鑑賞記録(2022.5.31)溝口健二監督『西鶴一代女』1952 Amazon Prime Video

鑑賞記録(2022.5.31)

溝口健二監督

西鶴一代女』1952

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『西鶴一代女』1952/137分(AmazonPrimeVideo版)/日本/モノクロ・スタンダード

原作は井原西鶴の浮世草子『好色一代女』で、依田義賢が脚色した。封建制度下の江戸時代を舞台に、男に弄ばれ悲劇的流転の人生を歩んだ女性・お春の一生を描き、溝口が得意とするワンシーン・ワンカットの長回しや流麗なカメラワークが随所で効果をあげた。海外では特に作品を高く評価しており、後のフランスヌーヴェルヴァーグの映画作家にも大きな影響を与え、ヨーロッパ映画界では長回しの流行を生じさせることとなった。

当時、溝口と主演の田中はそれぞれスランプにあっていたが、溝口は『羅生門』(黒澤明監督)のヴェネツィア国際映画祭金獅子賞受賞に刺激を受けて、本作を並々ならぬ熱意を込めて作った結果、作品は海外で賞を受賞し、田中も一世一代の名演を披露。この作品で両者はスランプを脱することに成功した。

(ウィキペディアより)

 

受賞

べネチア国際映画祭(1952年、第13回)

国際賞

 

一言あらすじ

奈良の荒れ寺に、老いた姿を厚化粧で隠した街娼のお春がいた。羅漢堂に入ったお春は、五百羅漢の仏像に自分が関わってきた男たちの面影を重ね、若かりし頃を思い起こしていく。(映画.comより)

 

感想

私が今まで観たところの

溝口健二監督作品は

 

 

とにかく

ヒロインが悲惨な目にあう!!

 

 

 

次から次へと

これでもかっていう

不運の連続・・・・

 

 

 

七転び八起きだが

 

転ぶたびに傷は増え、

転ぶたびに時は過ぎ、

 

 

起きても起きても

過去の傷は癒えず、

 

その傷が更なる不幸を連れてくる・・・

 

 

 

光が一瞬見えかけるも

それはほんの幻並みの早さで消え失せ

 

 

何をやっても上手くいかず、

 

ついには歳だけ重ね

 

無残な姿で、

ギリギリ生き延びている・・・

 

 

 

ここまでこうはならないかと思うが、

 

しかし、、、

 

なんとなく

気が付いたらこうなっていた・・・

 

 

なんてことを考えたら

 

明日は我が身かと

ちょっと

ゾッとしたところあり・・・ww

 

 

 

本作のヒロインは、

 

美しかったがために

男に翻弄されてしまう部分多々。

 

 

自分の力だけでは

どうにもならない所もあり、

 

観ていて中々辛かった・・・・

 

 

 

 

溝口監督らしい

流れるような長回しワンカットは

やっぱり健在。

 

 

田中絹代さん演じる

お春の変わりゆく姿も

必見です。

 

 

 

(2022年5月40本目。本年度185本目)

 

 

 

スタッフ

監督:溝口健二

脚本:依田義賢

製作:児井英生

原作:井原西鶴『好色一代女』より

撮影:平野好美

音楽:斎藤一郎

美術:水谷浩

照明:藤林甲

録音:神谷正和

監修:吉井勇

編集:後藤敏男

助監督:内川清一郎

振付:井上八千代

 

キャスト

お春:田中絹代

奥方:山根寿子

勝之介:三船敏郎

扇屋弥吉:宇野重吉

お春の父新左衛門:菅井一郎

お春の母とも:松浦築枝

笹屋嘉兵衛:進藤英太郎

笹屋番頭文吉:大泉滉

菊小路:清水将夫

菱屋太三郎:加東大介

磯部弥太衛門:小川虎之助

田舎大尽:柳永二郎

お局吉岡:浜田百合子

待女岩橋:市川春代

お局葛井:原駒子

老尼妙海:毛利菊枝

笹屋女房お和佐:沢村貞子

松平晴隆:近衛敏明

重役真鍋金右衛門:荒木忍

重役田代甚左衛門:上代勇吉

丸屋主人七左衛門:高松錦之助

用人篠崎久門:水野浩

笹屋の大番頭治平:志賀廼家辨慶

所司代役人:坂内永三郎

老人:玉島愛造

丸屋の番頭:石原須磨男

貸衣装屋:横山運平

お熊:出雲八重子

お杉:平井岐代子

お仙:金剛麗子

待女柚垣:草島競子

中宿の女将:津路清子

扇屋の客:国友和歌子

女乞食:衣笠淳子

丸屋の仲居おきん:林喜美枝

丸屋の仲居おたま:大和久乃