鑑賞記録(2022.2.26)小津安二郎監督『早春』1956 U-NEXT

鑑賞記録(2022.2.26)

小津安二郎監督

『早春』1956

U-NEXT

 

『早春』1956/144分/日本/モノクロ・スタンダード/モノラル

小津安二郎監督の第47作目。

東宝のスター俳優、池部良と淡島千景を主演に、『君の名は』で一躍松竹の看板女優となった岸惠子を迎えて新味を出した作品。

池部良と岸惠子にとっては唯一出演した小津作品であり、同じようなキャストを使い続けた小津にとっては異例であった。

本作で岸惠子を気に入った小津は、次回作『東京暮色』の明子役に岸をキャスティングするつもりであったが、岸の『雪国』の撮影が長引いたために断念し、代わりに有馬稲子を起用した。

(ウィキペディアより引用抜粋)

 

一言あらすじ

ある夫婦の倦怠期からすれ違いを経て、再生へ。

 

感想

私が今までのところ観た

小津映画にはない

 

不貞(浮気)の話が・・・

 

 

144分と約2時間半あるが

いつもより劇的!?な展開のせいか

 

あまり長くは感じなかった。

 

 

 

やはり事件が起こると、

時間が進むのが早く感じますね。

 

 

 

以下、ネタばれですが・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正二(池部良)と、

女友達の千代(岸惠子)が

 

ふたりで宿に泊まった翌朝、

 

 

千代が窓の外の川を見て、

 

 

”昨夜は綺麗に見えたのに、

なんて汚い川だったんだ”

 

 

みたいなことをいう場面がある。

 

 

 

単に目にした光景を

思ったままに口にしているような場面だが

 

 

その台詞は、

まさに2人の一時の状況を

表しているように聞こえる。

 

 

 

秀逸な台詞です。

 

 

ハッとしました!

 

 

 

 

あと、今回は、

妻の昌子(淡路千景)が

 

夫・正ニの不貞に気付き

バシッと物申す!!ww

 

 

 

 

あんまり今まで

 

妻が夫に正面切って物申す!!

小津映画を観たことがなかったはずなので

(『淑女は何を忘れたか』『お茶漬けの味』はちと違うと思っている。)

 

 

ちょっと痛快!!ww

(全然笑えるシーンではないけど)

 

 

 

 

そんなこんなで

思ったことを言って、

 

もう一度

やり直そうとする夫婦。

 

 

 

人生いろいろですねwww

 

 

(2022.2月32本目。本年度69本目)

 

スタッフ

監督:小津安二郎

脚本:野田高梧、小津安二郎

製作:山内静夫 撮影:厚田雄春 美術:浜田辰雄 録音:妹尾芳三郎 照明:加藤政雄 音楽:斎藤高順

装置:山本金太郎 装飾:守谷節太郎 衣裳:長島勇治 現像:林龍次 編集:浜村義康

監督助手:田代幸蔵 撮影助手:川又昂 録音助手:堀義臣 照明助手:中田達治 録音技術:堀川修造 進行:清水富二

 

キャスト

杉山昌子:淡島千景

杉山正二:池部良(東宝)

青木大造(正二の遊び仲間):高橋貞二

金子千代(正二の遊び仲間、タイピスト):岸恵子

小野寺喜一(正二の会社の先輩で仲人):笠智衆

河合豊(カフェの経営者、正二の会社の先輩):山村聡

北川康一(昌子の弟、学生):田浦正巳

田村たま子(杉山家の隣人):杉村春子(文学座)

北川しげ(昌子の母、呑屋の女将):浦邊粂子(大映)

河合雪子(河合の妻):三宅邦子

服部東吉(カフェの客):東野英治郎(俳優座)

平山(正二の戦友):三井弘次

坂本(正二の戦友):加東大介

田辺(正二の遊び仲間):須賀不二夫

野村(正二の遊び仲間):田中春男(東宝)

富永栄 (昌子の友人、未亡人):中北千枝子(東宝)

本田久子(正二の遊び仲間):山本和子

辻:諸角啓二郎

総務部長(正二の上司):中村伸郎(文学座)

田村精一郎(たま子の夫):宮口精二(文学座)

三浦の母:長岡輝子(文学座)

三浦勇三(正二の会社の同僚。重い病で伏せている):増田順二

菅井のツーさん(特別出演):菅原通済

眼帯のOL : 川口のぶ