鑑賞記録(2022.8.15)SILENT FILM LIVE 【シリーズ17】ハリー・O・ホイト監督『ロスト・ワールド』1925@元町映画館

鑑賞記録(2022.8.15)

SILENT FILM LIVE

生演奏で観るサイレント映画の愉しみ

【シリーズ17】

ピアノ:鳥飼 りょう

 

ハリー・O・ホイト監督

ロスト・ワールド』1925

元町映画館

 

SILENT FILM LIVE 【シリーズ17】上映作品

魔女』      1922/106分/スウェーデン/ベンヤミン・クリステンセン監督

巨人ゴーレム』  1920/86分/ドイツ/パウル・ヴェゲナー監督

『ロスト・ワールド』1925/103分/アメリカ/ハリー・O・ホイト監督

 

『ロスト・ワールド』1925/103分/アメリカ/モノクロ・サイレント

アーサー・コナン・ドイルの『失われた世界』を元にした、1925年のアメリカ映画(無声映画)

ストップモーションや特殊メイクを積極的に使用、当時としては非常にリアルな「異世界と、そこに生きる生物達」を描き、大ヒットを記録。本作品の成功が、同様に特撮映画の古典である『キング・コング』(1933)へ、ひいては特撮映画(モンスター映画)やロストワールドものというジャンルの定着へと繋がっている。ストーリーは、概ね原作に沿って展開している。

※ストップモーション:映像を静止させること。映像の演出技法の1つで、主に映画のエンディングや劇中でスチルカメラのシャッターを押した瞬間などで使用される。

原作には登場しない女性キャラクター(ポーラ・ホワイト)をヒロインとし、一行に同行させている。

SFXはウィリス・H・オブライエンが担当、7年がかりで撮影している。なお、1960年には、本作のリメイク映画『失われた世界』が公開され、ウィリス・H・オブライエンの名もクレジットされている。

(↑ウィキペディアより)

物語が始まる前の冒頭チラッと登場する紳士は、アーサー・コナン・ドイル本人らしい。(鳥飼さん談)

原題

The Lost World

あらすじ

英国の新聞記者マローンはチャレンジャー教授の探検隊に加わり、南米アマゾンの未開の地へ出発。その探検には、行方不明になった父を探すポーラや、ロクストン卿なども帯同した。ジャングル奥深くへ進むと、そこには絶滅したはずの恐竜が生活する姿が・・・。(「SILENT FILM LIVE シリーズ17」チラシより)

感想

本日のサイレント映画は、

 

恐竜モノの

『ロスト・ワールド』(1925)!!

 

 

スピルバーグ監督

の方ではございません!w

 

 

ピアノ演奏は

鳥飼りょうさんです!!

 

 

レアなラインナップと、

鳥飼さんのピアノ、最高過ぎますね!!

 

 

 

約100年前の作品ですが、

 

とてもダイナミックかつ、

壮大なスケールで描かれた本作!

 

 

 

私は本作を鑑賞しながら、

 

あぁ〜、ジュラシックシリーズ(スピルバーグ製作)

 

きっとここからも

ヒントを得ているんだろうな〜〜!!

 

 

スピルバーグ監督が

本作を観ていないはずはないだろう!!

(恐竜って絶対恐竜同士で戦うとか・・・)

 

 

なんて、

勝手に決めつけて観ていましたww

 

 

 

 

 

以下、ネタバレ含みますが・・・

 

 

 

 

 

 

お話の中で、

未開のジャングルに着いてからは、

 

まさにキングコング』(1933)!!!

そっくり!!

 

 

もちろん本作の方が

先に制作されていたのは

知っていたので、

 

『キングコング』の前に

こんな作品があったんだ〜!

 

なんて思いつつ。

 

 

ラストの下りは、

まさに『キングコング』そのまんまです。ww

(何度も言いますが、本作が先ですが)

 

 

 

そしたら、

鑑賞後のトークで

鳥飼さんも仰っていましたが、

 

特撮監督のウィリス・オブライエンが

『キングコング』も手掛けているとの事!!

 

 

ほ〜!やっぱりですね〜!!

