鑑賞記録(2022.7.18)ロジャー・ミッシェル監督『ゴヤの名画と優しい泥棒』2020@パルシネマしんこうえん

鑑賞記録(2022.7.18)

ロジャー・ミッシェル監督

ゴヤの名画と優しい泥棒

2020@パルシネマしんこうえん

『ゴヤの名画と優しい泥棒』2020/95分/イギリス/カラー/シネマスコープ/5.1ch

1961年にロンドンのナショナル・ギャラリーからフランシスコ・デ・ゴヤの名画「ウェリントン公爵」が盗まれた事件の裏に隠された真相を、ユーモラスに描く。ロジャー・ミッシェル監督(『ノッティングヒルの恋人』など)の長編劇映画の遺作となった。製作総指揮のクリストファー・バントンは、事件の犯人ケンプトン・バントンの孫である。

劇中終盤に登場する映画は、ジェームズ・ボンドの映画「007 ドクター・ノオ/007は殺しの番号」(1962)。ショーン・コネリーがウェリントン公爵の「盗まれた」ゴヤの絵を見つけたシーン。

 

【↓↓※ちょいネタバレ!!】

映画での絵画の返却方法は、史実とは異なる。実際は、盗難から4年後、バントンは新聞社に連絡し、バーミンガムニューストリート駅の荷物預かり所を通じて自発的に絵を返却。

(↑以上、上記ウィキペディアより抜粋引用)

美術館(ロンドン・ナショナル・ギャラリー)の長い歴史の中で、絵画が盗まれたのはこの事件たった一度だけ。(本作チラシより)

 

ロンドン・ナショナル・ギャラリー

ナショナル・ギャラリー(英: National Gallery)は、イギリスのロンドン、トラファルガー広場に位置する美術館。日本語では国立美術館とも訳される。1824年に設立され、13世紀半ばから1900年までの作品2,300点以上を所蔵している。(中略)そのコレクションは大衆に広く公開されており、特別な企画展示をのぞいて入館は無料となっている。ただし、維持管理費用の一部を寄付でまかなうため、寄付を募る箱が入り口ほか数カ所に設けられている。ナショナル・ギャラリーは、コレクションの基礎が王室や貴族のコレクションの由来ではないという点で、ヨーロッパでもあまり例のない美術館となっている。コレクションの基礎となったのは、保険ブローカーで美術後援家だったジョン・ジュリアス・アンガースタイン (en:John Julius Angerstein) が収集していた38点の絵画である。初期のコレクションは個人からの寄付によって、チャールズ・ロック・イーストレイク (Charles Lock Eastlake) をはじめ、その当時の館長たちが購入したものが3分の2を占めている。その結果、他のヨーロッパ諸国の国立美術館と比べてコレクション数は多くはないが、西洋絵画が大きな革新を見せた「ジョットからセザンヌまで」美術史上重要な絵画が収蔵されている(ウィキペディアより一部抜粋)

 

フランシスコ・ホセ・デ・ゴヤ・イ・ルシエンテス(スペイン語: Francisco José de Goya y Lucientes

スペインの画家。ディエゴ・ベラスケスとともにスペイン最大の画家と謳われる。ベラスケス同様、宮廷画家として重きをなした。(ウィキペディアより)

 

原題

THE DUKE

(”公爵”の意味)

 

一言あらすじ

貧しいながらも、長年連れ添っている妻、息子と暮らす、60歳のケンプトン(ジム・ブロードベント)。ある日、世界屈指の美術館ロンドン・ナショナル・ギャラリーで、ゴヤの名画【ウェリントン公爵】盗難事件が起こる!ケンプトンと、その真相の行方とは・・・

 

感想

パルシネマさんにて2本立て上映で。

(『ブラックボックス 音声分析捜査』同時上映)

 

 

ちょいちょい映画の話題に出てくる

「ロンドン・ナショナル・ギャラリー」

 

 

フレデリック・ワイズマン監督が

(ドキュメンタリー映画)

ナショナル・ギャラリー 英国の秘宝

(2014)も撮っているし、

 

 

所蔵される作品で

フェルメールの作品を基に映画化した

 

ピーター・ウェーバー監督の

真珠の耳飾りの少女』(2003)など

 

 

絵画が登場する映画は

他にも多数ありますね。

 

 

 

私は2020年に開催された

「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」に

行ったので、

 

実際に『ウェリントン公爵』も

観ましたが、

 

盗難事件があったことを知らなかったので

 

そういう裏話を知っていたら

尚、面白かったでしょうね。

 

 

公式図録なども買いましたが、

公式図録P142~143にて

ウェリントン公爵』の掲載あり)

 

盗難にあったことは

書かれていませんww

 

 

(まぁ絵画自体に直接関係ないからかな)

 

 

 

 

映画のお話は、

 

とにかく主人公ケンプトンの

 

ユーモラスで温かい人柄が

観る人に笑顔をもたらします。

 

 

 

ただし、

一癖も二癖もあるので

 

 

妻であるドロシーは

大変なことも多かったであろうこと

 

お察しします・・・www

 

 

 

本作は、

ケンプトン・バントンの

人柄があってこそのお話。

 

 

 

とってもチャーミングで

面白い人柄だから

お話が成立しているんでしょうね。

 

 

 

そして

バントン家の家族のお話

と言ってもいいかもしれません。

 

 

 

音楽も軽快で

とってもカッコよくおしゃれ!

リズムに身体が動き出しそうなほど!

 

素敵です!!

 

 

 

映像も60年代当時を思わせる

クラシカルな映像も少し混じり

 

ワイドな画面でエンタメ感もあります!!

 

 

 

すべての”嘘”が

 

必ずしも”絶対悪”になるとは

 

限らない。

 

 

 

そんな風に思いました。

 

 

 

優しさとユーモアに

 

つい、顔が綻んでしまう・・・

 

 

そんな映画です。

 

 

真相と結末は、

ぜひご覧ください。

 

 

(2022年7月30本目。本年度256本目、映画館124本目)

 

 

スタッフ

監督:ロジャー・ミッシェル

脚本:リチャード・ビーン、クライヴ・コールマン

撮影:マイク・エリー

美術:クリスチャン・ミルステッド

衣装:ディナ・コリン

編集:クリスティーナ・ヘザーリントン

音楽:ジョージ・フェントン

製作:ニッキー・ベンサム

製作総指揮:キャメロン・マクラッケン、ジェニー・ボーガーズ、アンドレア・スカルソ、ヒューゴ・ヘッペル、ピーター・スカーフ、クリストファー・バントン

 

キャスト

ケンプトン・バントン:ジム・ブロードベント

ドロシー・バントン:ヘレン・ミレン

ジャッキー・バントン:フィオン・ホワイトヘッド

グロウリング夫人:アンナ・マックスウェル・マーティン

ジェレミー・ハッチンソン(弁護士):マシュー・グード