鑑賞記録(2022.9.7)
WKW 4K上映
ウォン・カーウァイ監督
『恋する惑星 レストア版』1994
現在、各都市で行われている
WKW(Wong Kar Wai)4K 上映
第53回カンヌ国際映画祭にてトニー・レオンが主演男優賞を獲得し、ウォン・カーウァイ監督の代表作となった『花様年華』(00)。その制作20周年を記念し、監督自らの手により過去作を4Kレストアするプロジェクトが実施。その中より、珠玉の5作がスクリーンに帰ってくる。
ウォン・カーウァイ監督は、新たな上映素材について「『恋する惑星』と『花様年華』は私のお気に入りのアスペクト比1.66:1で撮影され劇場公開されましたが、ビデオ化の際に1.85:1に修正されました。そこで今回のレストアでは元のアスペクト比に戻しました。『天使の涙』は、元々意図していたスコープサイズに変更しています。当時はスタンダード画面で撮影したものをワイド画面に編集することは不可能でしたが、今回のレストアで実現することができました。また、『恋する惑星』は公開当時5.1chが存在しなかったため、今回5.1ch音声を再構成。『花様年華』もリミックスしています」と、画面サイズや音声の修復についてこだわりを明かしている。
ウォン・カーウァイ監督×撮影監督クリストファー・ドイルの名コンビが生み出す映像は、それまでのアジア映画のイメージを一新。90年代に日本で巻き起こったミニシアターブームを牽引する存在となり、そのスタイリッシュな映像と世界観は今もなお多くのクリエイターに影響を与え続けている。
そして今、ウォン・カーウァイ監督作が《時》を真空に閉じ込めたまま、さらなる吸引力を以って蘇る。恋は鮮やかに目の前を彩り、ふたたび心奪うだろう。
(WWK公式サイトIntroductionより。下線は付け足し)
2022年9月現在の、神戸では
9月9日(金)より、
シネ・リーブル神戸さんで上映開始。
(2K上映)
上映5作品(4Kレストア版)+1作品
『恋する惑星』1994年/102分/香港/1.66:1/広東語/5.1ch
『天使の涙』 1995年/99分/香港/2.39:1/広東語/5.1ch
『ブエノスアイレス』1997年/96分/香港/1.85:1/広東語・中国語・スペイン語/5.1ch
『花様年華』 2000年/98分/香港/1.66:1/広東語/5.1ch
『2046』 2004年/129分/香港/2.35:1/広東語・中国語・日本語/5.1ch/R15+
『欲望の翼』【デジタルリマスター版】1990年/95分/香港 (※本作のみ2022年9月16,18,22日の3日間限定上映)
(※2022年9月現在、U-NEXTでレストア版が鑑賞できます!)
『恋する惑星 レストア版』1994/102分/香港/広東語/1.66:1/5.1ch
香港の九龍、尖沙咀にある雑居ビル・重慶大厦を舞台にすれ違う恋愛模様をスタイリッシュに描く。
ウォン・カーウァイ監督が本作のプロデューサーでもある盟友ジェフ・ラウと1992年に設立した製作会社ジェットトーン(澤東)の劇場公開第1作。同社の第1作になるはずだった『楽園の瑕』の製作が中断している間に、即興的に撮影され、公開も本作が先になった。また、当初は3つのエピソードが描かれる予定だったが割愛され、後にそのエピソードを元に『天使の涙』が製作された。
第14回香港電影金像奨で最優秀作品賞・最優秀監督賞・最優秀主演男優賞(トニー・レオン)を、第31回金馬奨で最優秀主演男優賞(トニー・レオン)をそれぞれ受賞している。
まだ日本では有名ではなかったウォン・カーウァイや金城武、フェイ・ウォンの名を一躍有名にした作品で、舞台となった重慶大厦や中環の名物エスカレーター(中環至半山自動扶梯)周辺は日本人観光客の目的地にまでなった。また、クエンティン・タランティーノが絶賛し、アメリカでの配給権を獲得した。(ウィキペディアより)
原題
重慶森林
(英題:Chungking Express)
あらすじ
刑事223号は、別れた恋人が好きだったパイナップルの缶詰を買い続けていた。だが、彼女を忘れるため、バーの片隅で出会った金髪の女性に声をかけて一夜を過ごすことになる。その頃、刑事223号もよく立ち寄る小食店に新しい店員が入ってくる。新入りのフェイは、夜食を買いに来た警官663号に恋心を抱き、偶然手に入れた彼の家の鍵で部屋に忍び込み……。(WWK公式サイトより)
感想
日本でも大ヒットした
有名作だが、
これまた初鑑賞。
シネ・リーブル神戸さんで
上記の5作品が上映されるが
(+『欲望の翼』3日間限定上映)
一足先に
自宅鑑賞を試みた。
いつものことながら、
映画館で映画を
観れば観るほど、
自宅鑑賞との差は歴然で、
それこそ今回の
ウォン・カーウァイ監督こだわりの
画面アスペクト比や音声を楽しむなら
映画館で観ることが必須だが、
今月も新作が続々と公開予定かつ、
現時点で動画配信がない作品の
上映も多いので
残念ではあるが、
そちらを優先することにし、
今回はU-NEXTで
レストア版が観られるので
自宅鑑賞に至った。
5作品の内、
せめてどれかは
映画館で鑑賞したいとは思うが。
では、本編の感想をば・・・
冒頭の映像がとても鮮烈で
おぉ!と思わせる始まり。
とても好きです。
躍動感がありながら、
物語として
引き込まれるような導入が
素敵!