 

なるほど、

そっくりなはず!?です。w

 

 

 

『キングコング』の方は、

恐竜と違い、

 

あのデッカいゴリラ?が、

感情のようなものを

持ち合わせているので、

 

その点、本作より

一歩ストーリー性が高いように思いますが、

 

本作の下地があってこそ

出来た作品だったんですね。

 

 

 

そして、

あの恐竜の動きを

一コマ一コマ動かして撮るという

 

気の遠くなるような作業が

あったかと思うと

本当に脱帽です。

 

 

 

鳥飼さんと元町映画館支配人さんも

仰っていましたが、

 

恐竜の呼吸や、血、尻尾の動き

といった細部に至るまで

 

こだわりを感じます。

 

 

 

(『キングコング』を初めて観た時は、

若干動きにぎこちなさを感じたように思いますが、

本作は相手が恐竜だからか、

見慣れたからか分かりませんが

あまりそうは思わず。

『キングコング』も再度見直したら、

また違った印象を受けるかもしれません。)

 

 

 

登場人物も皆、個性的で、

キャラクターが濃いめ。w

 

 

 

元町映画館支配人さんも

仰っていましたが、

 

エドの女性に対する行動に

ポーラ!!それでいいのか!?

と、突っ込みたくなるけど!ww

 

 

チャレンジャー教授が

初対面のエドに対し

 

「頭は悪そうだが、体力はありそうだ」

みたいな言葉が、

 

ある意味立証されるように

感じてしまう私・・・爆

 

 

 

個人的には、

ロクストン卿がただの良い人で終わるのが

若干切ないですが・・・w

(最初、えらい若い娘に行くな〜汗、、と思ったけど)

 

 

 

あとリアルな動物たちが

結構出てきて

面白さに更なる花を添えてくれます!!

 

 

特に

ジョッコ(小猿)がかわいい!!

 

 

動物の感情表現とも取れる行動は

とっても観ていて面白いですね。

 

 

 

猿人と一緒にいる

チンパンジーも

密かに可愛かったです。ww

 

 

 

猿人の存在は、

探検者たちに

なんらかの障害(困難)を与えるキャラとして

残されたのかな〜!?

 

(現代人と原始人?を対比的に描いている?

とかなのかもしれませんが)

 

とか思ってみたり。

(恐竜だけだと直接攻撃ないし!?)

 

 

 

兎にも角にも

 

鳥飼さんの103分に及ぶ

 

ダイナミックで迫力ある

素晴らしいピアノ演奏と共に

 

 

レアで面白い作品を観れて、

とても楽しい時間を過ごせました!!

 

 

 

 

1週間限定で、

時間も限られるのですが、

 

他の2作品も

無理矢理スケジュールを調整してw

なんとか伺えればと思っています!

 

 

(2022年8月23本目。本年度292本目、映画館151本目)

 

ネタバレMEMO

(ポーラと)同様に原作にいないキャラクターとして彼女に懐く子猿のジョッコも登場しており、この猿に縄梯子を運ばせる事で一行は「失われた世界」からの脱出を果たす。
一方、ロクストン卿への復讐を企む現地人・ゴメスとそれにまつわるエピソードは省略されている。

原作では「失われた世界」には猿人と人間に近い原始人が住んでおり、両者の激しい抗争が展開されるが、本作では猿人のみが登場する。
本作の猿人は原作のような群れを構成しておらず、チンパンジーを連れた一匹が登場するのみである。また、この猿人がメープル・ホワイトを喰い殺したことが示唆されている。最終的に「失われた世界」から脱出するマローンの縄梯子を揺らして妨害しようと試みるも、ロクストン卿にライフルで射殺された。

(↑ウィキペディアより)

スタッフ

監督:ハリー・O・ホイト

脚本:マリオン・フェファックス

原作:アーサー・コナン・ドイル

撮影:アーサー・エディソン、ホーマー・スコット、デイヴ・ジェニングス

特殊効果・技術監督:ウィリス・オブライエン

製作:アール・ハドソン、ワッタースン・ロサッカー

配給:ファースト・ナショナル

 

キャスト

ポーラ・ホワイト:ベッシー・ラヴ

エド・マローン:ロイド・ヒューズ

ジョン・ロクストン卿:ルイス・ストーン

チャレンジャー教授:ウォーレス・ビアリー

サマリー教授:アーサー・ホイト

グラディス・ハンガーフォード(エドの婚約者):アルマ・ベネット

チャレンジャー夫人:マーガレット・マクウェード