鑑賞記録(2022.7.7)【デジタルリマスター版】シャンタル・アケルマン映画祭!シャンタル・アケルマン監督『アンナの出会い』1978@Cinema KOBE

鑑賞記録(2022.7.7)

【デジタルリマスター版】

シャンタル・アケルマン映画祭!

 

シャンタル・アケルマン監督

アンナの出会い』1978

Cinema KOBE

『アンナの出会い』1978/127分/ベルギー・フランス・ドイツ/カラー

最新作のプロモーションのためにヨーロッパの都市を転々とする女流映画監督を描く、アケルマンの鋭い人間観察力が光る一本。教師、母親、母親の友人らとの接触を挟みながら、常に孤独に彷徨い歩く主人公アンナの姿と、日常に溶け込みはしない断片的な空間と時間とを通して、アイデンティティや幸福の本質が絶妙な構成で描き出されている。『パリ・テキサス』(84)のオーロール・クレマン、『キャバレー』(72)のヘルムート・グリーム、『フェリーニのアマルコルド』(73)のマガリ・ノエルとアケルマン作品にしては豪華なキャストが揃う。(本作チラシより)

原題

Les Rendez-vous d’Anna

 

一言あらすじ

女流映画監督のアンナは、プロモーションのためヨーロッパの都市を転々とするが、各都市で知人と会うも、孤独感が常に横たわり・・・

 

感想

美しい構図と

長回し。

 

ゆっくりと丁寧に

時間が紡がれる

 

静かに、淡々とした映画だ。

 

 

 

冒頭のシーンも印象的。

 

 

ちょっと人為的なものを感じるが、

 

ある意味、

 

どこかほんの少し

現実離れしているそういう瞬間も、

 

 

この作品らしいことの

ひとつなのかもしれない。

 

 

 

主人公が

女流映画監督ということもあって

 

 

シャンタル・アケルマン監督自身の

胸の内を覗いているのかも!?

 

と勝手にそういう風に観ていた。

 

 

 

 

昨日観た、

ホン・サンス監督作とかもそうでしたが

 

基本、長回しで

人物を見つめる。

 

 

 

撮り方は本作の方が

 

静止している時間が多く

キッチリカメラが決まっています。

 

 

 

その分、動きは最小限、

落ち着いて身を委ねられるような画面で、

 

アンナと共に物悲しさがありつつ

 

観ているこちらが

落ち着いて観ることができます。

 

 

 

 

誰かと居ても埋まらない孤独感。

 

 

 

身体を重ねても、

話しても、

何処か空洞が埋まらない。

 

 

 

かといって

家族や恋人がいたら埋まるかといえば

 

そんなものでもなさそうだ。

 

 

 

そんな

 

働く女性の一人生きる

 

微妙な揺れと孤独を

 

みた気がする。

 

 

 

(2022年7月12本目。本年度238本目、映画館108本目)

 

 

スタッフ

監督・脚本:シャンタル・アケルマン

撮影:ジャン・パンゼ

 

キャスト

オーロール・クレマン

ヘルムート・グリーム

マガリ・ノエル