鑑賞記録(2023.1.11)パトリック・インバート監督『神々の山嶺(いただき)』2021 Amazon Prime Video

鑑賞記録(2023.1.11)

パトリック・インバート監督

神々の山嶺(いただき)

2021

Amazon Prime Video

『神々の山嶺(いただき)』2021/94分/フランス・ルクセンブルク/カラー/アニメーション/吹替版

「『坊っちゃん』の時代」「遥かな町へ」「孤独のグルメ」など数々の傑作漫画を世に送り出し、2017年にこの世を去った谷口ジロー。この天才漫画家には、生前に実現を待ち望んでいた海外プロジェクトがあった。第11回柴田錬三郎賞に輝いた夢枕獏のベストセラー小説を漫画化した「神々の山嶺」を、フランス映画界が長編アニメーション化する企画である。

もともとフランスで絶大な人気を誇り、2011年にはフランス政府から芸術文化勲章シュヴァリエ章を授与された谷口は、同国の製作チームのもとを二度訪れ、作画やストーリーの確認に携わっていた。惜しくも完成版を観ることは叶わなかったが、構想から完成まで実に7年を費やした本作は、第74回カンヌ国際映画祭でプレミア上映されたのち、フランスの300以上の劇場で公開され、大ヒットを記録。同国のアカデミー賞にあたるセザール賞では長編アニメーション映画賞を受賞した。

そして日本文化や日本人への深いリスペクトも感じられる本作は、Netflixが一部の国を除く世界配信権を獲得したが、日本では貴重なスクリーン上映による“凱旋”が実現。堀内賢雄(深町誠役)、大塚明夫(羽生丈二役)、逢坂良太(岸文太郎役)、今井麻美(岸涼子役)という豪華声優による日本語吹替版での公開となる。

公式サイト”イントロダクション”全文)

原作の『神々の山嶺』を日本で実写映画化した、『エヴェレスト 神々の山嶺』(2016:平山秀幸監督)という作品もある。

原題

Le sommet des dieux

(英題:The Summit of the Gods

あらすじ

「登山家マロリーがエベレスト初登頂を成し遂げたかもしれない」といういまだ未解決の謎。その謎が解明されれば歴史が変わることになる。カメラマンの深町誠はネパールで、何年も前に消息を絶った孤高のクライマー・羽生丈二が、マロリーの遺品と思われるカメラを手に去っていく姿を目撃。深町は、羽生を見つけ出しマロリーの謎を突き止めようと、羽生の人生の軌跡を追い始める。やがて二人の運命は交差し、不可能とされる冬季エベレスト南西壁無酸素単独登頂に挑むこととなる。(公式サイト”ストーリー”より全文)

感想

日本の作家、

夢枕獏が原作の同名小説を

 

日本の漫画家、

谷口ジローが漫画家した作品を

 

フランス・ルクセンブルクで

製作した映画。

 

 

原作は日本だが、

 

海外の作品になるので

音声がフランス語とかなぁ?

 

と、思って観始めたら

 

吹替版のみの配信で

音声は日本語のみだった。

 

 

登場人物は

ほぼ日本人なので

日本語でも全然問題ない、

 

というか

 

キャラクターに合わせれば

当然日本語になるのだが、

 

海外で製作のアニメだ!

という頭で観たから、

 

始まってすぐ、

 

あれ!?日本語だ!おかしいな??w

と、思い、

 

字幕で観られるか試したが、

 

現在、日本での配信は

日本語吹替版のみのようだ。

 

 

基本、私は

吹替版で観ないことがほとんどで、

 

海外では

こうやって配信されていないはずだが、

 

今回は

日本語で楽しませてもらった。

 

 

メイン声優陣も

大御所のお二人。

 

堀内賢雄さんと大塚明夫さん。

 

やっぱりね!というべきか、

 

キャラクターにピッタリの

貫禄抜群です!!

 

 

お話が面白く、

原作も漫画も

読んでみたくなりました。

 

 

私は、ごくたまに

軽〜いハイキング程度ならしますが、

 

ガッツリ登山をしたことはないけど、

 

(一応、富士山は28歳の時に

ノリで登ったことはありますが。w

 

友人との会話で1週間後に登ると聞き、

訓練も何もせず、急遽参加させてもらった。ww

当時は、若かったから出来たな、と。)

 

 

もう、レベルが異次元!!

 

 

文字通り、

命を懸けて、山の頂上を目指す。

 

 

山を登るために、

全ての生活があり、

 

山を登るために、

生きているような人達。

 

 

ある一つの謎をもとに

主人公が目撃した

 

姿を消している

一人の登山家を追いかけ、

 

物語は進みます。

 

 

重厚なお話で、

 

人の生き方、

山に突き動かされる衝動、

孤独、劣等感、情熱、不安・・・

 

 

色々なものが入り混じり、

考えさせられます。

 

 

なぜ危険を冒してまで、

山に登るのか?

 

と、問うことは

 

彼らに

なぜ生きるのか?

 

と問うも

同義である気がした。

 

 

決して言語化できない世界が

そこに、ある。

 

 

それを垣間見せてくれる

作品だと感じました。

 

 

ズシリときますね。

 

 

作品を観終わったら、

 

次のオススメに

『エベレスト』(2015)が出てきて、

 

本作がアニメーションだったから

エベレストって

実際どんな感じが知りたくなり、

 

 

チラ見するつもりで

『エベレスト』を観始めたら、

 

結局全部鑑賞してしまったので

そちらは、また次回。

 

 

昨年は、

 

同じく登山家のドキュメンタリー

アルピニスト』(2022)も

大変素晴らしく、

 

 

また、

海外アニメーションの

FLEE フリー』(2021)も

素晴らしかった印象があって

 

 

本作もとても気になっていたので

早々に配信で観られました。

 

 

ぜひ、本作ご覧ください!

 

 

(2023年1月3本目)

 

スタッフ

監督:パトリック・インバート

原作:(作)夢枕獏、(画)谷口ジロー

脚本:マガリ・プゾル、パトリック・インバート、ジャン=シャルル・オストレロ

音楽:アミン・ブアファ

製作:ジャン=シャルル・オストレロ、ディディエ・ブリュネール、ダミアン・ブリュネール、ステファン・ローランツ

製作総指揮:ティボー・ルビー

キャスト(吹替版)