先日、大阪・中之島の国立国際美術館で行われている
ロンドン・ナショナル・ギャラリー展に行ってきました。
世界初開催!全作品日本初公開!!です。
ロンドン・ナショナル・ギャラリー展
世界を代表する美術館のひとつ、ロンドン・ナショナル・ギャラリー。
館外でまとめて所蔵作品を紹介する展覧会は、約200年の歴史の中で、一度も開催されていませんでしたが、この度、日本の東京と大阪で実現。
誰もが知る、ゴッホやフェルメール、モネ、ルノワール、ゴーガン、セザンヌなど多数の有名画家の作品が一挙に見られる大規模な展覧会です。
『西洋絵画の教科書』とも言われる、同館のコレクションたち。
イギリスやヨーロッパを中心とした文化や歴史、時代背景が、巨匠たちの想いが、ぎっしりと込められている素晴らしい作品の数々。
美術に全く詳しくない私ですが、そんな初心者も楽しめるほどの、展覧会です。
日時
国立国際美術館(大阪・中之島)→2020年11月3日〜2020年1月31日
国立西洋美術館(東京・上野公園)→2020年6月18日〜10月18日
(↑東京会場は、終了しています)
コロナウィルスの、このご時世ではありますが、平日にも関わらず、結構な人出でした。
入場は、日時を指定してのチケット事前購入となり、
入場制限がかかっていますが、想像以上の人出にびっくり。
美術ファンの方も、私のように特にはそうでない方も、沢山の方が見たいと思うのは、間違いないですね。
(※11月20日の金曜から、平日の正午以降、定員に達していない時間枠のみ国立国際美術館にて当日券を販売するようです。)
チケットの購入方法
オンラインでの購入か、ローソンチケットやイープラス(ファミマやセブンイレブン)、チケットぴあ等で販売されています。
私は、ローソンへ行って、Loppiを使って、レジにて精算しました。
(PayPay、楽天payなどの電子決済もOKのようです)
入場券(税込)のお値段
一般 1700円
大学生 1100円
高校生 700円
中学生以下無料(要証明)、学生は学生証提示。
心身に障がいのある方とその付添者1名無料(要証明)
(※チケットの購入、日時など、詳しくは公式HPをご覧ください。)
これだけの作品群が見られて、1700円!!
凄すぎます。ありがたや。本当にお値打ちです。
しかも、現在同時にコレクション2として展示されている
『米・仏・独・英の現代美術を中心に』も、セットで見られます。
入場の際に、コレクション2の小さな券をもらいますので、それで入場可能です。
音声ガイド
会場で音声ガイドをレンタル(600円)できます。
会場の音声ガイドと、一部音楽が異なるようですが、
私は今回、聴く美術というアプリをダウンロードして、
その中の今回の音声ガイドを購入(610円)、ダウンロードしてから会場に行きました。
(スマホから操作。イヤフォンで聞きながら絵画を鑑賞です)
こちらのアプリ購入だと、期間中なら何度でも聴くことができます。
私は公式図録も購入したので、音声を聞きながら見返すこともできますね。
私は、美術も超初心者、さらには歴史などの時代背景や文化にも残念ながら知識がないので、解説があれば、より楽しめるかなとの考えから、音声ガイドを基本的に利用しています。
ただ感じるままに鑑賞するのもいいかもしれませんが、知らない背景などを知り、世界が深まると、私はより、楽しめると感じています。
将来は、自ら知識をつけて、音声ガイド以上の解説や解釈が、自分なりにできるとさらに楽しいだろうな〜と思っていますが、まだまだそこには随分遠い道のりですね。笑
公式図録
公式図録は、その展覧会の解説書のようなもの。
出品されている作品のことだけでなく、時代背景や作者のことなど、研究者や専門家の方々の解説が、びっしり紹介されています。
読み物としても、かなりのボリュームです。
このボリュームで3000円弱は、ぶっちゃけ安いと思います。
なんでも図録は、定価はほとんど採算度外視に近いものがあるそうですよ。
一度に沢山の作品を見て、何を見たのかわからなくらってしまった、、なんてことが私には大いにあるので、観た記念として、そしてお勉強のための読み物として、購入しました。
↓購入した公式図録 2900円(税込)
↓カバー表紙はゴッホの『ひまわり』、裏紙はフェルメール『ヴァージナルの前に座る若い女性』
ちなみに、表紙がクリヴェッリ『受胎告知』、裏紙がジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー『ポリュフェモスを嘲るオデュッセウス』のバージョンもあり、2種類のカバー展開です。
公式図録は、オンラインでも購入可能です。
↓売店で公式図録とともに、衝動買い。
ロンドン・ナショナル・ギャラリー展 完全ガイドブック (AERAムック)
↑こちらの方が写真なども多いので、読みやすく、初心者向けですね。1400円(税別)
感想
ロンドン・ナショナル・ギャラリーのコレクションが歴史上、日本に初来日とあっては、特に美術ファンではない私ですらも、以前から楽しみにしていました。
ルネサンスから、ポスト印象派まで(1400年代後半〜1800年代後半頃)幅広い西洋絵画の作品群です。
今回改めて思ったことは、やはり本物は凄い!!