もちろんこの度も
一才情報を入れずに鑑賞。
群像劇とあって、
数人の男女が入れ替わり立ち替わり
お話を描く。
失恋しては、また誰かに恋をして
恋をしてはまた終わりを迎え、
という
儚くも繰り返される
男女の恋を軸としたお話。
以下、ややネタバレあり・・・
これは私の勝手な勘違いだったが、
群像劇とか知らずに
観始めたので、
金髪の謎の女と、飲食店のフェイが
てっきり同一人物かと思って見ていたが
途中で、
あれ?もしかして別の人か!?
という事態にww
(え、間違える人いない!?)
ブリジット・リンさん演じる
金髪の謎の女は
ずっと金髪のカツラと
サングラスをしているので
お顔がわからず、
そのすぐ後に場面変わって
フェイ・ウォンさん演じる
フェイが登場!!
ベリーショートだから
カツラも被りやすいね!
なんて思いながら観ていたら、
違った!!!爆
刑事に恋した訳ありの女が、
その刑事に捕まえられる
とかになるのかな!?と
勝手に違う展開を想像したが、、、、
全くの別人ってことでした!!
ズコッーーー!!ww
しかし、、、
恋するフェイの行動が
まぁかなりヤバい!!ww
実際にあったら恐ろしいが、
(もはや犯罪でございます)
そこは映画なんでね・・・と
ややスルーして見続ける。w
トニー・レオンさん演じる
刑事663号がカッコかわいい。ww
まさにスターの顔です。
フェイの行動が
663号にバレた後は・・・
まぁよかったですけど。ww
そして
ところ変わって
手紙を温めるシーン、
好きでした!
後は何と言っても
フェイ・ウォンさんの歌う
カバー曲『夢中人』
これは流行りましたね〜〜!!!
その当時、
めっちゃ色んなところで
この曲がかかっていた気がします。
金城武さんも
日本のドラマや映画に
沢山出てらっしゃいましたね。
語学堪能で、凄い!
劇中、
『夢のカリフォルニア』が
繰り返し流れ、
他にも
この映画自体が
ミュージックボックスのように
繰り返し流れる
聞いたことのある曲たち。
曲も恋も、廻る廻る。
現実と物語の間を行き交うような
スタイリッシュな映像と
耳に残る音楽、
ちょっと不器用だけど
愛嬌あるキャラクターたち。
(店のおじさんも好きでした。ww)
他の作品も楽しみです。
(2022年9月11本目。本年度325本目)
挿入曲
デニス・ブラウン『Things in Life』
ママス&パパス『夢のカリフォルニア』
ダイナ・ワシントン『縁は異なもの』
フェイ・ウォン『夢中人』(クランベリーズ『ドリームス』のカバー曲)
(ウィキペディアより)
スタッフ
監督・脚本:ウォン・カーウァイ
撮影:クリストファー・ドイル、アンドリュー・ラウ
美術・編集:ウィリアム・チャン、カイ・キットウァイ、クォン・チリョン
音楽:フランキー・チェン、ロエル・A・ガルシア、マイケル・ガラッソ
製作:ジェフ・ラウ
製作総指揮:チャン・イーチェン
他
キャスト
警官663号:トニー・レオン
フェイ:フェイ・ウォン
謎の金髪女:ブリジット・リン
モウ:金城武
CA:チャウ・カーリン