 

観ていて

さすがに驚きました。

 

 

 

2020年代の現在では

確かにある手法かもしれませんが、

 

 

 

1930年代ですから、

このショットの撮り方は

かなり斬新だったはずだと思います。

 

 

 

そして

こちらも映画的ではありますが、

 

人情味溢れる!?ラスト。

 

 

 

罪は罪だと思うので

 

手放しでよかったね〜〜!!

とは、思いませんが、

 

 

犯罪を犯す全ての人が

必ずしも絶対悪!

とは言えない可能性・・・

 

 

そんなことを思わせる

作品でした。

 

 

ジャン・ルノワール監督作は

毎度、監督の思想というか

風刺的な

何かを感じますね。

 

 

(2022年8月45本目。本年度314本目)

 

 

スタッフ

監督:ジャン・ルノワール

脚本:ジャック・プレヴェール、ジャン・ルノワール(ジャン・カスタニエの着想に基づく)

助監督:ジョルジュ・ダルヌー

ダイアログ:ジャック・プレヴェール

写真:ジャン・バチェレ

編集:マルグリット・ルノワール、マルト・ユゲ

音楽: Jean Wiener、Joseph Kosma(ジョセフ・コズマとジャック・プレヴェールによるソング・ア・ラ・ベル・エトワール 。フロレルが歌い、ロジェ・デソルミエールが指揮するオーケストラ)

製作:アンドレ・ハレー・デ・フォンテーヌ

製作総指揮:ジャン・ルノワール

製作総指揮:ジュヌヴィエーヴ・ブロンドー

制作会社:オベロン・フィルムズ

 

キャスト

アメデ・ランゲ:ルネ・ルフェーブル

ポール・バタラ:ジュールズ・ベリー

ヴァランティーノ:フローレル

エステル:ナディア・シビルスカヤ

エディス:シルヴィア・バタイユ

ムニエの息子:Henri Guisol

シャルル(管理人の息子):モーリス・バケ

管理人:Marcel Lévesque

管理人の妻:オデット・タラザック

職長のルイ:マルセル・デュアメル

ジュリアーニ警部(バタラのいとこ):シルヴァン・イトキン

ビュイソン氏:ピエール・ユシェ

宿の客:ルネ・ジェナン

 他