写真や図録と実物は、圧倒的な差があります。
これは、実際に観ないとわかりません。
今後、科学技術の凄まじい発展で、本物を観るようなレベルまでになるかもしれませんが、現状では、本物との差は歴然です。
ぜひ、本物を味わってみてください。
そして、もうひとつ。
やっぱり美術と歴史、宗教はセットでの理解が欲しいなと。
日本の歴史すら、ままならないので(たぶん中学生にも笑われるレベル)、今後勉強していきたいと思います。。。
知ることで、さらに楽しめることが増えそうです。
そして、今回の私のお目当ては、
ベタベタですが、ゴッホの『ひまわり』でした。
(これまたベタに、モネの『睡蓮の池』も、でしたが。)
今年初めに兵庫県立美術館で観たゴッホ展の『糸杉』にものすごい衝撃を受け、身震いするほど感動したのを覚えています。
(↓2020年1月〜3月に兵庫県立美術館にて開催していた、ゴッホ展の公式図録。表紙は『糸杉』の一部)
ゴッホの晩年の作品は、どれも凄いエネルギーに満ちていて、心揺さぶるとはこの事だ!!なんて、胸熱くしたのを忘れません。
ぶっちゃけ、私は『ひまわり』より後に描かれた、『糸杉』の方がより一層好きですが、ひまわりの“黄色”の素晴らしさは、誰をも魅了するのは間違いなしですね。
話が変わって、ゴッホの最期について。
今回の音声ガイドの批判をするわけでは全くないのですが、
#77【番外エピソード】ファン・ゴッホとひまわり のガイドで、
『ゴッホは自ら命を絶ちました』という音声がありますが、
現在、実際は自殺かどうだったかはわからない、との説を聞きました。
特に歴史に関しては、確認が取れないものも多くある中、研究者が色々な資料や視点から、幾多の説があることを踏まえた上で、複数の可能性の一つの情報と捉えなければいけないな、と私は考えています。
私が子供の時にも、美術の時間かなんかに、自殺説を聞いていました。
しかし、個人的には、ゴッホの晩年の、生命力やパワーに満ち溢れた作品から、もし自ら命を絶ったとするなら、作品から受ける印象とは、なんだかかけ離れているような気がするからです。
(個人的には自殺ではない説に一票ですが、真相はわかりません)
なので、これらのことを踏まえても、自ら学んでいくことは、とても尊く、大切だと思います。
ロンドン・ナショナル・ギャラリーにとって、他国で初の大規模展覧会。
その初めてに、日本が選ばれたことに、感謝と敬意を表しつつ、実際の初開催までに、沢山の方のご尽力があって、私たちはこうして、世界の名画を身近に観て、楽しむことができます。
そして、きっとこれは美術の話だけにとどまらず、それ以上の広い範囲で、友好な日英関係を、と私はなんとなく想像します。
これから、自分の知識を広げ、沢山のアート作品に触れ、自分の感性と感覚、知識を深めていけたらきっと楽しいだろうな〜、と思いながら。